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第3話 友の屈辱

土曜日、昴と同様にホワイトナイツの日向も前日から本庄サーキットへと足を運んでいた。日向のマシンはオレンジ色に赤いストライプの入った、S15だ。ドリフト走行用にもう一台S14も所持しているという話もよく聞く。
「おいそこ!タイヤはソフトだって言ったろぉが。今すぐトレーラーから持ってこい」
「はい!すいません今すぐ持ってきます」
下っ端のメンバーが日向に怒鳴られる。
「ったく。使えないぜ」
吐き捨てるように日向は言った。
「仁さん、今日は走るんすか?」
「?あぁ軽くな」

「今モニター前にいるのがチームリーダーか?」
徹に昴は問いかけた。
「あぁホワイトナイツの創設者でありこの世界じゃ白蛇と呼ばれている新名 仁(にいな じん)みんなに恐れられてる強豪ドライバーだ」
「白蛇・・・名の通りヴァイパーに乗ってるわけだ。峠じゃ負けねぇぜ」
と言いつつ心の中では恐怖が大半を占めていた。
「そろそろA組出走だ。並ぼう」
「ああ」純がZに乗り込みながら答える。
「ちっ。よりにも寄ってあいつらもA組かよ」
徹が二人にドア越しに話しかけた。
「無茶はするな。あいつら手段は選ばないからな」
「俺らは俺らのペースでいつも通り走るだけだ。なあ純?」

ピットのシグナルがグリーンへと変わる
「A組走行開始です」
オフィシャルから指示が出た。順番にマシンがコースへと出走していく。その中には日向のマシンもあった。
数周が経過し、路面のラバーののりもタイヤの温度もよくなってきた頃、事件は起こった。純のマシンの右リアに日向が当たってしまったのだ、しかも日向のS15は何事もなかったかのように、純を睨み走り去る。純はピットに戻り、怒っていた。滅多に怒りの表情をみせない純でもこんな顔をするのだろうか・・・純は日向がピットに戻ってくるなり、日向の元へ駆けこんだ。
「おい!日向てめぇ!!ふざけるなよ!なんでぶつけた本人に被害者が睨まれなくちゃいけないんだ!」

日向は純をみくだして言った。
「そこまで言うならバトルで白黒つけようぜ、次のB組の走行枠でな」
「別に良いよ。勝のは俺だからフフフ」
俺がルールを決めようとすると仁が先に仕切り始めていた。
「まずは両者の目的を聞こうか?」
「俺は謝罪してほしいそれだけだ」
「俺は謝罪と賠償です。このFバンパーのね」
純に続いて、日向も答えた。
「形式は8周のレース形式、走行枠ははB組ではなくC組でやる。文句はないな」
二人がうなずく。
「ではB組の走行終了10分前にガレージ前に集合だ。解散」
皆がこの場を波紋のように去っていく。
「どうするんだ?勝てる自信あるのか?純」
「自信どうこうじゃない、一回本気で走らないとなにもも納得がいかない。だから走る」
「そうか、なら俺らは止めない」
「となりゃ徹底的にメンテだ」
徹が袖をまくりながら言った。
「あぁ完璧にして走ろう!」
メンテも事前のミーティングも終わりは二台はウォーミングアップ走行を始めていた。両チームに緊張した雰囲気が感じられる。
「おい昴なにぼ~っとしてんだ?もう二台ともグリッドについてるぜぇ」
「あぁすまん、ついな。どっちが速いか見ものだな」
「ここ8周じゃすぐに勝負がつくスタートがカギだ」
「あぁ見た感じ足は向こうが上だが、心臓は純が上みたいだ。」
レッドシグナルが点灯し、ブラックアウトと共に両者スロットルを全開にする。昴の予想通りスタートで純が前に出た。後は残りの周回をどう守り続けるかが課題となる。
「純の野郎ブレーキ早くねぇか?」
徹が不安の一言をこぼす。
「ああいつもの純ならもっと我慢するはずだ(焦っているのか?それともおびえているのか?集中しろ出ないと勝てない・・・・)」
ぴったりと二台が張り付いたままレースは既に半分をに消化していた。
「くそっ!じゃまだ。このままじゃ負けちまう。パワーだけで負けるなんて性に合わないぜ。絶対負けるか!」
「よし、このまま残りを走ってみせる。差は広げなくていい前にいればいいんだ。」
この考え方が命取りとなることを純は知らなかった・・・残り1周誰もが純の勝利を確信していた。しかし昴たちは衝撃をうけた。最終コーナーを目前にして純のZのがS字の外側にリアウイングとリアバンパーを落として止まっていたのだ・・・
「純!!!」二人はオフィシャルの許可を受けコースを横切った。
「おい純!なにがあったんだ?」
「日向にS字の入り口でけつをつつかれた。それでスピンして止まっちまった・・・ごめんな、昴、徹。うちのチームを汚しちまって。」
「気にするなよ。所詮はガキだった俺たちが作ったチームだ。何のことはねえよ」
徹が純を励ます。そして昴を見て徹が聞く。
「どうした?手が震えてるけど・・」
「あいつの卑怯さ思い知ったよ。でも今はあいつに是が非でも勝って仇を討ちたい」
「やめとけ!今やったら純の二の舞だぞ!」
「純のおかげであいつの走りは分析できた。当てられねぇ程離す!」
昴は怒りに燃えて日向にリベンジすると決めた。純の仇を討つために・・・・
「あんなプライドもないクソ走り屋の名前が光とはな、泣けてくるよ。絶対潰す!あの曲がった根性叩き直してやる」

坂井のマシン紹介カーブ!
DSCN2002
DSCN2002 posted by (C)Exusia
暗くて見ずらいねw

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最終更新日  2010.03.27 22:10:42
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