森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.01.11
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木村秋則さんは青森で肥料、無農薬のリンゴを栽培されている。


でもこれは壮絶な戦いだった。
虫の重さでリンゴの木がしなって垂れ下がっていたという。
800本あった木は半分はやられた。
それまでは1年に10回から13回は農薬を散布していたのだから無理もない。
リンゴが全くならないのが8年続いた。生活できない。
その間はアルバイトをして食いつないだ。
そして村八分にあっている。

ご飯も炊けない極貧の家のことだそうです。

もう死のうと思って山に行かれたそうです。
するとそこに病気にもならず元気に育っていたドングリの木を見たそうです。
どうして虫がつかないのだろうと思って見ていると、土だと気がついたそうです。
手で掘るとほろほろと崩れるくらい柔らかいのです。
木のまわりは絨毯の上を歩いているみたいにふかふかなんです。
それまで私は、地上の上ばかり見て、目の見えない根っこの方、つまり土は見よとしていなかったことに気がついたのです。
リンゴの木にすくすくと育ってもらうためには、まず、バクテリアが生息する豊かな土を作ることが大切だったのです。

この話から森田では何を学ぶことができるのか。
リンゴを人間の思うがままに育ててはいけないということだ。
リンゴだけではない。人間もそうだ。

相手を自分の思い通りに操ろうとしても決してコントロールできるものではない。

出来ることは相手をよく観察すること。相手の状況をよく把握すること。是非善悪の価値判断をしないで相手を認めていくこと。そして相手を受け入れていくこと。だと思う。

さらに相手が意欲を持ったり、挑戦するきっかけを作ったり、積極性がでるようなきっかけづくりができれば最高だ。
例えば木村さんはこんなことも言っている。
「何もかも自然の力に任せておけばいいかというと、それは違います。」

リンゴの開花時土がじめじめしていると病気になる。
また収穫期の草刈りは、リンゴに秋を知らせるのだそうだ。
草を刈らないと土の中はいつまでも温かい。
するとリンゴは秋が来たことが分からないので赤くならないのだそうです。
きっと刺激を与えているのでしょう。

吉田松陰の松下村塾からは多くの優秀な人材を輩出している。
改革の戦士だけではない。実業家として成功した人も数多くいる。
それは一人一人の目線に立ってそれぞれにやる気に火をつけていったことが大きいようだ。
つまり「かくあるべし」を押し付けるのではなく、その人の個性や特徴を見いだして伸ばす教育を実践されていたようである。
こういう指導者のもとで学習できる人は幸せだ。
精神的な葛藤がないので、自他共にのびのびと生きることができる。





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Last updated  2015.01.11 07:13:02
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