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2006年04月06日
TREASURE HUNTERS 第8節●試掘坑●
(8)
テーマ:
連載小説を書いてみようv(10277)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
だが、曽祖父は役場に赴く用事があるというし、曾祖母はいまだに矍鑠(かくしゃく)として手芸や長唄の家元をしている。
小夜は家人にこれといって見咎められずに、急いで離れに向かう。
(ほんっとにおかしいな、どこにもいないなんて・・・・)
コツーン、と庭に響くししおどしのほか、物音ひとつしなかった。
離れは三つの座敷を合わせ、五十畳ほどだが、平屋なので身を隠すスペースは少ない。
(やっぱ逃げた!?)
襖を開け放ち、押入れや豊がゆうべ躍り込んできた窓下の崖っぷちまで覗いてみたが、彼の姿はない。
いっそはっきり曽祖父の刀剣か、ちょっとした掛け軸でも持ってさっぱり消えてくれたなら、最小限の被害で済んだ、とも言えるはずだが。
それでいて、なにをしたらいいのか頭の中を混線させたまま、小夜は畳に円を描いて、ぐるぐると歩き回った。
一瞬の、浮遊感。
ズボーッ! 全身が畳の継ぎ目ごと床下に飲み込まれていた。
──う・・・・・わッ!
地獄落ちの感覚がまっさかさまに襲ってきた、と思うと──。
「危ない!」
小夜は誰かの腕に、がっちり受け止められていた。
「・・・・・・。」
あまりのことに、声もない。
床下に、人が落ちるほどの深さの穴が開いている。しかも内部には土止めの木枠が組まれ、泥を運び出す滑車までついている光景の異様さ。
自分を高々と抱きとめたまま、フィギアスケートみたいなリフトを決めている上半身裸の若者──豊に、小夜は静かに言った。
「平気っちゃ。ケイン・コスギの三分の一くらいはカラダ鍛えよるし」
「三分の一じゃ、普通の人と同じなんじゃないの?」
「ふふ」
豊は壊れ物を扱うかのようにそっと、穴の底の足場に小夜を降ろす。
地下室と呼べるくらいに穴は広かった。壁に携帯用ランプを吊るし、豊は手弁当を食べている最中だったらしい。いくらなんでもくつろぎ過ぎだ──このにーちゃんは常にそうだが。
「あたしはいいけど・・・・昨日も夕方から夜中まで、なんか突然いなくなったと思ったら・・・・ここ掘ってたわけ?」
小夜はあきれて見渡した。
ここまでのことをしでかすスタミナだけは認めよう。
「昨日会った時に掘ってたぶんは、いくつか狙ってた試掘坑のひとつに過ぎないのだが。本命は去年掘り当てたこっち」
ぽん、と口の中に付け合わせの漬物を放り込み、いい音で噛みながら豊は笑う。
「試掘坑?」
「まだ見せてなかったっちゃな、これ」
古着のリーバイスのポケットから豊はピンポン玉を平たく潰したくらいの金属の塊を出した。
手のひらに乗せられたときの、ずしっとくる重さに、
「・・・・・・金!?」
小夜は目を見張る。
「やっぱ現物見ると違うが?」
豊が身を乗り出した。
「南北朝なら時代が古いから、軍資金っても当然、小判が埋めてあるわけやない。たぶん砂金か不揃いな粒状・・・・」
「これが、その一部だって言うの?」
「近くの谷で、この山から水脈がつながってる湧き水と一緒に出てきたの、おれが見つけてん」
「いつ」
「去年、秋に来たとき」
豊がランプをかざすと、ほの紅く透き通る小夜の手に包まれた粒金は、ぬめるような山吹色の輝きを放った。
「やっぱ最初から、伝説通りにここを掘ってたらよかったな。はるさんと来たときは、金属探知機に惑わされて畑堀り返したりして、ヒンシュク買った上に失敗したし」
「離れを掘るのもヒンシュクなんだけど」
「あのあと、別の埋蔵金伝説の土地が再開発で潰されかけて・・・・はるさんはそっちにかかりきりになって。そのうちシンディちゃんラブチュ
でギックリ腰になってもうて・・・・おれはどうしてもここが気になって戻ってきた──小夜」
「なに」
ふりむいた小夜の瞳は、静まり返った地底湖の黒だ。
豊が手を合わす。
「事後承諾で悪いっちゃなんが、おれがこの地下掘るの、こっそり許してくれん? 地盤はしっかりしてるんで、建物が傾くって心配はないし、もし出たら小夜とおれとで山分けってことで」
「・・・・・・いいよ」
あっさり小夜は言った。
「ええの!?」
「分け前もいらない。その逆。もしなにか出たら、ひとつも残らず兄さが持っていっていいよ」
「何千億とか一兆でも!?」
缶入りのお茶にむせる豊だ。
「家を継ぐ人が途絶えることを前提に、あたしが自由にやらせてもらえてるって言ったよね。山林王っていっても、今の山口家はそこそこの格式を保つ程度の財産しかないんだ。でも、仮に自宅の敷地から莫大な財宝が出たなんて要素が加わったら?」
考えただけでうんざり、という仕種で小夜は天を仰いだ。
「あたしの力量じゃどうしようもない足枷になる。そんな資産、世の中の役に立つような複雑な運用なんて出来ないし、毎年の資産税だけ複雑に計算してるような、身動き取れない人生だけはイヤだ」
小夜は話は済んだとばかり、土止めを踏み台に、落ちてきた穴をひとりよじ登っていく。
「この際、おれと婚姻関係を結ぶとか!? オットのものは自動的に妻に半分の所有権があるわけだし。難しい法的手続きが要らなくなるということで」
小夜の背中に、豊の声が追いすがる。
本日の日記-----------------------------------------------------
桜の花が咲きました
一緒に老いることができないならば
せめて君の生まれた日の
一日後に逝くからねと
父は妻の誕生日の次の日に
旅立っていきました
桜の花が降りしきるので
魂は浮かび上がる気配がします
花びらを深追いしていくうちに
花見人はいつのまにか
いったい誰が死にだれが生きているのか
彼我があいまいに
桜の時間が連れて来る
おさげ髪の幼い小夜や古い友
亡くなった父とすれ違うからでしょう
季節も風もないパソコンの画面の中で
とめどなく舞い続ける花吹雪を
わたしは今日
皆さまの許に
明日は●金井戸文書●です。
お宝探しにはつきものでしょ──いわくつきの古い巻物。
◆お読みいただけたら
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最終更新日 2006年04月06日 08時33分45秒
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