月浮かぶそら、輝くひかり。 -静かな夜空の小さなトモシビ。

第七章-屋上


「あ、ごめん」「そういや持ってたな」
周りに居た人たちが一気に引いていった。
「助かったな」
「うん。助かったね。流石司君」
「どこらへんが流石なのやら」
僕達はやっと自分の席に付く事が出来た。
そしてもう一つ、凄い変化が。

昼食の時間、僕達が弁当を持って食べに行こうとしていた時、
「お~い、晴香ちゃん。一緒に食べようよ」
「綾羽、一緒に食べようぜ」
後ろから声が聞こえたので振り返ってみるとそこには同じクラスの涼哉と藍がいた。
「晴香と一緒で良いなら」「司君と一緒で良いなら」
「別に良いよ」「まったく問題なし」
僕達は二人一組で息が合うらしい。それぞれがぴったりのタイミングだった。
僕達は、僕と、晴香と、涼哉と、藍の四人で昼食を取る事になった。
「どこで食べる?」
僕は3人に質問した。
「俺はどこでもいいぜ」
「私も」
「じゃあ、晴香は?」
「ん~」
晴香は少し考えてから言った。
「屋上とか?」
「あ~、いいね」
「じゃあ屋上にしようぜ」
「そうだね」
晴香の提案により僕達は屋上に行く事になった。
「涼しいね~」
晴香はドアを開けて一歩前に出て大きく伸びをして言った。
「よし、食べようか」

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: