ゆめ☆こうじょう

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2017.04.24
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カテゴリ: 自分の考え
病室に通された。

80歳を越えた痩せこけたおばあちゃんがベッドに横になっていた。

身寄りがなく、すごく病院のスタッフにも気を遣われて、こころを開かないらしい。

僕を見て明らかに不審な目をしている。

僕はなにから声をかけたらいいのか分からなかったが、挨拶して世間話から入った。

子供の頃の昔話、生い立ち、結婚、子供に恵まれず、そしてご主人の死、

そこで希望もなくなって孤独で過ごした日々。そして病気に至るまで…。

話を進めるうちに徐々にこころを開いてくれた。

予定していた1時間をあっという間に越えて、2時間程度話をした。



聞くだけで、なにも声をかけてあげることはできなかった。

難しいよ。「とにかく生きて」って言っても、

これまで通り孤独な辛い日々を続けて…ってなって変な話しだし、

ましてやその逆なんて言えないし…ただ聞くだけだった。

けれども、話を聞くうちにおばあちゃんも僕も泣いた。

その涙、きっと言葉では定義できないいろんな無念さがあったのだろう。

そして僕は、なにもできない自分に対する無力さと、

生きることの美しさを求めてきた自分にとって、生きることの儚さ、せつなさを

突きつけられた衝撃とショックが悔しくて、辛くて涙がでた。

病気で向き合うことではなく、命と向き合うこと、、難しい。

ぜんぜんあまくないし、軽く「がんばれ!」って言えるものではなかった。



帰り際、肩の落として帰ろうとした僕におばあちゃんが「また、来んしゃい!」って

声をかけてくれた。またまぶたから熱いものが流れた。

おばあちゃんの骨しかない手を両手で握って「うん!また来ますね。」と応えて

病室を出た。

なんで、もっと自分の好きなことをして生きなかったのか?



人生、こんなのでいいのか…無念でならなかった。

僕がいて、それで少しでも楽しいと思ってくれて、喜んでもらえるなば

また、僕は行こうと思った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

終わったあと、スタッフの方から正式にボランティアとして一緒にがんばりませんか?

と言われたが、保留した。

感情移入が激しい僕には、次々話を聞いたりお手伝いしたりする割りきりができない。

重たすぎる。たぶん、その重さに耐えられる自信がないと思った。

ただ、おばあちゃんにはまた来る約束をしたから、

そこはお手伝いしたい旨は伝えて、了承していただいた。

帰り知り合いと喫茶店で珈琲を飲んだ。

そのときに聞かされた。おばあちゃんの余命は1ヶ月もないことを…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

頭の中が混乱して整理がつかない。すごく疲れた。

だから、帰りに近くの公園で、芝生に座ってただ空を見ていた。

空がとても青かった。家族や友達で遊ぶ方たちを

ただ、ボーっと見ていた。



花にも癒された。



僕がやりたかったことは、病気で苦しむ方の寿命を延ばすことではない。

その人たちに、少しでも生きることの大切さを知ってもらいたい。

前向きに生きてもらいたい、終わりが迫っている方には楽しい人生だったと

思ってもらいたい。きっと、それがしたかった。

けれど、考え方や状況は人それぞれ。それに、そんなの簡単に変えるなんて困難。

う~ん、難しいな。

そうつぶやきながら空を見た。

今日が晴れててよかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな中でひとつ分かったことがあった。

人生、「どれだけ生きたか!!!」ではない。

大切なのは「どう生きたか!!!」だということ。

自分らしく、こころのまま、、、

そんな歌があったなぁ


♪その距離を競うよりも どう飛んだか どこを飛んだのか

 それが一番大切なんだ こころのままに…

さぁ、また1週間が始まる。

頭の中は整理できてないけど、仕事がんばらんとね、、、

うん、切替てがんばろー。





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最終更新日  2017.04.24 06:40:02
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