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野球殿堂のあるクーパーズタウンは野球をこよなく愛する人たちにとってはまさに聖地だ。
野球の起源を辿ると実に古代エジプト時代にも遡ることが出来、壁画に野球に似た遊びが残っている。また1744年にイギリスで発行された『A pretty little pocketbook』はアルファベット順に韻を踏んだ詩が読まれていたのだが、その中にB-Base Ballと記されていた。けれど今の野球と発展させたのは、『発祥の地』と言わせてしまったアメリカだ。
独立戦争の名残なのか当時のアメリカ人がイギリス発祥ということでは許せなかったとも言われているようだが、『発祥の地』となったそもそもの背 景は、禁酒法や1929年世界恐慌の経済復帰のために「南北戦争のヒーロー、アブナー・ダブルデイがクーパーズタウンで野球を考案した」という虚実の伝説 が語られたことだ。 (参考:Wikipedia)
クーパーズタウン(Village Of Cooperstown)はオステゴ湖畔に1786年にウィリアム・クーパー(William Cooper)によって始まった。彼は後に裁判官となり、息子ジェイムズ・フェニモア・クーパー(James Fenimore Cooper)は代表作に『最後のモヒカン族』を書いた著者である。19世紀の半ば頃からシンガーミシンの共同オーナーであるクラーク家がその辺り一体の 土地を持ち、夏は避暑地としても賑わいを見せていた。そのクラーク財団により1936年に野球殿堂が設立されたのだ。野球殿堂を数ブロック歩くと、町が出 来た当初の建築物に遭遇する。ウィリアム・クーパーの建てたクーパーズタウンで一番古い家も今でも残っている。野球の歴史だけでなく、アメリカの歴史をも 垣間見ることの出来る場所なのだ。

野球殿堂にはアメリカだけでなく、世界中から野球に関わるモノ、ホームランボール、スコアカード、ユニフォーム、バットなど多種に渡って展示されている。そのモットーは「歴史を伝え、偉業を称え、世代を繋ぐ」(Preserving History, Honoring Excellence, Connecting Generations)。 (参考:Wikipedia)
私は見逃してしまったけれども、2006年日本がワールド・ベースボール・クラシック(WBC) で優勝時のものも収まっているという。
設立した1936年に最初に殿堂入りした5人の選手の中にベーブ・ルースがいた。ヤンキースで活躍した事、彼の持つ記録から彼だけの展示場も設けられるほど。野球と言えばベーブ・ルースというようにいまだに彼の背番号3のユニフォームを着るファンも多い。

私が訪れたのはちょうどヤンキースがプレイオフで敗退した後だった。今では「元」となってしまったが、任期が終わるトーレ監督の再任か否かが新聞を賑わせていた時でもあった。展示を見ていると、100年以上前のニューヨーク・タイムズ紙の一言が強烈に目に飛び込んできた。
“…No longer a sport, but a business…” New York Times 1891
(野球はもはやスポーツではない、ビジネスだ!)

メジャーの影にマイナーリーグの存在やニグロリーグ、女子プロ野球リーグの存在や太平洋戦争中、日系人収容所でも野球が行われていたことも野球殿堂に納まっている。

野球殿堂 Baseball Hall of Fame
< つづく >
クーパーズタウン☆野球の聖地を訪ねて#1… Oct 12, 2007
セカンド・シティー☆ウィンディー・シティ… Jul 1, 2007
14回のホールインワン May 24, 2007
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