2014年6月プサン・スマホ回収遠征
GW直後に韓国・プサンに出張したのですが、帰路プサン市内から空港へ向かうタクシーにスマホを置いてきたことを出国手続きのときに気がつきました。ズボンの右ポケットに通常スマホを入れている私ですが、前もスルッと座ったときにこぼれることがあったので、常時気を付けていたつもりでした。タクシーでは同行者に「慣れると油断して失敗することがあるから気を付けないとね」と偉そうに言っていた矢先の失敗でした。
プサンの金海(キメ)空港でスマホがないことに気がついたのは、出国手続き前のセキュリティチェックのところ。ここで普通は手持ちのケータイとかを出すわけですが、「ない」。これまでも通常入れない鞄のどこかにあったりする場合もあったので、探してみましたがそれでもない。忘れて来そうなところを考えつつ、この日はいていたポケットが浅めのズボンを考えると、さっきのタクシーの可能性大。そういえば一人のときはいつも振り返って座席を確認するのに、さっきは確認しなかったような。。タクシーの領収書にはタクシー会社の連絡先があったはず。ただ、その領収書を預かっている同行者とは空港到着後別行動にしてしまったので、出国手続きを終えてからロビーで確認することにしました。
金海空港の出国後のロビーはたいして広くないので同行者を見つけてタクシーの領収書と連絡先、ドライバー番号は確認。ただ、電話しても韓国語では無理なので、同行者の発案でGoogle DeviceManagerというやつ(忘れてきたスマホがGmailが立ち上がっているので追跡可能)を使ってスマホをリモートで何回か鳴動させました。Google Map上でもスマホがあるとおぼしき場所が探索できました。その後気がついたタクシードライバーが電源を切ったようです。さらにドコモのコールセンターにも電話し、サービス停止手続きをしてもらいました(翌日家の近くのショップで代替機を買ってサービスは復活)。
帰国後、会社の韓国語堪能な同僚にタクシー会社に電話してもらって、該当のドライバーを探してもらったところ、空港から数kmのところにあるササン警察署というところに届けたということがわかりました。また、警察の預かり先の係と担当官の名前も教えてもらいました。韓国語が話せる人が身近にいなかったら、この確認はできなかったのでとても助かりました。このあと、自分でプサンの日本総領事館に電話をし、どうしたらよいか相談しました。あわよくば送ってもらおうかとも思いましたが、安全上の問題で紛失物を総領事館が代わって送るのは不可能とのこと(前はそういうこともしていたらしい?)で、その代わりに該当の警察署に連絡して少し長めに保管(通常は2週間くらいで遺失物扱い?)をお願いしておくが1か月くらいでしょう、とのことでした。取りに行く時間なども同僚から何度かササン警察に電話してもらって、確実にゲットできるようにしました。
ということで、長くなりましたが、今回休みを一日とって自分で取りに行くことにしました。完全に紛失したものらしょうがないですが、警察に預かってもらっているわけですし、見つけ出すのに同僚や領事館の方にも尽力してもらったし、まあ、なかなか韓国の警察署(日本でも数回しか行ったことないですが)に入るのは得がたい経験なので、ピンチをチャンスに、みたいな感じで前向きで行くことに。
木曜の夜、仕事を終えたあと羽田から福岡へ到着。実は羽田でチェックインするとき、予約していた便が翌日のものだったので慌てました。同時刻便に空席があったので事なきを得ましたが、また大失敗するところでした。。予約したときに再確認すればよかったのですが、慣れと油断は本当に禁物ですorz あと、周囲の人のおかげで生かされているみたいなことも改めて感じます。。
木曜夜10時すぎに博多ラーメンでやっと落ち着いた感じ。さて、翌日は福岡からプサンへ。
福岡~プサン間はわずか55分(フライト時間は35分くらい)。韓国にはGW直後の出張が19年ぶりでしたが、2か月連続で行くとは。。金海空港では時間調整を兼ねてレストランで昼食。
プサン市の観光WiFiのページ。ところで福岡市も無料WiFiが充実していますね。WiFiだけではなく、福岡とプサンはなんだかとても雰囲気が似通っている気がしたのは私だけでしょうか?
金海空港からライトレールでササン駅へ。ちなみにライトレールは韓国語で「軽電鉄(ヒョンジョンチョル)」っていうんですね。ちょっと中国語っぽい。
ササン駅から一駅地下鉄に乗り継いでトクポ(徳浦)駅で降り、徒歩10分ちょっとでササン警察署へ。
これはGoogle Streetviewの画面。事前にこれでチェックしていたので、迷わずに到着。門の左側に守衛の警官がいて、パスポートを見せながら事情を話して何とか入場。ふつうは受付表に自分で名前を書くようですが、外国人なのでよいということでIDカードをもらって建物へ。
私のスマホを預かってもらっている担当官がいる3Fの係の部屋の前で少しためらっていると、同じ係の人が来たので、「○○さん、いらっしゃいますか」と聞いてみました。「どうぞ」ということで係長以下5~6名程度がいる部屋に入ると、その女性担当官がいらっしゃいました。「何ですか?」と聞かれたので「紛失したスマホを・・・」と答えると、「あ、あれですね」という感じで1カ月ぶりにスマホとご対面。「何かサインとか?・・」「いえ、特に」ということでとてもあさり。福岡で買ったお菓子を持って行ったのですが、それを見せるとなんだか失笑気味に「ダメですよ」という感じの手振り。まあ、警察なのでお土産はどうかと私も思ってはいたのですが。。
そんなことでその部屋にいたのはわずか1分程度。あまりにあっさり終わってしまったのでちょっと拍子抜けしてしまいました。大昔、中学生のときに自転車を盗まれたときの手続きで近くの警察に行ったときはとても印象悪かったのですが、ここの警察はみなさん親切でしたね。ササン警察のみなさんとタクシー会社のみなさん、それと同僚のみなさんありがとうございました。
これで用事は済んでしまったので、ここからは通常の遠征レポートみたいになります。。
金曜日のプサンの続き。ササン警察での紛失スマホのゲットがあっという間に終わってしまったので拍子抜け。そのままタクシーをつかまえて、プサン駅前の東横インに直行。前回の出張では繁華街西面(ソミョン)の東横インでしたが、プサンには東横インがたくさんあります。
ホテルは16時からチェックイン可能なので、荷物だけ置いてプサン駅を散策することに。KTXが開通してからこんな立派な駅になったんでしょうね。
駅前の大きな噴水。日差しは強かったのですが、日陰に入るとひんやりと涼しくとてもいい感じでした。
KTXのホームです。欧州式で改札口がないので、ホームまで簡単に行けます。アテンダントのおねえさんのおじぎが素敵でした。
さて、これは駅構内にあった大型タッチパネル式観光ガイド。4か国語対応。プサンはこのような観光用公衆端末が充実しています。
この大型端末からは、観光スポットを背に自分撮りができ、かつメールでその写真を送れるという優れもの。帰路の福岡のホテルでも同じようなものを観ましたが、韓国や西日本のほうがこういうの充実しているような気がします。東京も五輪に備えて参考にすべきかと。
これはプサン駅前の横断歩道にあったもの。反対側にもう一本同じようなものがあり、赤信号のときにこの間を超えて道路側に出てしまうと、「危ないので下がってください」みたいな注意喚起の音声が流れてきます。
こちらは駅前のチャイナタウンですが、最近ではロシア語の看板が目立つようです。
極東ロシアからのロシア人も多いのかもしれませんが、見た目ではウズベキスタンとか中央アジアの人が多そうでした。韓国からも第二次大戦後の混乱でウズベキスタンやカザフスタンに強制移住させられた人がこれらの国には多いので関係あるのかもしれません。
その後チェックインして部屋へ。プサン駅を見下ろすなかなか良い景色。
このあとは前から目をつけていたプサン市内の中央やや北側にある東莱(トンネ)温泉にある虚心庁(ホシムチョン)という大型日帰り温泉施設へ。地下鉄でプサン駅から一本、温泉場(オンチョンジャン)という駅で下車して10分弱くらい。
中は写せませんが、巨大な温泉施設で大満足。ついでにアカスリとマッサージもしてもらいました。
豪華な設備ですが、それほど値段は高くなく、風呂に入るだけならうちの近くの日帰り温泉、スーパー銭湯とほとんど変わらない感じ。
締めはその近くの普通の店で晩飯。プサン名物?らしい「カルグクス」という麺。
温泉場駅に向かう途中のケータイの店。「携帯電話」は「ヒュデ(携帯)ポン(Phone)」ですが、店の名前は「ヒュデポンランド」。
早起きしてプサン駅の自動販売機で新慶州(シンキョンジュ)往復のKTXチケットをゲット。とても簡単に買えます。新慶州はプサンからふたつ先、片道25分くらいで行けますが、新慶州に停車するKTXの本数はあまり多くないので、帰りの船便に遅れないように慎重に時間を確認。
韓国は自動車は右側通行ですが、電車は左側なんですね。中国の東北部も確かそうだった気がしますが、かつての日本統治地域の名残でしょうか。続きはまた。
韓国・慶州編の続き。
プサンからKTXで約25分、あっという間に新慶州に到着。半分くらいはトンネルでしたが。。
これは新慶州駅のトイレ。古都の感じが出てますね。ではこのあとは慶州市内へ。
駅の外はこんな景色。長野新幹線の秘境駅・安中榛名駅のような周囲にはなんにもなさそうな山の中のKTX単独駅。
普通の路線バスで市内中心部へ。もっと時間があれば慶州で最も有名な観光地・仏国寺(プルグクサ)に行きたかったのですが片道50分くらいかかるとのことで断念。
在来線の慶州駅前でバスを下りました。素朴な地方都市の駅の趣。
駅すぐ近くの市場。この時期小型のカボチャ?がたくさん売られてます。
慶州駅から10分ほど歩くと、こんな景色が見えてきます。慶州市内には至るところにこんな古墳があります。
大陵苑(テヌンウォン)というところの北側まで来ました。スマホとタブレットの地図を使って歩くと、初めてでも迷いませんね。便利になったものです。
丸っこい感じがいいです。全部新羅の時代のものですから、5~6世紀のものらしいです。
さらに南の方に向かうと広大な公園のようなところが。「世界遺産・慶州歴史遺跡地区」とあります。
たくさんありすぎて、このようにあまり整備されていない古墳もあったりするわけです。
1時間くらい散策して再び慶州駅に。構内には昔の慶州駅や駅員の写真などもろもろ展示されていました。日本統治時代の駅の様子もあり興味津々。
慶州駅のホームに入ってみました。右側の王族のキャラクターがいい雰囲気を出してます。
再び駅前の市場を散策。なんだか大阪の商店街のようでもあります。。
慶州観光を終え、再びプサンへ戻ります。短時間でしたが効率的にスポットを回れました。
今度はタクシーで新慶州駅に戻りました。運ちゃんが吹っ飛ばしたので往路よりもかなり早く着きました。早めに駅に着いたので、駅でこの旅程最後の韓国めしへ。。
このビビンバセット、皿がたくさんあって嬉しいです。韓国の味噌汁も素朴でいいですね。
先頭車両の18号車だったのでホームの端っこが乗車位置。結構歩きます。
先に通過電車が来ました。目の前を高速で通過していく列車はちと恐いですね。。その後プサン駅に到着、あとは福岡への高速船ビートルに乗るため、国際旅客ターミナルへ。
プサン駅から地下鉄に一駅乗って中央(チュンアン)駅から歩いて行けます。が、あとでわかりましたが、プサン駅から無料のシャトルバスも出ていました。。
「出国」と書いてあるところからターミナルへ。チェックイン開始まで結構時間があるので外で一服。出航1時間前までにチェックインすればいいらしいです。
15分前に乗船。船の旅、いいっすね。ちなみにビートルはJR九州と韓国の会社の共同運航のようです。ここからはほかに対馬行きの船なども出ています。高速船は通常のフェリーからは少し離れたところまで桟橋が伸びています。
船の中はこんな感じ。ゆったりしていて飛行機よりはくつろげますね。これまでフェリーやジェットフォイルはサハリン~稚内間、ヘルシンキ~タリン間のほか、国内では佐渡島とか伊豆大島、桜島、鳥羽とかで乗りましたが、飛行機と違って旅行してるなあという気持ちを感じさせますね。
出航してしばらく経つと、プサン方向へ向かう同型の船とすれ違いました。
1時間くらいすると右舷に対馬が見えてきました。あのあたり、5年前の夏に行ったところです。対馬北端の日帰り温泉に行ったりしました。。
ちなみに、先ほどの地点の少し前でキャプチャーした船の位置。韓国のキャリア、SKテレコムをバリ3くらいでつかんでいます。
対馬の北端を通り過ぎても、まだSKテレコムの電波をつかんでいます。最近のケータイの電波は本当に遠くまで飛ぶものです。
ここでやっと圏外になりました。このあたりは一旦電源を切るとソフトバンクの電波をバリ5で拾いました。やはり日本領内。でも、もう少し南下するとそれも圏外になってしまいましたが。。なお、船の中は無料WiFiがあったので常時接続状態でした。
そして博多港に定刻どおり18:40に到着。福岡あたりに住んでいたら、頻繁に乗りたくなってしまいそうな良い船旅でした。このあと天神近くのビジネスホテルに投宿。
少し休憩したあと、近くの西鉄の薬院駅から天神へ。西鉄に乗るのは初めてですが、福岡に行っても今はSuicaが使えるので本当に便利ですね。
最後はラーメン屋で「焼きラーメン」。明太子マヨをお好みでかける形。
そんなことでプサンで紛失したスマホ回収+慶州へKTX往復+福岡ということで無駄のないミッションを完了。最初の福岡行きフライトの予約日が間違っていて肝をつぶしましたが、結果オーライということで手元には似たようなスマホが二台。さて、このスマホはどうしましょうかね。。