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八木哲郎

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2010/05/26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今回の普天間の交渉で、アメリカの新聞がどう報じたかというと、「交渉にアメリカ側が勝った。しかし、今後は日本人の意向に慎重に対処しなければならない」とあった。つまりアメリカがうまく日本の新政権をおさえこんで成功し、鳩山さんが交渉に負けた、というレベルの話である。もし日本の新政権が相当に手強くやってきたらかなり参ったところであるが、鳩山さんは安保の見直しというところに行かないで、くるりと反転してしまった。無様であるが、しかし日本中の人がアメリカの基地は要らないと考えていることをアメリカ側に知らしめたし、日本人自身に基地を沖縄だけに押しつけておいてよいのだろうかということを深刻に意識させたから、いいのである。

今日の毎日朝刊「記者の目」で、政治部の古賀攻という人が鳩山さんは精神構造がおかしいから辞任せよ、と迫っているが、私はこの記者の方が精神構造がおかしいと思う。
まず、過去の政府間合意を平気で白紙に戻すような政権は外交の世界では相手にされない、と書いているが、政権が変わったら、いや変わらなくても、自国民の負担を軽減するために見直しをもとめるのは当たり前なことである。この記者は、不平等条約を明治以来の政府が必死になって変えてきた歴史を習わなかったのだろうか。
鳩山さんの欠点は5月末までにと言ってしまったことで、自縄自縛、これだけで外交テクニックの負けだった。いつまでもこの交渉をつづけます、とねばり、沖縄押しつけ論者である自民党や新聞に対して、それでいいんですか、日本中が基地はいやだといっているのをあなたがたは説得してください、とやればよかったのである。
さきほどの記者は橋本龍太郎元首相に取材したとき、橋本氏が96年、アメリカとの交渉で「ノーと言われたら一発で終わる、だから本当に迷いに迷った」と聞かされて感じ入った話を書いているが、あれから14年もたって、いまだにアメリカには一指もさしてはいけないと思いこんでいる。こっちの方が精神構造がおかしいのである。
 独立国は外国の軍隊をいつまでも置いてはいけないというのは、どこの国でも知っていることでサウジアラビアの王様でさえ、アメリカの基地をどいてくれと言っている。日本は60年、名軍港である横須賀や佐世保をアメリカに引き渡しているし、沖縄には60年も負担をかけている。相当な額の思いやり予算を払っている。ここまでしているのに、何でちょっとのことで日米関係の危機なのだ、決裂なのだ。
鳩山さんがしたことは無様に終わったが、国民に実害を与えたわけではない。他にもいろいろいいことをしているのだから、政治部の記者は政治部の枠内だけで考えず、鳩山さんがやっている全体を考えて判断してものを書かなければいけない。





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Last updated  2010/05/26 06:46:01 PM


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