森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.06.02
XML
今日は、形外会で話し合われていた「面弱し」(つらよわし)について考えてみよう。
佐藤先生によると、郷里の福島では、「恥ずかしやり」のことをいう。
思う存分に、人と話の出来ないような人も「面弱し」という。
また「面弱し」は気が強いともいう。

国語辞典によると、面とは顔のことだが、顔のことをぞんざいに言う言葉である。
「面」のつく言葉に、「面当て」「面の皮が厚い」「面の皮をはぐ」「面汚し」がある。
「面当て」は、しゃくにさわることがあるとき、相手にまともに抗議したり、仕返しするのではなく、相手が嫌がることを、目立つようにやって腹いせすることである。
「面の皮が厚い」とは、ひどくあつかましい人のことだ。
「面汚し」とは、社会的な不祥事を起こして、○○家の名誉や誇りに泥を塗る事とある。


自由自在な言動がとれない。相手の思惑にとらわれているのである。
その結果、自分の素直な言動を抑えこんで我慢する。耐える。
それでは気分がイライラするので、別の手段で相手に嫌がらせをする人のことをいう。

森田先生は、「面弱い」人は、優越欲求が強い。負け惜しみが強いといわれています。
人よりも優れた人間でなければならない、人と比較したときに負けるようなことがあってはならないという考え方をしている人です。
そのようなかくあるべしを多分に持っている人だといわれる。
半面、人から批判、否定、拒否、無視、抑圧されることには敏感である。
すぐに逃げ出すか、陰で陰鬱な仕返しを考えるようになる。

森田先生は「面弱い」人は、「弱くなりきる」ようにするとよいといわれています。
「弱くなりきる」というのは、人前でどんな態度をとればよいかという工夫の尽き果てたときであって、そこに初めて、突破・窮達という事が起きるのである。

つまり自分の立ち位置を、事実、現実、現状に置くことです。


自分は優越欲求が強い。人の上に立ちたい。勝負をすれば負けたくない。
馬鹿にされたくない。ぞんざいな扱いを受けたくない。
それが「かくあるべし」と結びつくと、自分自身が苦しみ、相手を苦しめることになります。
反対にそういう自分の特性や特徴を認める。受け入れる。
そこを出発点にしての言動を心掛ける。


人から評価されるようなことを示していく必要がある。
何かにつけて人には負けたくないという人は、いかにしたら勝つことができるのか考え抜くことです。自分で思いつかなければ学習仲間や専門家のアドバイスを受ける。
自分を大切に扱ってもらいたいという人は、他人を大切にしないと。永遠に目的は達成されないでしょう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2020.06.02 06:20:06
コメント(0) | コメントを書く
[「かくあるべし」の発生] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

X youhei00002 フォローしてください@ Re:愛着障害について(03/12) X youhei00002 フォローしてください
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: