森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.03.03
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現在勤めている会社で不平不満を人事担当者にストレートにぶっつける人がいる。

例えば有給休暇を自由にとらせてくれない。
入社時に聞いていなかった仕事をさせられる。
自分の立て替えた金銭の処理が遅い。正社員はよく休みをとりすぎる。
そのしわ寄せは我々のところにくる。
細かい事務書類でいちいち細かい指示をされる。
間違えるとえらい剣幕で怒られる。等々。

聞いているもっともとだなと感じることもある。
少し彼の方から妥協してもいいのではないかと思う事もある。

でもすぐに退職というのではなく、70歳まで嘱託として雇用延長が可能なのである。
雇用延長は1年ごとの更新となっている。それには条件がある。
今まで仕事を誠実にこなしている人。仕事に耐えうる体力がある人。
人間関係のトラブルを起こさない人。自分勝手の事をしない人。等である。

雇用延長にあたっては審査があるのです。
それらに該当しないと判断されると退職勧告をされます。
この方の場合は現状ではとても難しい。会社の推薦を得ることが困難なのである。
でも本人は70歳まで雇用延長を希望している。
それは年金が少ないのと、老後が心配なので多少なりとも蓄えを作りたいのだという。

どうしたらよいだろうかと相談しに来られた。私の助言は森田理論をふまえて次のように話した。
自分の意志や希望をもっと自覚する必要があるのではないか。現在はそれが希薄ではないのか。

これから先せめて90歳ぐらいまで生きていくとして、はたしてどれくらいの支出が必要となるのか。
生活費、冠婚葬祭費、固定資産税などの税金、健康保険料、介護保険料、その他医療保険、車両維持管理費、趣味や交際費、家電製品の買い替え、家の修理費、葬式費用等に分けてシュミレーションしてみる。
老後は年金が主体となる。
奥さんが専業主婦だったというから年金は生活するだけでぎりぎりだろう。
後は退職金や貯蓄を切り崩す。不動産を処分することぐらいしかないだろう。

詳しく分析してみれば結論出るだろう。自覚すれば仕事の見方が変わってくる。
現在は社会保険関係が会社によって保障されている。賞与もでる。恵まれているのである。
仕事をすることで規則正しい生活ができる。健康にも役に立っているのである。

そうなると、不平不満をストレートに会社の人事担当者にぶっつけるというのはよくないという自覚がでてくる。
それでもあえて言うというのは、辞めさせてくださいと言っているようなものである。
でもあなたの場合は我慢できることはできないだろうと思う。
口に出すことによってストレスを発散しているからである。それが今までのやり方だった。
さらに不満や不平は我慢したり耐えたりしないで、吐き出す方がよいという考えもある。
一面では精神衛生上役に立っていると思う。
でもそれによって仕事を続けられないというのは本末転倒である。
あなたにとっても不本意なことだろう。

そこで提案だが、吐き出す相手を変えてみたらどうだろうか。
人事担当者の前ではとりあえず「はい、よく分かりました」と答える。
絶対に矛先を人事担当者に向けてはならない。
でもそこで不平不満があるのなら私宛に話してみたらどうだろうか。
私に話せばストレスが発散できるのなら聞いてあげる用意がある。
私はあなたの話を聞いて交通整理をしてあげてもいい。
会社の理不尽さについてはどう交渉するかはお互いによく考えてみよう。
またあなたが我慢して妥協した方がよいことはそれなりに教示させてもらう。
またどうにもならないで不平や不満が解消しないこともなかにはあるだろう。
そういう場合もあることは分かって欲しい。
でもあなたが本当に望んでいる事は70歳まで元気に働いて、少しでも生活の足しにしたいということではないのですか。
私はそのためには、少し物足りないけれども、あなたの力になるという覚悟を決めますよ。
彼は性格上不本意な様子ではあったが、一応納得はしてくれたようです。
幸運を祈りたいものである。






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Last updated  2015.03.03 07:06:14
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