逮捕？そして刑事ドラマの様に･･･ | DokuDokuDOKUSHO

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2006年02月05日

ウ～～～　ピ－ポ－　　ピ－ポ－

「ん？」

「前の車、止まりなさい。前を走る車、止まりなさい」

「え ─ !!　うっそ～！マジでぇ～？」

“ 叫ぶ ” とまではいかないまでも、思わず大きな声のひとり言が口から出てしまいました。
無視するワケにもいかず、数メートル先に広い場所がありましたので入り、車を停める事に・・・・・・・・・

　　　　　～・～・～・～・～・～・～　　 llllll(-_-;)llllll 　　～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～

冬にしてはちょっとばかり暖かい、よく晴れた週末の午後、ラックの様な物を買おうかと、いくつかのお店をまわっていました。
自宅のパソコンの周りを整理する為だったのですが、ちょうどいいモノがみつかりません。
大きさや使い勝手はもちろんのこと、出来れば見た目も良くて、値段も安い物となるとなかなか・・・。

「は～ぁ、“ コレ！”っていう物が無いわぁ。次の店行って無かったらあきらめるとするかぁ」

ため息つきつつ、まるで自分に言い聞かせるかの様に、助手席の小学３年生の息子に話しながら車を走らせていました。
そんな時のコトです。
上が白く、下が黒い色した車に追走されたのは・・・。

車を停めると、ほんの少し大地康雄似のお巡りさんがやってきて・・・
なんだか最近、テレビで見なくなっちゃいましたねぇ。

「免許証見せてもらえるかなぁ」

「なんでですの？」

「なんでって、踏み切りは一旦停止やがな･･･」

てっきり、スピード違反かと思ったのですが、そんな理由だったとは思いもしませんでした。
なぜなら、一旦停止したから・・・。
自動車教習所の技能講習の様に、何秒も止まって左右確認したワケではありませんが、ブレーキ踏んで止まったのは間違いなく、止まりもせず、そのまま行ったなんて ありえません 。

「まぁ、まぁ、話は聞くから、とりあえず免許証持って、こっちの車に乗ってもらえるかなぁ」

促され、パトカーの後席に乗りましたが、納得なんかできるはずもなく、反論せずにはいられません。

「確かに、減速したんやろうし、ブレーキも踏んでたんやろうけど、さっきのでは止まってるっちゅう事にはならへん。止まるっちゅうのは、ちゃ～んと確実に誰が見てもはっきりと止まってないとアカンもんなんや」

「誰が見てもはっきりと･･･なんて言うんでしたら、私の前の車なんか、止まってないも同然ですわ」

前を走っていた白い軽自動車は、軽くブレーキ踏んだ程度で、まともに止まる事なく踏み切りを通過していきましたし、スピードだってかなり出ていました。
私の一旦停止が止まりきってなくって “ 違反 ” というのなら、その車だって “ 違反 ” になるはずです。

「そんなもん、ひとはひとや！他の車がどうとか言ったって、あんたの車が違反してなかった事にはならへん！」

「前の車の方が、ひどかったって言ってるんです。私を捕まえるんやったら、前の車も捕まえてないとおかしいですやん。だいたい違反、違反って、違反なんかしてません！一旦停止してます！」

「まぁ、みんなそう言うんや･･･やってへんとか、他の車がどうとか･･･。そりゃ、認めたくないやろうし、文句のひとつも言いたくなるやろうけどなぁ」

「そんなんちゃいますわ！違反してへんから違反してへんって言うてるだけです」

「そやけどなぁ、あんたが違反したのは間違いない。あれで違反してないって言うんやったら、あんたは普段から、いっつもいっつも一旦停止できてへん事になるで･･･」

何度、こんなやりとりを繰り返したのでしょうか、時計を見てみると、思ってた以上に長い時間が経過していた事もあって、気分はすっかりうんざりです。
ふと、自分の車を見てみると、息子がとても不安そうな表情で、こちらを見ていました。
目が合った瞬間、今にも泣き出してしまうのではないかと思ってしまうほど・・・。
まだ納得できてなかったのですが、そんな息子を見ているとなんだか反論する気もなくなってしまいました。

「違反もそうやけどな、事故とかもしないように気をつけて、普段から安全運転で･･･」

違反を認めてから手続きをしているあいだ、ずっと続いていたお説教を聞き流し、交通反則告知書 ( 青キップ ) を受け取った私は、急いで自分の車に・・・

「お父さ～ん、逮捕されてテレビみたいにそのまま連れて行かれてしまうんやと思ったわぁ」

私が違反して捕まるのも久し振りでしたし、息子は今まで、こういった場面に居合わせた事がありませんでした。
ですから、私がどこかへ連れて行かれて、自分は車に置いて行かれてしまうのだと思ってしまったらしいです。
車から出る時に、戻ってくることを言ってあげればよかったのですが、私もそこまで気が回りませんでした。
刑事ドラマの物語の終わりなんかによくある・・・

“ 子供の目の前で逮捕された犯人がパトカーに乗せられ、残された子供に見送られながら警察署に連行されていく ”

そんなシーンを、パトカーに乗せられた私を見ながら思い浮かべていたのだとか・・・。
なんとまぁ、それではさぞや待っている間、心細かったことでしょう・・・。 (^_^;)

「この紙に書いてる罰金は払わなあかんけど、逮捕されて連れて行かれたりせぇへんから大丈夫」

「よかったぁ。その罰金って、いくらなん？」

「え～っとなぁ、９０００円って書いてあるわ」

「９０００円も払うんやったら、さっきのお店にあったラック買えたやん」

確かに・・・。
９０００円とは、思いがけず痛い出費になってしまいました。 ( T ｡ T )

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