森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.05.23
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ここ2日間それぞれ1000人を超える閲覧者があった。

新しい閲覧者の方にぜひお伝えしたいことがある。
それは森田理論学習の意義についてである。

森田療法は神経症克服のための心理療法で思っておられる方は多いと思う。
それは少しはあたっているが、ほとんどはずれている。
神経症で蟻地獄に落ち込みもがけばもがくほど深みにはまり深刻な状態を招いている人に言いたい。
そういう人は治療の幅を広げたほうがよい。

どんな治療法があるか。まず薬物療法がある。次にカウンセリングがある。

心理療法全体から見ると極めてマイナーなものである。
精神療法の主力は認知行動療法である。
その他精神分析、論理療法、人間関係療法、内観療法等は有名である。
これは私が説明するまでもなくみなさんがよくご存知かもしれない。

さて、「森田理論学習」は神経症が少し改善したところで役に立つ代物なのである。
それは神経症が改善し、なんとか生活できるようになったからといって精神的に楽になっていないからである。今や人生90年といわれている。
その間悶々と悩み続け、苦しい人生に甘んじて生きていくことはしんどい。
それに光をあてて光明を見出してくれるのが、「森田理論学習」なのである。
だからここでは森田療法とは一線を引きたい。
当面の神経症を治すというなどという次元の低い物ではないからである。

「森田理論学習」での柱は大きく分ければ2つである。

人間に生れてよかった。神経質性格に生れてよかったということがしみじみと体感できる。
その後は味わい深い人生を送ることができるようになる。

その柱の一つは「生の欲望の発揮」ということである。
注意したいのは無制限に突き進んではいけないということである。
人間の特性として欲望があれば不安が発生する。


二番目に基本的には「事実を受け入れていく」ということである。これにも注意点がある。
すべてではない。一部は将来のことを考えて事実を受け入れるのではなく、対策を講じるという面もある。
たとえば地震対策をしておく。生命保険、自動車保険に入っておくなどである。
しかし、これは事実の面からみればほんのごくわずかである。
基本姿勢は、どんな感情でも、理不尽な出来事でも「事実を受け入れていく」態度を作りあげていくことです。

さて「事実を受け入れていく」ためには、事実をよく観察する。両面観で見る。
先入観や決めつけは行わない。そして具体的、赤裸々に話すことが大切です。
次に大きな障害となっている「かくあるべし」を少なくしていくこと。
「純な心」や「私メッセージ」の体得はその手段となります。
さらに比較検討することは必要ですが、「是非善悪の価値判断」をしないようにする。
事実だけを見つめていく態度を養成していくこと。それ以外の価値判断は余計なことである。

「森田理論学習」が目指していることは以上です。とてもシンプルな理論なのである。
言葉でいえば簡単ですが、その意味する内容はとても深い物があります。
生涯学習として取り組んでも次から次へと新しい発見があります。
神経質性格の人が味わい深い人生を全うしたいと思われれば、是非とも深めていってほしいものだと思います。
それは一人では大変困難だと思いますので、生活の発見会の集談会のような場で学習を継続することが必要だと思います。
人生観を確立するために月1回定期的に集まり「森田理論学習」をしている集いは、私の場合、今のところ集談会以外では見出すことはできない。






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Last updated  2016.05.24 00:08:56
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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