その5



1996年の7月に、わたしはオハイオ州の首都コロンバスの郊外に
遊びに行きました。当時妹がそこに住んでいたので、10日の休みを取って
1人で出かけて行きました。
わたしはアメリカにはあまり興味がなかったので、こんなことでもなければ
一生行かなかったでしょう。この旅はとても楽しかったわけですが、
そのなかでもとりわけ不思議なあるできごとをお話します。

オハイオ州のアウトレットに連れて行ってもらったり、
ウェスターヴィルという骨董が有名な街を訪れたりの毎日のなかで、
さあ明日はどこへ行こうかということになりました。
昔ながらの生活を守っているアミの村に行く?
それとも芸術家の村、イエロースプリングスというところにする?
行って来た人の話しによると、小さくて美しい街だそうよ。

よくわからないけれど、そのイエロースプリングスに行ってみようか。
へえ、昔ネイティブアメリカンの聖地だったところなんだね。

ということで、ある信じられないほど天気のよい日に、妹と出かけて行きました。

イエロースプリングスには芸術大学があるそうですが、
本当にこじんまりとした、美しい街です。
車を駐車して、さあどこへ行こうかと妹と歩き出します。
とりあえず目に付いた店にでも入ってみようと思い、
ガラス細工ショップの扉を開けました。

すると日本人に見える、40歳前後のおかっぱの女性が店番をしていました。
東洋系とはいっても中国人かもしれないし、などと考えていると、
向こうから日本の方ですか?と声をかけてくれました。
わあ、日本語で話せるうれしい、とばかり
ランチがお勧めの店などを教えてもらいました。
この店には、すてきな万華鏡がたくさんありました。
アメリカにはコレクターの人が多いんですって。

その後、ランチを取り、いろいろな店を巡りました。
ドリームキャッチャー(ネイティブアメリカンのお守り。眠るときにそばにかけておくもの。)
の大きいものを買おうかな、と歩き回ったり。
でもまあ、たいしたものも買わずに街の美しさを味わいました。
小さな街なので、もう大体回ってしまったな、帰ろうか、と相談しているときに、
ある考えがひらめきました。

イエロースプリングスってどういう意味?
スプリングスって泉のことじゃなかったけ。
そういえば、あちこちに泉みたいなイラストが飾られていたよね。
でもどこなんだろう、わかんないね・・・。
そうだ、さっきの店員さんにきけばいいよ!
わたしたちは、簡単な英会話しかできません。ややこしいことはわかりません。
これ幸いと、ガラスショップに走りました。

彼女は嬉しいことにまだいました。
イエロースプリングス?車ならすぐよ、今地図を書いてもらうね、
と奥にいる男性に声をかけてくれました。(彼女の夫だそうです。)
なんてラッキー!いざイエロースプリングスへ・・・。

                          つづく





















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