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読書メモ・TRPGリプレイ1
新ソード・ワールドRPGリプレイ集9
挑め!捨て身の大決戦
監修=清松みゆき 著=秋田みやび/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
“TRPG冬の時代”と言われた頃、雪解けを告げるように現れた『ソード・ワールドRPG』リプレイ・シリーズ。
新人ゲームマスターの成長や、突出したゲーム値への対応など、物語としての魅力とゲームとしての魅力を両立している。
今作はその完結編のはずだったのだが…。
一言。
よりにもよって、この時点で“ミッション”失敗しますか!?
作戦も状態も、これまで以上に万全。マスターのゲームバランスも悪くは無い。
なのに、なのに…(これから先はネタバレ)。
そんな絶体絶命の時だからこそ、ラストでのヒースの男気に惚れます。さり気にヒースのプレイヤーの演技が成長してたんですね。
それとは別に、ノリスの体を巡るエピソードも劇的に変化。
メンバーの士気を高めるGMの作戦も成功し、対クランズ戦の盛り上がりはさすがでした。
また、あの愛くるしいキャラの再登場が嬉しかったです(その時のエキュー&ヒースの壊れ方も最高です)。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集9
名乗れ!今こそ英雄
監修=清松みゆき 著=秋田みやび/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
本当、前作の思わぬハプニングはありましたが、それを踏まえて更に大スケールの冒険になりました。
スケールだけなら、バブリーズにも負けてないと思います。
このスケールになると、パワーゲームの様相を呈し出します。しかし、その一方で黒幕の背景を掘り下げ、ドラマ性も充実です。
口絵の全員集合イラストが圧巻です。これだけの冒険を終え、これだけの人々の思いを受けながら冒険を重ねたんですね。
時折挟まれる、へっぽこな会話にも本当に愛着を感じます。
(その代わり、『ラヴェルナ&ローンダミス』夫妻のファンからボコしばきにされそうな内容なのは秘密)
ゲーム的には『汚れた土』の扱いが上手かったですね。
また、強すぎる相手との差を埋めるギミックも用意し、パワーバランスが見事に組まれていましたね。
本当、素敵なセッションでした。
さぁ、これから関連小説を読むぞ!
新ソード・ワールドRPGリプレイ集ガイドブック
明かせ! へっぽこ大冒険
監修=清松みゆき 著=秋田みやび/グループSNE
コミック=浜田よしかづ
富士見書房 富士見ドラゴンブック
とりあえず。
フジテレビ版『西遊記』の脚本スタッフはP164-206を読んでください(心の底から血涙を流しつつ、渾身の力で力説)!
ファンタジーで物語を作るときの基礎を、表面的な部分だけとはいえ、解説しています。
他、おバカなノリスが計算だったことも驚きでした。
ファンなら読んで損無しです。
<リプレイ・瀬戸際の花嫁>
この結末は好きですね。
ほのぼのしつつ、戦闘も上手く回避しつつ、犯人の切なさも上手くでていました。
ここまで完全なハッピーエンドはさすがです。
新SWRPGリプレイ集NEXT3
コロシアム・プレミアム
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
今回、シリーズ初のガチ勝負があります(をひ)。…といいますか、奇襲じゃない戦いではすんごく弱いんですね。
その代わり、アンダーグラウンドでは大活躍するのが彼ららしいです。
コロシアムや迷惑男など、このシリーズならではの舞台やネタが広がっています。次回作では更にアングラに潜り、彼らの特性を更に活かした冒険が行われるようです。
5人の洒落着イラストがすっごく素敵で、気に入っちゃいました。イガーも可愛い。
新SWRPGリプレイ集NEXT4
ファンドリア・ファンクション
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
藤澤さん、キンキ○ッズ世代なんですね(『SHOCK』の宙吊りが頭に浮かぶとは)…。
そんな部分に反応してしまうス○ップファンの戯言は置いておいて。
彼女の『本人の意志とは反比例して、シナリオがエロに走ってしまう悲哀』は健在です。
そのへこみ方と自虐ぶりには涙を誘います。
(編集さんにエロ過ぎなので手直しを要求されたそうな)。
…ジャイブから出ていたら、どうなっていたのかな(遠い目)。
今回は『ファンドリア』という特殊な国が部隊。
その権力構造を利用した面白いセッションになっていました。
とにかくベルカナのPLが知謀面で大活躍。他のメンバーもすぐに状況を把握してしまう辺りがさすがです。
シティ・アドベンチャーの面白さがたっぷりと出ていました。
また、変装の楽しさも全開です(盗賊の少年が女装するのは流行なのでしょうか)。
こんなお話を私も書いてみたいですね。
こういった知謀策略のシナリオはプレイヤーを選びますが、はまると本当に面白いですね。
新SWRPGリプレイ集NEXT5
トライアル・トラブル
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
表紙のイラストだけで、フェザーフォルク好きの自分は落ちました。
(当管理人の『フェザーフォルク好き』は、当サイト小説『Feather Folks' Story』をご参照ください)
もうP52の『ジャニーズ系美少年』という記述、影ありで翼ありで…(妄想に突入中)。
また、ベルカナのフェザーフォルク変身もあります(イラスト付き!)。『スチャラカ冒険隊』以来じゃないかな、フェザーフォルク変身って(嬉)。
もう、第13話に私の魂は持っていかれましたよ。
全体的には、『強力すぎるマジックアイテム』によるアタックが目立つかな(苦笑)。
とはいえ、バブリーズと違う点は『立場上や肉体上の危険を自覚しているから』ということかな。
バブリーズの場合は、『知謀策謀は趣味』でしたから。
第二話のホラータッチのシナリオも結構面白かったです。
今回は『盗賊ギルドの幹部に上がる』という、かなり特殊なキャンペーンになりました。
でも、ぺらぺらーずのおかげで、盗賊ギルドという組織にもスポットが当たるようになりました。公式のリプレイとしては十分な役割を果たしているといえますね。
その特殊性と、積極的にドラマを作っていくP達の姿勢もあって、物語としても面白いです。
とにかく、今回のシリーズは永久保存確定です。
新SWRPGリプレイ集NEXT6
マリン・マーベル
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
海洋冒険!
海大好きな自分としては、表紙を見ただけで思わずガッツポーズです。
表題の由来となった17・18話も面白かったです。
でも一番面白かったのは16話でしょうか。
この時のGMの悲鳴とPLの知略ぶりが、手に汗を握ります。
ゲームがナマモノだということが、生き生きと伝わってくるんですよね。
物語の崩壊、キャンペーンの崩壊の危機にGMと彼らはどう立ち回ったかが見ものです。
また、16話ではしたっぱーずの使い方と活躍もとてもよかったです。
したっぱーずが主役の物語も読んでみたいですね(せっかく、奇遇な出会いをしたグループですし)。
しかし…。
エンテとルーザの騙され方はちょっと可哀想でもありました。
分かってはいるんですよ。成り行きでそう騙さざるを得なかったし、そのきっかけにしても不可抗力だったのも。そして、一歩間違えれば、巨人を二人とも殺していたかもしれない状況であったことも。
これはこれで、一つの解なのかな(ベルカナがちゃんと最後には責任を取りましたしね)。
このシリーズ、盗賊ギルド絡みの冒険であるという、独特の雰囲気があります。それがより濃厚になってきましたよね。
それが私のツボにはまっています。回を追うごとに面白くなっている気がします。
最初は『困ったちゃんPL』に見えたシャイアラが、すっごく積極的に物語に絡むようになりました。性格も可愛くなりましたしね。それはすごく高評価です。
続きがすごく楽しみです。
新SWRPGリプレイ集NEXT7
レイド・レボルト
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
『旅行先から読破しよう四冊』第一弾。今回はレイド事件編。
印象的なのはベルカナの『ディスガイズ』&『シェイプチェンジ』。
世渡りの巧みさに加え、変装で巧みに動き回る姿は印象的です。
シーフが中心のキャンペーンだからこそ、こういった展開が光るんですよね。
盗賊ギルドが強いロマール市街でなくとも、シーフらしさが光る展開になりました。
久方ぶりのライオー&セバスチャンのコンビもいい。ダメダメ&凄腕の二人がいい味を出しているんです。
これまでの伏線が生かされてるな…と思います。
また、地味な印象の強い『ピース』の魔法が大活躍するのも印象的です。
そこに至るまでにパニックを起こす展開も、かなり印象に残ります。
しかし、バーゼルの描写は…ね(苦笑)。みやびさんのやりたいことも分かるだけに、彼女がちょっと哀れ。
そして天然ぶりも健在です。
新SWRPGリプレイ集NEXT8
スカイ・ステージ
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
『旅行先から読破しよう四冊』第三弾。今回は『天空の城ラ○ュタ』編。
偶然ではありますが、この本を飛行機の中で読めたのは幸せでした。
現実の空の光景と、クレスポ達が見た『ラ○ュタ』…ならぬ、空中の島・エスターの光景が重なって、一気に引きこまれましたから。
口絵からして素敵なこの作品、フェザーフォルク好き・空中活劇好きのツボを押さえてくださいました。
『ラピュ○』好きのポイントを押さえる、巨大飛行石に廃墟の町並みに、操縦室に…。
そして『ハウ○の動く城』ネタもあり! それもアニメオリジナル(つまり木村君の声)の主人公を、女性にしたVirのモンスターも!(←興奮しすぎです)
藤澤さん、いい仕事してますねぇ(親指立てつつ)。
ベルカナの黒さも増しており、バブリーズにいつかやりあえるのではと思われる時も(おひっ)。
そしてクレスポはとうとう、無謀と慢心の精霊にとりつかれました(おひっ)。早死にへのフラグを立てまくりです。
アデラのキャラクターも立っていて、ヴィジュアル的にも嫌いじゃないです。
ポチの善人ぶりや、パーティとの友情にも心が温まりました。
新SWRPGリプレイ集NEXT9
クリティカル・クライマックス
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
『旅行先から読破しよう四冊』第四弾。今回は完結編。
…彼らの冒険も、とうとうラストへ。序盤でこそ弱弱しかった彼らも、智謀策謀の果てにとうとう高レベルへ。知謀だけなら某バブリーズに勝てる…かも?
でもこんな長いキャンペーンが読めるなんて、正直すごいと思います。
へっぽこもぺらぺらも、その意味では感動します。すちゃらか冒険隊も、これくらい遊んでいても良かったんじゃないでしょうか。
キーワードは盗賊。
彼らは最後まで盗賊だったんですね。
第一話の時は『こんなのあり!?』と思った導入。でもそのおかげで、風変りなキャンペーンにもなりました。
ライオーの『人間失格』っぷりには吹きました(笑)。
ダメすぎるにもほどがある…というか、これはひどいよ(笑)。
セバスチャンのスイッチやら、エロGMの『極めっぷり』にも爆笑。最後にはとうとう…。
素で黒くなったベルカナも、慢心し始めたクレスポも、最後まで問題児だったシャイアラ(←自キャラを殺す直前までいくなよ、PL)も、知略のブックも、最後まで善人だったマロウも。
皆がいいキャラクターでした。
小説での続き、楽しみにしていますね。
そして『ソードワールド2.0』プロジェクトも起動しました。
これまでに染みついた愛着を思えば、リニューアルはとても寂しい。フォーセリアに残したキャンペーンも、未踏地区もいっぱいあるのに…と思います。
それでも、ここからまた進み始めることを止めたくはありません。
がんばれ、皆様!
新SWRPGリプレイ集NEXT0
ギャンブル・ランブル
監修・清松みゆき 著・藤澤さなえ/グループSNE 富士見ドラゴンブック
『旅行先から読破しよう四冊』第二弾。今回は外伝編。
プロトタイプO話『ナイト・ビビッド・キューピッド』。
プロトタイプではすんなりとパーティを組んでたんですねぇ(苦笑)。
プロトタイプ・マロウの黒さはちょっとカッコいいけれど、やっぱりマーロウよりもマロウの方がいいな。
マロウはマーファ信者のよい手本ですし、何より他のメンバーと性格を引き立て合いますしね。
藤澤さんの色モノっぷりが初回から健在。ギャグとしての色モノは嫌いじゃない(←本気になったら引くけど)ので、このネタは楽しかった(笑)。
それと戦闘が無くて良かったかもしれません。下手に戦うとバブリーズ第一話の二の舞になってたかも。
『ブライト・ブライダル』
アレクラストではファントム婚が流行っているのだろうか?へっぽこシリーズのネタを彷彿とさせて、とても印象的です。
うーん、ホラーを冒険者に求めるのは難しいよね。でもやりたいことは分かりますし、変わり種としてはOKかな。
『スウィート・フォレスト』
上手く乗せるとしっかり牽引してくれるところがシャイアラのいいところです(それを差っぴいても問題キャラなのがどうなのか)。
今回はシャイアラ好みの神秘的な遺跡。彼女のキャラクターも立って、とっても良かったです。エルフらしさもありましたしね。
『ギャンブル・ランブル』
>さすがにエロGM…いくとこまでいったか(笑)。
その一言に尽きる作品かもしれません(笑)その言葉に必死になるクレスポもどーなんだ。
さりげなく、へっぽこーずとのリンクもあり、外伝としての無茶苦茶さもあり、ミニゲームの楽しさもあり、単純であっても面白さの詰まった作品です。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集Walts
1.旅立ち・お祭り・子供たち
清松みゆき:監修 篠谷志乃/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
アットホームでほんわりと。
そんな雰囲気を大切にしたリプレイとなりました。
『まったくの初心者を受け入れるということ』を主体にした姿勢は、とても新しいですね。
そしてこれは『へっぽこ』や『ぺらぺら』で続いた『わるい意味での体育会系のノリ』を払しょくするためにも、必要な過程だと感じました。
また、これらの姿勢と同時に『古き良き・初期ソードワールド』への回顧もこの本には含まれています。
かつての『西部諸国ワールドガイド』や、『ソードワールド・アドベンチャー』から始まった設定もちゃんと含まれているのは嬉しかったですね。
『ロック』の話題に思わず『アドベンチャー』を取り出しそうになりました。あのシリーズ、ほんとに大好きなんですよね。
ロールプレイに関しては少し行きすぎなナジカなど、まだまだ子供のような彼ら。
それもシリーズが進む間になんとかなるかな?
この柔らかで温かい世界にしばらく浸りたいと思います。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集Walts
2.競争・怪盗・大湿原
清松みゆき:監修 篠谷志乃/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
やっぱり、ほのぼのパーティはいい人ばかりです。
人が良すぎて傷つくこともあり、GMも自分のネタを公開することもあります。
また、この頃になると、人の良さに関する方向性の違いも分かってきますね。
西部諸国を舞台にすることで、懐かしさは相変わらず満載。特に第五話では“あの人”も登場です。
オリジナル要素である『孤児院』ネタもいい感じに回ってきています。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集Walts
3.駆け込み・災厄・学者サマ
清松みゆき:監修 篠谷志乃/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
いよいよ、自分たちの本当の敵の存在、そして使命に気付き始めるWaltsパーティ。
彼らはより能動的に動き始めます。
地崩れに対し、アイルが取った単独行動。ナジカがアンダーヒル村そのものを変えようと言い出した提案。
印象的、かつ効果的な行動もあり、ドラマもキャラクターもよりいきいきと動きだしたのを実感しました。
ドラマ作りがより光る一冊です。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集Walts
4.誘拐・ヤキモチ・すれ違い
清松みゆき:監修 篠谷志乃/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
ほのぼの冒険譚も、この巻をもって転換期を迎えます。
ある『予定外の事件』によって、ナジカが行方不明になるからです。
ナジカ行方不明を受けて、他の4人の子供達の人間関係も激しく揺れ動きます。
『仲良し』だけではいられなくなった彼らの中に生まれる、恋愛感情や嫉妬、やきもち。
命がけの冒険であるにも関わらず、小さな意地から乱れるチームワーク。
そして……ラストの惨劇が襲います。
プレイヤーが喜々として踏み込む、ラブコメ模様。
その羞恥プレイににやにやするも良し。ほのぼのが壊れたことにはらはらするも良し。
彼らの姿勢こそ、ラストの惨劇を加速させます。
新ソード・ワールドRPGリプレイ集Walts
4.誓い・陰謀・巣立ちの日
清松みゆき:監修 篠谷志乃/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
ソードワールド・ほのぼの冒険譚、いよいよ完結です。
第4巻のラストを受けた冒険は、苦さと成長を伴って始まりました。
それは最初の頃の『ハートウォーミング』な様子を一変させるほどで。
彼らプレイヤーが互いに紡ぎ始めた物語は、プレイヤーとキャラクターの気力と精神の両方を渾身の力でぶつけることで出来上がりました。
彼らが限界まで挑戦したものだからこそ、『プレイヤーが用意した青春物』としても『GMの用意した冒険もの』としても読み応えがあるんですね。
リプレイとしては最終巻ですが、まだ私は終わった気がしません。
それは『彼女』の決断の結末を知らないからでしょうね。
彼らのその後が、非常に気になります。
どんな形でも良いので、続きを知りたいです。
ソードワールドRPGリプレイ集xS1
猫の手冒険隊、集結!
清松みゆき/グループSNE 富士見ドラゴンブック/富士見書房
いよいよ、『SWORD WORLD』フォーセリア編も終了に近付いてきました。
これはフォーセリア編最後のリプレイとなります。
体育会系のノリは残るものの(苦笑)、まだ不快ではないかな。
内容的にはプレイヤーの『電波発言』の打ち返し、それに尽きます(苦笑)。
撃ち返されたプレイヤーの硬直っぷりも見ものですね。
キャラの立ち方も見事で、いきいきと動いているのが楽しいです。
シナリオも付いているので、GMの最初の目標や、それが崩れていく様子も分かります(笑)。
ソードワールドRPGリプレイ集xS2
猫の手勇者君、突撃!
清松みゆき/グループSNE 富士見ドラゴンブック/富士見書房
ウィンド(&チタン)の扱いが、あまりにも泣ける一冊です。
他のキャラクターの言い分があまりに身勝手で…ひどい(笑)。
まぁ、『単なる電波キャラ』がほんとに『悲劇の主人公』になってしまったプレイヤーも、頑張って熱血プレイをしており、その点は評価できるかな。
第五話でのプレイヤーの暴走や、GMとのうんちく話があまりに面白くて、大学病院の待合で笑ってしまいました(←そんなところで笑うなっ!)。
そんな暴走で決まっていく街や世界の設定の数々…。いや、楽しくていいんですけどね。
そのうちのいくつかは、また後の話に出てくるんでしょうね。それがキャンペーンの醍醐味ですよね。
そんな第五話での暴走により、キャンペーンは大きな修正をかけられることに。……頑張れ、清松GM。
これからの展開がどうなるのか、ウィンドの立場は戻るのか、楽しみにしていこうと思います。
ソードワールドRPGリプレイ集xS3
猫の手お気楽娘、幻惑?
清松みゆき/グループSNE 富士見ドラゴンブック/富士見書房
…ウィンド…(泣)。
相も変わらず、酷い扱いを受ける主人公ですね。
トリム以外、ウィンドのことをまともに扱っていないし…。
そんな彼の太刀筋は、神懸かっています。GMまで、お見事。
そんな彼を、『ハイロード・ポイント』なる罠が待ち受け…って、自滅してるしっ(汗)。
モニカは暴走で首を絞め、ユーリリアは物欲で自分を見失いかけ、ズンは商売に走り…。
しっかり者のいない、暴走パーティの行く末はいかに。
ソードワールドRPGリプレイ集xS4
猫の手勇者君、突撃猫の手超人王、激闘!
清松みゆき/グループSNE 富士見ドラゴンブック/富士見書房
モニカ&セッシーのバカップルがおいしい所を全部持って行った気がします。
いや、非常識娘だからこそできる恋愛模様が、バカ受けです。
ウィンドも最後は改造ヒーローらしく(?)カッコよく決めたかな?
最後の決戦には、知略家コンビがGM側に付き(一人は『ブック』のプレイヤーですね。笑)、全員が肩で息を切る大規模戦闘になっています。
最後のリプレイ、楽しんでくださいね。
ソード・ワールドRPGリプレイ・アンソロジー
デーモン・アゲイン
清松みゆき・藤澤さなえ秋田みやび/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
雑誌『Roll & Roll』に収録された短編リプレイを再掲したものです。
『アンソロジー』の名に相応しく、いろんなパターンの物語が楽しめます。
でも、私の本命は『バブリーズ』の再結集です!
<やっぱり、猫は好き>
猫好きにはたまらない一編です。
猫を巡る、猫バカの街での、新人チグハグ冒険者達の活躍に、和むことが必至です。
<冷気の杖を奪っちゃえ!>
緒方剛志さんの困ったちゃんプレイが炸裂です。
…同じ卓になったら、しばき倒したい…(遠い目)。
シナリオがしっかりしていますし、<猫は好き>に引き続いての『みやびダイス』炸裂ぶりなどが楽しめます。
<デーモン・アゲイン>
智謀・策略乱れ飛ぶ、罠を仕掛け返す邪悪寸前パーティの活躍が帰ってきました(嬉)。
でも、彼らが一番すごいのは、政治的判断や戦力の見極めの鋭さです。本気でクレバーだからこそ出来る、上級プレイヤー達はすごい。この辺りに惚れたんですよね。
(彼らの冒険は、本編もオススメ。新装版が出ているので、是非読んでみてください)
早く短編集第二弾が出ないかなぁ。ねぇ、水野良(スイフリーPL)先生(笑)?
ソード・ワールドRPGリプレイ・アンソロジー
賽子(ダイス)の国の魔法戦士
安田均:編 水野良・山本弘・友野詳/グループSNE:著
富士見書房 富士見ドラゴンブック
単発セッションシリーズ、第二弾。
今回は特別に変わったリプレイを三本集めています。
<不思議な地底探検>
非公式設定満載のセルフパロディです。
これは友野さんの『ファイブリア』シリーズの原作にも当たります。
導入からして無茶な展開が続き、プレイヤーは暴走する、とんでもない話です。
これが封印されていた理由がよくわかりますよ(苦笑)。
<絶対危険チルドレン>
『サーラの冒険』シリーズ全巻を読んだ後だと、特に楽しく読めると思います。
非合法工作に走るモンスターの子供達の冒険は、ゲームの玄人だからこそできること。
特殊なプレイの一例として参考になると思います。
<賽子(ダイス)の国の魔法戦士>
こちらは『魔法戦士リウイ 鋼の国の魔法戦士』を原作としたリプレイです。
これもまた特殊な形式のプレイなので、読むときは原作を手元に置いてから読まれることを推奨します。
この結末はとても新鮮でしたね。
ユエル・サーガリプレイ1
かくて宿命は刻まれた
友野詳とグループSNE 富士見ドラゴンブック
輸入版テーブルトークRPG、GURPSの第四版対応。
日本オリジナルの世界設定シリーズ”ユエル・サーガ”のリプレイ第一弾。
第三版対応にして、小説などのシリーズ展開が充実した”ルナル・サーガ”の姉妹版。
インドやアフリカやアマゾンがごっちゃ混ぜの、熱帯&亜熱帯ファンタジー。
ノリは若様諸国世直し漫遊記(ちょっとだけレジスタンス風)。
軽くさくさく読めちゃいますし、分かりやすい勧善懲悪が好きな人ならはまるかも。
ナーギニーとか、シェイパーなどの亜人の設定は好きです。
ただ、友野さんは”血縁ドロドロとシリアスを『特撮』テイストで語る”か、あるいは”日常の延長をちょっとミステリアスに語る”か、このどちらかで真価を発揮する方。
『ルナル・サーガ』の土臭さ(←褒め言葉)、帰ってこーいっ(心の叫び)!
小説版で期待してます。
ユエル・サーガリプレイ2
かくて秘密は語られた
友野詳とグループSNE 富士見ドラゴンブック
時代劇調の展開は健在。それに今回から『ハイランダー』風味(今なら『Fate』かな?)が加わりました。
しかし一番印象に残ったのはやはり『騎象戦』。ゲストキャラの“ピヨン”の描写がすごく良かったです。こんなキャラクターを描きたいですね。
ミニ象のスーリアも可愛いし、シマウマ100頭の大暴走もかっこいい。
しかし主人公セルドの『女性プレイヤーが演じる典型的な男性キャラ』っぷりはすごい。
あの『自己犠牲精神』の行き過ぎは、ちょっと危険ですね。もう少し、自分可愛さが出てくる方が健全だと思われます(苦笑)。
そして『六門世界TRPG』リプレイシリーズには無い、プレイヤー達の危険感知能力はさすがです。
ユエル・サーガリプレイ3
かくて未来は開かれた
友野詳とグループSNE 富士見ドラゴンブック
…なぜ友野さんの描く女性は皆、精神崩壊しているのだろう(遠い目)。
いや、当サイトのオリジナルな女性キャラも、友野さんの影響を受けているから(特に宇良香)、何も言うまい…。
でも、覇王を拒絶するセルドと、覇王を目指すアシュティの姉弟の対比はよかった気がしますね。
その一方で、ギナの壊れ方はどうかと(汗)。
実際にキャンペーンが崩壊しかかったからなぁ…。
友野さんらしく、ラストは世界の滅亡を巡る戦い。
滅亡そっちのけで白熱するラブコメもあり(待て)。
特撮テイスト全開で、大掛かりなギミックも沢山現れます。
ソーサルカンパニー・リプレイ
魔法の結社でおおもうけ!
安田均:監修 諸星崇/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房
GURPSの日本展開シリーズ、『ソーサルカンパニー』。
魔法が社会の基礎となっている世界での、魔法専門会社『血社』の活躍を描く。
『ソーサルカンパニー』を読んで驚いたのですが、私が書いている小説『鬼塊術局』といくつか共通点があるんですよね。
この二つは同じ『魔法が世界に認知され、使い手があふれており、魔法使いの専門の会社がある』という物語。
そこに“各会社を取り締まる組織”があったり、“郵便なども魔法会社が扱って”たり、格闘専門と魔法専門が分かれてたり…。
『魔法会社』というものを考える上で、同じようなことを考えたりするんだな…ととてもしみじみしてしまいました。
『キャラクターのほとんどが魔術師』という中、PC達は性格で上手く描き分けられていますね。
能力的にも特徴があるのですが、あまり性格や行動に結びついてないんですよね。だからリプレイの中では上手く伝わらなかったかも。
名刺や社員証、高圧的な金髪縦ロールのお嬢様…など、『レンタルマギカ』を連想させるキーワードまであって、ちょっとにやっとしてしまいました。
セブン=フォートレス リプレイ
黒き星の皇子
著:菊池たけし、F.E.A.R./ファミ通文庫/エンターブレイン
『きくたけサーガ』と呼ばれる8つの世界。
『セブン=フォートレス』はそのうちの一つ、エル=ネイシアを舞台にしたものである。
今回は追加ルールを用い、『ナイトウィザード』や『超女王様伝説』・『8thEngel』の世界を遊ぶ。
矢薙&小暮コンビによる、声優パワー炸裂の一冊です。
内容、ボリューム共に気軽に読める一冊です。ここから『ナイトウィザード』の世界に入門するのもいいかも。
アニメを見た後なら、全員の声が生き生きと聞こえてきそうです。
シャドウラン4th Edition リプレイ
ストリートの天使たち
著:朱鳳田雄介(スザク・ゲームズ)Role&Roll Books/新紀元社
それはもう一つの近未来(ディストピア)。
よみがえった魔法と、進み過ぎた科学が融合し、深く暗く複雑な闇が落ちたアメリカ。
そんな闇の中を、『存在せぬ者』として走り抜ける仕事人たちが主人公である。
実践向けのリプレイ、という感じですね。
話も、原作の世界観に忠実な、やるせなくダーティでシニカルなものばかりです。
ルール運用や、SF的な世界観は参考になりますが、物語を求めると裏切られますね。
コラムも危険発言が多く、目を瞑るときもしばしば。…そういうのが好きな人は、たまらないのかもしれませんが。
リボーンリバースRPG・リプレイ
電光の霊操者
監修=友野詳 著=諸星崇/グループSNE
富士見ドラゴンブック/富士見書房
…思う。
なんで小説では、こういうストレートだったり、明るい作品ができないかな(ツッコミ)。
小説の『特殊ケースのオンパレード』や『トラウマの詰め合わせ』っぷりは凄まじいです。おかげで『世界での標準的な知識や感覚』とか、『読後の爽快感』が全く無いんですよね(遠い目)。
その意味では、リプレイの方が分かりやすく、感情移入しやすく…とっつきやすさと面白さでは上です。
改めて思うのですが、『リプレイを先行させ、読者の反応や望む路線を確認してから、小説をスタート』させた方がよかったのでは…(しみじみ)。
キャラクターも『操霊者』独特のトラウマを前面に出さず、特殊能力も少なめ。
それ故に、特殊すぎる世界でもちゃんとキャラクターを把握できます。…『世界観もキャラも懲りすぎ』はまずいんですね(自戒)。
これを踏まえ、初心に帰って、小説を『Re-start』させて欲しいです。
ゲームとしても、“発現率を操ることで暴走や成功率を弄れる”というのは楽しいと思いました。その辺りを小説でも感じさせて欲しかったかな(苦笑)。
異能使いリプレイ
鳴神の巫女
菊池たけし+矢野俊策/F.E.A.R ファミ通文庫/エンターブレイン
遥かな昔より、人は己の生み出す“魔性”と戦い続けていた。
“魔性”を狩る能力を持つ者達──それを“異能使い”と呼ぶ。
“本格伝奇”をテーマにしたTRPGのリプレイ。
…惚れました(をひっ)。
本屋で衝動買いした自分を褒めてやりたいぐらい、“世界観”も“システム”も突き抜けて私好みです。
二つのリプレイで語られる事件も、すごく面白い。特に矢野さんのシナリオの練られ方は秀逸です。
また、妖怪オタクのヨビさんの存在がすっごくいいんですよね。
(何故フジテレビの『西遊記』製作スタッフは、ヨビさんを伝承やアクションの考証に呼ばなかった。滝涙)
お約束の展開を好感をもてる演技で見せる数知もふぶきも。
ソーラーレイも、吸血鬼もすっごくいい味を出してましたし。
とにかくオススメです!
異能使い第二式リプレイ
デモンスレイヤー~葬魂鬼~
著:谷村直人/F.E.A.R. /エンターブレイン
前作のリプレイで思いっきり惚れてしまった『異能使い』、その版上げした物のリプレイを本屋で見かけ、シリーズタイトルだけで購入した代物です。うん、その勘は正しかった。
主人公の義煌(よしあき)、冴子、その二人の関係と成長がすごく魅せてくれるんですよね。
第一話に登場する美代を挟んだ三角関係、そこに割り込んだ魔性の陰謀で揺れる心が、一気に読ませてくれます。
前シリーズからゲスト出演の早良麗、ディオ・マックスウェルの登場もかなり嬉しいですね。
両極に立つ二人が、それぞれのぶっ飛んだまでの強烈なキャラクターを立てながら見事なサポートをしていきます。
この二人、並んで立つとそのギャップがすっごく面白いんですよ。
異能使いの世界観を前面に出した、そんな物語を楽しんでくださいね。
風の聖痕(スティグマ)RPGリプレイ
深淵の水流
著:三輪清宗/F.E.A.R. 原作:山門敬弘
富士見ドラゴンブック 富士見書房
創造主の作り出したシステムに侵入し、書き換えることで魔術とする世界。
炎の魔術師たちと異端の風術師を中心に描いた原作をもとに、作られたのが『風の聖痕RPG』。
『アルシャード・ガイア』などのSRSシステムを利用しているため、初版にして完成度も高い。
単独でも楽しめる、そして原作が気になりだすという意味では素晴らしいリプレイです。
後書の書かれた、
『原作に詳しい人と、ゲームに慣れた人を両方起用したために、相乗効果が発生』
という、この言葉に尽きます。
ゲームシステムとしても、ルールを最大限に。原作の設定もたっぷり引き出し。
その二つが綿密に絡み合うことで、ゲームとしての魅力を最大限に引き出しています。
また、PCである燎と美琴のプレイヤーが本当に上手いんですよね。
キャラクターが生き生きと動くことで、物語が劇的に変化していったのがよく分かります。
参加者の高い技量が反映されています。
このリプレイ、お勧めです。
新六門世界RPGリプレイ集3
やりすぎ射手と燃える森
監修=安田均 著=北沢慶/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
カードゲーム“モンスターコレクション”から始まった召喚魔法RPG。
主題となるモンスターや召喚術師を演じるのも楽しいが、そのほかの職種も充実している。
すでにいくつものサーガが小説として刻まれており、モンスターやアイテムの種類も圧倒的に多い。
相変わらずのギャグベースに苦笑です。
今回は新キャラとのラブコメもあり、対象となったプレイヤーの反応の初々しさに好感を持ちました。
ラストバトルの壮絶さも、さすが北沢さん。
ただ…。
このパーティはカイエに依存しすぎです。そしてそのカイエの思考が鈍ると…(滝汗)。
第八話は結果オーライじゃないぞ。
清松みゆきさんや水野良さんがゲームマスターなら、確実に人質が死んでいますね(頭痛)。少し無神経すぎです。
でも出来れば、このゲームの高レベル領域も読んでみたいですね。続編、出ないかな?
六門世界RPGリプレイW1
迷宮に巨人誕生を見た!?
監修=安田均 著=篠谷志乃/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
これまでの六門世界RPGリプレイの中で、このシリーズが一番ツボにはまりましたね。
水路だらけの街に、潮の香りに、青空に。
当サイトの小説を読んでおられる方なら、管理人の趣味が『ウォーレス』や『槍局』…etc.と合致することが分かるはず(笑)。
これまでのシリーズは戦闘やダンジョン攻略の印象ばかりが印象に残っていたんですよね。
でも今回はシティ・アドベンチャーらしさと、物語の面白さの両方が出ています。パーティのスタイルの違いが良く出てる結果ではないでしょうか。
前シリーズからのゲスト出演他、海賊のロッソや、クララなどのNPCの魅力も全開。
騙すにしても、ちゃんとプレイヤーに知らせるチャンスを張ったりしているので、後味は悪くありません(…あえて言うなら、ネタを引張り気味?)。
シナリオの都合上、シャルルが受難の道を歩んでいます。…女好きではあるけれど、紳士的でもあるんですよ。そのため、かなり可哀想です(笑)。
また、ハインドの良識的な振る舞いなども印象に残りますし、他のキャラクターもいい感じです。
このシリーズ、続きが楽しみです。
六門世界RPGリプレイW2
幻の島に大海獣を追う!
監修=安田均 著=篠谷志乃/グループSNE
富士見書房 富士見ドラゴンブック
…プレイとしては、問題なんですよ。問題なのですが。
でも、『ハインド、ブチ切れる』の下りは笑っちゃいましたよ。
シャルルの傷心っぷりと擦れた様子も、ハインドの義憤も理解できます。だからこそ、そのぶつかりかたが自然ですし、結果にも爆笑してしまいました。
やられる方も思いっきり楽しんでるんですよ(笑)。だからこれはこれでありですよね。
シャルルの擦れた様子と不信ぶりには、深く同情します(笑)。
今度の巻ではハインドが受難を受け(…またシャルルが被害にあったら、目も当てられないからだろうなぁ…)、男性陣の女難っぷりが壮絶です。
そしてシャルルの出生の秘密も垣間見えました。
ボス敵もやることは凄まじく外道で派手。でも、その裏に事情があったりするので、ドラマ性がありますよね。
面白かったです。
しかし、六門のリプレイはどれも初心者レベルのものばかりなのですよね。
高レベルの戦いも見たいものです。
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