ポエム 6. 「空から」




No.32
空.jpg
 『 とぎれないフィルム 』の返し歌のように…♪





   空から


私の笑い声を思い出してください

思わず口元に笑みがこぼれたら 

あなたに幸せな時間を残せたのなら

私は嬉しくなります


私の言葉を思い出してください

穏やかな気持ちになれたら

あなたの心に温かさを残せたのなら

私は嬉しくなります


あの日 涙の白い部屋で

冷たくなった私の頬に手を添えて

あなたが差してくれた口紅

私の大好きなローズピンク


あなたがくれた 最期のくちづけ

私の頬に零れ落ちた あなたの涙

その温もりを抱いて私はここにいます


あなたが見上げる空に 私はいます

そして その空はあなたの心にあります

ずっと・・・



石蹴りしながら 戯れに歩いた小道 覚えていますか

初夏の日差しの中 だんだん夢中になって

つないだ手が汗ばんで・・・

手をつなぎ変えながら あなたがささやいてくれた

「愛してる」

あなたが迎えに来てくれて 歩いた 枯葉の道 覚えていますか

二人の影が重なって 秋の夕闇にとけて

私を抱きよせるあなたの腕に

冷たい風が味方して 力がこもって・・・

凍えた髪をなでながら あなたがささやいてくれた

「愛してる」


最期の日 涙の部屋で

冷たくなった私の手を握りしめて 

あなたがささやいてくれた

「愛してる」


思い出すべてに あなたの言葉があります

愛で溢れた二人の時間が いつも映し出されています

あなたが見上げる 空のスクリーン


そして その空はあなたの心にあります

いつまでも・・・



だから・・・

あなたの明日のほほ笑みを

私も一緒に探しています






ポエムのお部屋





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