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2024/12/08その1
雪ボーボー降る。寒い
家内と東京まで。家内は仙台へ
おれは新宿
武蔵野館
リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙」(1982 )
「ハメット」(1982)みる
コッポラの特集上映なのにヴェンダースの二本立ての不思議。ハメットはコッポラのプロデュース作品だし、リヴァースアングルはハメットにまつわる短編でコッポラも出てくるのでこーゆーことになってるようだ。
「リヴァース・アングル:ニューヨークからの手紙」は18分の短編ドキュメンタリー。たしかにドキュメンタリーだけど、「ハメット」撮影時のヴェンダースの心象風景を描いた一種のエッセイ(日記映画)。めっちゃおもろい。おれは好きだな。ものすゾーエトロープでの仕事に馴染めず違和感だらけでぐちぐち呟きまくるヴェンダースがとても気の毒。でも映像は超ハイセンス!申し訳ないが観てる方はその馴染めなさがとてもおもしろい。編集の場面とかまるで工場の作業の感覚で、監督が馴染めないのはよくわかる。でもこの編集室のシーンはこの作品の中でも白眉と言える。
同席する悩み深きヴェンダースを全く意に介さすメシの相談したりしてるコッポラとゾーエトロープのスタッフたちの会話のシーンもまた何とも言えない雰囲気ですごい。
最上級のセンスで撮られた愚痴映画みたいな感じか。愚痴とか言ったら監督は怒るかもしれないなー。まあ、独白か。
引き続き「 ハメット
」観る。あまりの美しさに陶然と観た。この繊細に注意深く作り込まれた作品世界は圧巻り。
スクリーンで見るのは本当に久々。おれはすごく好きな作品。何度観てもホントに素敵だ。ヴェンダース監督は複雑な気分だろうけど、おれは「緋文字」と「ハメット」を偏愛してる。
リヴァース・アングルのあとで観るとますますおもしろかった。味わいが増す。この作品はちゃんと商業的劇映画だけど、それでも監督の当時の心境が滲み出している感じで、興味深い。
監督が馴染めずにいたアメリカ的商業映画の中でゴッドファーザーや地獄の黙示録みたいなのを作ってしまったコッポラは凄すぎる。怪物的。ヴェンダース監督はやっぱりピュアで繊細なんだね。でもおれはそーゆーヴェンダース監督が好きだ。
彼がリスペクトするニコラスレイやサミュエルフラーといった作家たちもハリウッドのシステムの中でもがき苦しんだのだろうなあ…サミュエルフラーはB級低予算の監督になってヨーロッパに行ってしまったし、ニコラスレイもヨーロッパに渡り、アル中になってインディペンデントな作品を作る。そーゆー監督たちにいつも心を寄せていたヴェンダース。
怪物級のコッポラだって実はずっともがき苦しみ続けている。みんな戦ってる…
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続く