ゆっくりのんびり大きくなあれ

ゆっくりのんびり大きくなあれ

入院生活1



カンガルーケアは午前8時頃までさせてもらった。
生まれたばかりの赤ちゃん。
とにかくたくさん眺めていたかったから、本当に良かったと思う。

パパも、本当に最後まで頑張った。
赤ちゃんを抱っこする顔。
疲れた顔。
でもすごくうれしそうだった。


その後、病室へ移動した。
窓際のベッドだったので、外の景色が見えた。
前日ずっと陣痛室に籠もっていたので、久しぶりのような感じ。
雪がちらついていた。

ほのかの生まれた朝。


少しして食事が運ばれてきた。
…噛む力がない。

お腹が空いていたはずなのに、全く食べられなかった。

実母はさすがにそのへんのことはわかってくれていて「パンならもっと食べやすいよ」と、パンを買ってきてくれた。
なるほど、パンなら噛む力があまりいらないから食べやすい。


お昼頃、ナースコールで看護士さんを呼び、産後初歩行でお手洗いへ。
気持ちだけは元気。
でもクラクラして、呼吸もなんだかおかしい感じで、もちろん縫合の痕は痛くてしびれた感じで、やっとのことで室内にあるトイレへ行った。


昼過ぎ、初めての授乳。
…の予定だったけど、とてもじゃない。歩けなかった。
ナースコールで「すみません、行けそうにないです。」と伝えた。
全身まったく力が入らない。
気分は結構ハイテンションなのになぁ…。



夜の授乳の時間に、やっとのことで授乳室にたどり着いた。
でも、看護士さんから「あなたは明日からにしましょうね」と言われた。
どうやら体力の消耗具合を見た担当医からドクターストップがかかっているらしい。
他の人たちが授乳している間、せっかく来たからということで娘を抱っこさせてもらうことになった。

生まれたての時のクシャクシャしわしわ顔と違っていて『あれ?こんな顔だったかしら?』と思った。
真っ赤な顔をしてぽーっと宙を眺めている。
かわいらしかった。
うれしくて、うれしくて、かなり長い間抱っこしていた。


授乳中のほかのママから「もう名前は決めたの?」と聞かれて
「『ほのか』にしようと思っています。」と言ったら
「へぇ~。じゃあイチゴちゃんね。」(イチゴの銘柄にあるから)と言われた。
それ以降、このママさんに授乳室で何度もあったけど、『イチゴちゃん』と呼ばれた。



→入院生活2

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