NO-NAMEの隠れ家

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コラボレーション

作品レビュー

< ZYYG, REV, ZARD & WANDS featuring 長嶋茂雄 >

企画シングル
『果てしない夢を』
(1993.6.9)

TKファミリー大集合が『YOU ARE THE ONE』なら、Beingのオールスターが勢ぞろいしたのが今作。当時ヒットチャートを賑わしていたZYYG・REV・ZARD・WANDSといったグループの他、コーラスにもBeing系アーティストが多数参加。まさに、夢のコラボレーション作品。しかも、A面の『果てしない夢を』では、長嶋茂雄がゲスト・ヴォーカルとして、その歌声を聴かせてくれています。歌詞カードには、各アーティストがどこを歌っているのかが記号で示されており、それを見ながら聴くのも楽しいです。
Being系アーティスト全員集合とまではいかず、当時売れていた人達に限っても、B’z・T-BOLAN・DEEN・織田哲郎・TUBE・Mi-Keなどといった面々が参加していないのは残念ですが、それを差し引いても実に豪華なラインナップですね。楽曲自体も素晴らしい仕上がりです。
今作がオリコン2位を記録した1993年6月21日付チャートでは、1位から5位までをBeing勢が独占。まさに、Being全盛期でした。
なお、このシングル、わずかですが黒盤(レーベル面が通常の白と違って黒いもの)が存在しており、ドラムやコーラスが異なる別バージョンを聴くことができます。

1.果てしない夢を ★★★★☆

出口雅之(REV)が作曲したロック・ナンバー。作詞は上杉昇(WANDS)と坂井泉水(ZARD)の共作。編曲は明石昌夫。カラッとしたサウンドに、覚えやすいメロディーと歌詞を繰り返す構成は、企画作品としてはほぼ満点回答と言っていい仕上がり。良い歌です。
メイン・ヴォーカルは、前述の出口・上杉・坂井に、高山征輝・栗林誠一郎(共にZYYG)を加えた5人。Aメロ及びBメロは、彼らのうちの1人ないし2人が交代でヴォーカルをとります。また、コーラスには、近藤房之助(B.B.QUEENS)・大黒摩季・生沢佑一(TWINZER)・川島だりあ・大田紳一郎(BAAD)らが参加。ギター・ソロは柴崎浩(WANDS)です。
曲が進むにつれ、コーラスも増し、どんどん迫力を増してくる様が高揚感がありますね。そして、なんといっても、この曲を語る上で忘れてはならないのが、終盤の間奏明けになって登場する長嶋茂雄のヴォーカル。コブシ入ってますね(笑)。このソロ・パートは絶品です。レコーディングの際には、緊張しているミスターに坂井泉水さんが歌唱指導をしてあげたというエピソードも。これで、ミスターも晴れてBeing系の仲間入りです。
日本テレビ『劇空間プロ野球』の1993年度イメージソングとして使用されました。冒頭の「回転ドアを~♪」というフレーズも、東京ドームを意識しているんだとか。Being史に残る名曲。

2.雨に濡れて ★★★★

こちらには残念ながらミスターは参加していません。しかしながら、これがまた良い曲です。作曲は栗林誠一郎。作詞はA面同様に上杉・坂井コンビ。編曲もA面と同じく明石昌夫。
キャッチーで吸引力のある失恋ナンバー。下手にジメジメしすぎていることもなく、切なさとポップさのバランスが絶妙です。A面の『果てしない夢を』も、この『雨に濡れて』も、今聴いても色褪せていない普遍的なアレンジメントが見事ですね。
1番は坂井泉水を中心ボーカルに据え、男性メンバーが交代でヴォーカルをとる、デュエット風のヴォーカル配置。2番以降は、ほぼ全員がバランス良くヴォーカルを務めています。
それにしても、『果てしない~』でもそうでしたが、この豪華なメンバーの中でも上杉昇のヴォーカルは突出しています。この曲での「若すぎた日々の~♪」の伸びやかな声は、これ以上なく魅力的です。すごい。
今作に参加しているアーテイストの中で、今でもBeingで元気に活動している人は少なくなってしまいました。今も新しい人がどんどん出てきているけど、僕はやっぱり当時のBeingサウンドが好きだなぁ。
(記:2009.4.20)










< CHAGE and ASKA / Stardust Revue >

企画シングル
『デェラ・シエラ・ム』
(2003.9.10)

1.デェラ・シエラ・ム ★★★☆
2.スタジオノイズ ~レコーディング風景~ (評価なし)

チャゲアスとスタレビ。大ベテラン2組による企画シングル。楽曲自体は、そんなに力を入れすぎていないというか、良い意味でリラックスした感じがありますね。しかし、見事な安定感と聴き心地の良さは、さすがの貫禄を見せつけてくれます。2組とも、今後もずっと活動を続けていってほしいですね。なんて僕が言うまでもなく、それぞれのペースを守って今後も活動を続けていくことでしょう。
(記:2008.3.28)










< 中山美穂 & WANDS >

企画シングル
『世界中の誰よりきっと』
(1992.10.28)

1.世界中の誰よりきっと ★★★☆
2.世界中の誰よりきっと (PART II) ★★

当時人気抜群の中山美穂と当時まだ無名だったWANDSを組ませるなんて、どこの誰が思い立ったか知りませんが、これがWANDSへの注目を徐々に集め、『もっと強く抱きしめたなら』のロングヒット及び『時の扉』の大ヒットでのWANDSのブレイク、ひいてはBeing全盛時代への起爆剤となったのですから、世の中何が当たるかわかりません。
そして、c/wでは『世界中の誰よりきっと (PART II)』と題して、WANDSの上杉昇がメイン・ヴォーカルを務めるバージョンが収録されています。ミポリンがWANDSのバックコーラスをやるなんて! このバージョンは、後にWANDSのアルバムに収められるバージョンとも異なり、ここでしか聴くことができません。ただし、曲自体はスローテンポで原曲の瑞々しさが薄れており、退屈極まりないです。
(記:2009.2.9)










< ハラフウミ(原由子×風味堂) >

企画シングル
『夢を誓った木の下で』
(2007.11.7)

1.夢を誓った木の下で ★★★
2.オレンジジュース ★★★

< 原由子 >
3.大好き!ハッピーエンド ★★★

「良い音楽」を求めるという点で意気投合した2組によるコラボレーション・シングル。
『夢を~』は、渡クンのパートの後にいきなり原坊の歌が入ってきたときは、原坊の声の強さに思わずおののいてしまいそうになったんだけど、ハモリに関しては相性良くいっている印象。この『夢を~』の編曲は亀田誠治、『オレンジジュース』のほうは、斎藤誠が編曲を務めています。
『大好き!ハッピーエンド』のみ、原由子ソロ名義での楽曲。コーラスに桑田さんも加わっています。この曲がこのシングルに収録される必然性はいまひとつ感じられないんだけど…。曲のほうは、今作中最もロック色が強くて、ちょっと意外。「自由」と「Gee U」、「ご覧」と「Go Round」といったダブルミーニングは、桑田さんの影響大!でしょうね。
(記:2008.6.22)

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