着物のお手入れについて

着物のお手入れについて

着物を着るのに慣れてきて、次にぶつかる課題が着物のお手入れではないでしょうか。
しみ抜きなのか丸洗いがいいのか、それとも洗張り？などいろいろ迷うと思います。
専門の業者にお願いするお手入れは「しみ抜き、丸洗い、洗張り」のおおまかに３つのお手入れがあることを知っておくと良いと思います。初心者には少し解りづらいのですが、呉服業者にとってはあたり前のことすぎるようで、あまり詳しく説明されていません。

「しみ抜き」・・部分的なしみ抜きで、着物全体は洗いません。
　※丸洗いとセットになっている場合もあります。
　※しみ抜きに出す場合、しみのもとが何か正確に伝えることと、出来るだけ早く出すこと　　が安く抑えるポイントです。

「丸洗い」・・着物のドライクリーニングです。
　※オゾン洗いや普通のクリーニング、溶剤の種類によって汚れの落ち具合、
　　料金もいろいろです。（一着5000円～10000円前後）
　※時間が経過した水しみなどは、基本的には落ちません。
　※着物に合わせて、丸洗いの種類を使い分けすると良いと思います。

「洗張り」・・着物を全部解いて布の状態にして、基本は水洗いして仕立て直すことです。
　※「洗張り」＝「生き洗い」と謳っているところもあります。

洗張りが一番丁寧なお手入れですが、洗張り代とは別に、着物をバラバラにする解き代＋ゆのし代＋仕立て代が必要なので、お仕立てするのと同じ（それ以上）料金がかかります。紬は丸洗いすると余分な染料などが落ちて、生き返ったように綺麗になるので洗張りむきの着物です。

簡単なしみや汚れの場合は染み抜きで済ませ、全体的な汚れが気になる場合は丸洗い、長年お手入れしていない汚れがたまっている着物、またサイズ直しもしたい場合は洗張りという選択になります。しばらく着る予定のない古い着物をとりあえず、仕立てずに洗張りだけお願いする方法もあります。
着物の状態によってお手入れの仕方も異なってきますので、自分なりのお手入れ計画をもっていると安心です。

　　<お手入れの目安>

　　しみ抜き　→　１、２度の着用でちょっとした部分汚れの場合
　　丸洗い　　→　出番が多かった着物で汗や汚れが気になる
　　洗い張り　→　何年もお手入れしていない着物や汚れが酷い紬など

→自分で出来るお手入れ