森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.01.27
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私は自己中心でどうも相手への思いやりがなくてダメな人間だという人がいます。


そういう人の頭の中には、自分のことはさておいて、困った人がいればすぐに助けてあげたいという気持ちがあるのです。他人中心の気持ちが強いのです。それは果たして良いことなのでしょうか。

ホームから落ちた人を助けるために飛び込んでいく人がいます。
川や海でおぼれた人や流されている人を見ると救助に行く人もいます。
火災の中取り残された家族やペットを助けるために飛び込んでいく人がいます。

それはそれで素晴らしいことです。それは多くの人から賞賛されます。
私も否定はしません。それはとても勇気のいることです。

でも普通は多くの人は見て見ぬふりをしているのです。

それは自分がかわいいからです。
人間には強い自己保存欲求が備わっているからです。
自然の創造主はすべての人間を自己中心に作っているのです。
それが偽らざる事実なのです。

すべての人間はもともと自己中心的にできているのです。
そう考えることができれば納得できます。
だから恥じたり、罪悪感を持ったりすることはありません。
むしろ自己中心に磨きをかけることを提案します。

言い換えれば、自分の正直な気持ちを押さえつけたり、我慢したり、耐えたりすることはまちがいのような気がします。
相手の思惑に沿うように考えたり、行動することは考えものです。
これは相手の機嫌を損なわないように、相手に好かれるように思考したり行動するために、自分の気持ちを無視したり、抑圧したり、否定して生きることになります。


これは自分中心の生き方を無視して、他人中心の生き方を基本にしているので苦しくなるのです。
ですから大切なことは、自己保存欲求に従ってどこまでも自己中心を貫くことだと思います。
これが出発点です。基本です。

自己をないがしろにして他人中心の生き方は「偽物」だと思います。
「人」と「為」をくっつけると「偽」(にせもの)という字になります。


森田では自分自身の好奇心や興味に沿って、意思、思い、目標、希望を前面に出す生き方を勧めています。
これを「生の欲望の発揮」といいます。それを追及していくことが一番です。
その次に、生の欲望には必ずそれを制御する気持ちが湧きあがってきますので、それを活かして、欲望とのバランスをとった生活を心がけましょうと言っているのです。
この順序を守ることはとても意味があると思います。





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Last updated  2024.06.04 10:24:04
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