森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.05.25
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カテゴリ: 森田番外編
アンディー・ウォーホルというポップアーティストがいた。
ウォーホルはすでに故人であるが、なんでも鑑定団に出品されたポップアートが高値と判定された。マリリン・モンローの肖像画やキャンベルのスープ缶の版画を大量に作ってギャラリーに展示した人だ。ご存じの方も多いでしょう。
家に飾るポスターとしてほしい人が多いが、まず手に入らない代物だ。

今や、アンディー・ウォーホルは、単なるポップアーティストとしてとり扱われているわけではないのです。世界の既存の価値観を変革させた人間として高評価されているのです。

彼が活躍したのは1960年代である。
この頃は安くて便利で大量生産されたものが世の中に出回っていた。
裕福な人たちは、大量生産されたものには目もくれず、オーダーメイドのものにこそ価値があると思っていた。一品一品丁寧に手作りされて、希少性のある物にしか価値を見出さなかった。
大量生産されたものは、粗末なもの、価値のないもの、貧乏人のものという風潮が強かった。

ウォーホルの版画は、トマトの缶詰、コカ・コーラなど一般大衆が身近に親しんでいるものを題材にしている。あえてそういう身近なものをポップアートとして作品にしていった。

最初は、何だこの作品は、もっと題材を吟味して、人を感動させるような油絵などの作品をてがけなさいという時代だったのです。
絵画の世界の異端児として、当然低評価されていました。

そのうち、時代が変わりました。人々の価値観が変わりました。
ありふれた題材をホップアートとして取り扱うことが大衆に認められてきました。
みんなが知っているもの、大衆消費財にもよいものがあるという時代に変わってきたのです。
日常的なものにも、心地よさを感じさせるものがある。これは何も物だけには限らない。
自分たちの普段の日常生活、仕事、人間関係、子育て、教育、自然との付き合い方など、いままでとるに足りないと思っていたが、捨てたものではないのではないか。
そういうものに囲まれていることは美しい。楽しい。安心する。落ち着く。感動する。
自分たちが元々持っているものに、素直に光を当ててみると、いままで雑に扱っていたものが何だが宝物のように見えてきた。このような価値観の転換を促したアーティストだったのです。

この価値観の転換は、例えばルイ・ヴィトンの経営戦略に影響を与えた。
当時、ルイ・ヴィトンはオーダーメイドしか手掛けておらず、パリに3店舗しかなかった。

ところがウォーホルの出現によって 「大量生産されたものでも人気のあるものは価値が高い」 という考え方が一般的になったため、ルイ・ヴィトンはよいものを大量生産して、既製品として販売することにした。これが世界的な名声を得ることになった。
他のブランドも、これに倣いビジネスモデルを変えて莫大な市場が生まれることになった、
ウォーホルは、ポップアートの世界にありながら、時代を変革した風雲児だったということです。

森田先生が創始された森田理論は、普遍性があり、人類が初めて到達した人生観、世界観、自然観を持っており、人類史を変革できる内容を含んでいます。

そうしないと、人類が滅亡への道をひた走ることになるからです。
欲望の暴走社会がこのまま続き、紛争や戦争が激化し、核兵器が使用されることになると、すぐに人類は絶滅してしまいます。こんなことは誰一人として望んではいません。
森田理論の考え方を日本中、世界中に広めていきたいものです。





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Last updated  2021.05.25 06:29:09
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