森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.01.30
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カテゴリ: 森田番外編
多くの人が日常生活で経験していることだと思いますが、こちらから求めていると、それに関連したことに出会うという不思議なことが起こります。

たとえば、昔の親友のことを思い浮かべていたら、突然電話がかかってくるような事です。解決しなければならないような問題を抱えていたとき、偶然目にしたものから突然アイデアがひらめくようなことです。
単なる偶然では片付けられないような、あたかもそこに何か意味や意図が隠されているような偶然の一致のことです。
こうした現象を「シンクロニシティ」(共時性)と呼びます。

村上和雄氏によると、次の3つの条件がそろったときに、科学や論理では説明しにくいシンクロニシティが起こるケースが多いといわれる。

1、「こういうことをやりたい」という明確な目的意識を持っていること。

2、その目的に向かってひたすら努力を重ねていること。

3、何らかの障害があって、その進行が手詰まり状態になっていること。

森田先生は自宅の机の脚で床が傷つくことに心を痛めておられました。

早速チューブを取り付けて、床が傷つくという問題を解決されました。

週末に60キロ離れた田舎で家庭菜園を楽しんでいる私の悩みは水やりでした。
日照りが続くと定植した苗が枯れるのです。
枯れると何度も植え直しになります。
あるいは種まきしても芽が出てこないのです。
適期を逃してしまうことがありました。

何年もどうしたらよいのか困っていました。
近所の人に水やりの仕事を依頼しようかと考えていました。
またペットボトルからポタポタと水が落ちるグッズも試してみましたが、効果はありませんでした。
あるとき、ネットで水やりのタイマーがあるのを見たとき、「そうか、ポンプの電源に簡易タイマーを取り付けて、蛇口を緩めておくとうまくいくかもしれない」とひらめきました。
早速蛇口の先に延長ホースを取り付け、その先に水が染み出るホースを接続しました。これはうまくいきました。


遺伝子研究の村上和雄先生は、これはサムシング・グレート(目に見えない偉大な神様のようなもの)からの贈りものではないかと言われています。

私たち神経質者は不安や不快な問題や課題を抱えてしまうと、せっかちですぐに解消しようと考えます。
でもすぐに解決策を思いつかないということが多々あります。

こういう時は、イライラしながら、一旦その案件から離れて、サムシング・グレートを信じて別のことに取り組むようにする。

問題を抱えたまま、散歩をしている時、風呂やトイレに入っている時に、ハッと妙案がひらめいてくることがあります。


神経症を乗り越えたいと考えている場合に、この考え方を応用していくというのは如何でしょうか。
森田理論では神経症は正攻法ではなかなか克服できないと学びました。
神経症にまともにぶつかるのではなく、神経症からいったん距離をおくようにするのです。つまり、神経症を抱えたまま、目の前の必要なルーティンワークに手を出していくことで、神経症はどんどん良くなっていく体験を多くの人が持っています。

それは村上和雄先生のいわれるサムシング・グレートが、苦労を抱えながらも目の前のことに一生懸命取り組んでいる人に助け舟を出されているのではないか。
私の神経症との格闘の歴史を振り返ってみると、森田理論学習とその応用や活用によって何か目に見えないものに助けられたように感じます。





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Last updated  2023.01.30 07:50:18
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