森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.02.10
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最近樹木希林さんの本を読んでいると、森田先生の生まれ変わりの人ではないかと思うようになった。
これから何回かに分けて紹介しょう。

娘の也哉子さんが、「お母さんって愚痴を言うのを聞いたことがないね」とよく言っていたという。
これに対して樹木希林さんは、「そうですね、こうすればよかったのに」とは言わないですね。
「ああ、そうなっちゃた。さいですか」って。
「さいですか」というのは、「そうでごさいますか」という意味ですが、樹木希林さんの口癖だったようです。理不尽なことやイヤなことがあっても、その事実を一応認めるということですね。
「じゃあ、そこからこうしていくか」っていう感じですね。
起こったことの原因は、全部自分にあると思ってればね、愚痴は出ないのよ。

愚痴を言わないことは、立派ではあるけれども、あんまり自分に関心がないということでもあんのね。

自分に関心がないということは、自分をぞんざいにに扱っているということなの。
物事には必ず表と裏があるから、なんだかそこだけ誉めちゃダメなのよ。
でもやはり、愚痴とか、かくあるべきとか、そんなのがない方が楽しいですね。
(この世を生き切る醍醐味 樹木希林 朝日新書 152ページより要旨引用)

樹木希林さんは私たちの目指している事実本位の生き方を実践しておられた方です。
「かくあるべし」を他人に押し付けることはない。
ただし自分の意見というのはしっかり持っておられる。
それを相手に話すけれども、強制はしない。
私の意見を参考にして後は自分で考えなさいと言うことなのだ。

自分をぞんざいに扱っているということですが、人間は誰でも欲望を持っています。
欲望に向かって、気分本位になりがちな自分を諫めて、努力していくのがまっとうな人間の生き方だと思います。つらいこと、億劫なことはしない。刹那的、享楽的な快楽を追い求める。

問題点や課題、夢や希望にチャレンジしていくと、うまくいかなくて愚痴が出てくるものなんですよ。
そうした愚痴を乗り越えて現実を受け入れることがないと、努力即幸福という心境には至りません。
樹木希林さんの「この世を生き切る醍醐味」「一切なりゆき」という本は森田理論を深めるために、とても役に立つ本だと思います。
この中からテーマを選んで読み合わせをして、集談会で意見交換をしてみたいと思っています。





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Last updated  2020.02.10 14:42:14
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