森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.03.23
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後悔するということは、過去をクヨクヨ思い悩むことです。

反省するということは、過去から何かを学びとることです。

何かをするたびに後悔をすれば、今も、未来も暗い気持ちで過ごすことになるでしょう。

反省をすれば、明るい未来をより良く切り開いていくための知恵が生まれます。

常に前向きにチャレンジする人は、後悔でなく、反省をするのです。



この言葉は、まさに「魔法の言葉」だと思います。
過去の不祥事、恥ずかしい思いをしたこと、他人に対して思いやりのない態度をとったこと、ミスや失敗などが悪夢となって自分を責めたてている人はいませんか。

その状態は、森田理論でいうと、いつまでも過去の出来事を非難・否定しています。それだけではありません。
そんなことをしでかした自分自身を否定して許せないのです。
それらは悪夢となっていつまでも怨霊のように付きまとっているのです。

森田理論学習で「かくあるべし」の弊害を何度も学習しました。
そして現状や事実を素直に認めて受け入れるという事実本位の態度になれば、葛藤や苦悩から解放されると学びました。
でも実際には「かくあるべし」が強くて、過去の忌まわしい事実を受けいれることができていないのです。


この感情をなくすることはできないでしょうか。
結論からいうとそれは可能だと思います。
後悔という言葉を別の言葉に置き換えることです。
その方法は 反省材料として活かす ことです。

後悔はしたくないと思っても、後悔の感情は自然に生まれるものです。
それがエピソード記憶、長期記憶としてしっかり格納されています。
決してその記憶を取り去ることはできません。
一生付き合っていくしかありません。
しかし後悔との付き合い方を変えていくことはできます。

私たちは後悔は不快な感情ですから、それを目の敵にしています。

過去はもうすでに過ぎ去ったものです。
いくら後悔したところで帳消しにはされません。

でも後悔を今後のために活かすことはできます。
反省材料として、反面教師として活用することはできます。
そのためには、不快な感情と敵対しないことが大切になります。

それだけでよいのです。それ以上のことをしてはいけません。

これを森田では事実に従うと言います。
事実に従うと「かくあるべし」で自分を責めたてることがなくなります。
これだけでも精神的に楽になります。それだけではありません。
そのエネルギーを他に転用することが可能になります。

事実に従うと、そこを出発点として課題や目標に向かうことが可能になります。
後悔を反省材料として活かすことができるようになるのです。
後悔を補って余りある行動に転嫁することができるようになるのです。
後悔は反省材料として活用することで初めて陽の目を見ることになります。

人間はいくら後悔の多い人生を送ってきたとしても、責められることはないと思います。そもそも人間が生きていくことは後悔だらけです。
ですから何ら恥じることはありません。

後悔ではなく反省材料として取り扱うことです。
その気持ちを持ち続ければ、夜中に悪夢でうなされることはなくなるはずです。
もし自分をこの世に送り出してきた創造主がいるとすれば、その態度をきびしく査定しておられるのではないでしょうか。
ですから過去の忌まわしい出来事はいくら抱えていても許されるということです。
それを払拭して余りあうものに取り組んで来たかどうかが肝心です。
後悔するより反省材料として今後に活かしていこう。これが結論です。
どうか自分を責めることだけはしないようにしてください。





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Last updated  2024.06.01 23:38:03
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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