GOlaW(裏口)

読書メモ・TRPGリプレイ3



真・女神転生3 ~NOCTURNE~ TRPGリプレイ
 再会 See you agein next world

 監修朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 著:西上柾
 ジャイブ


 同名のコンピュータRPGをTRPGとして移植したもの。
 魔人・人間・悪魔のどれでもプレイヤーとして使え、悪魔合体や交渉などの要素も完全再現。

 原作の魅力が無尽蔵といえる分岐点ならば、このリプレイは完全な一本道であるのは否めないですね。
 ただし、一人一人のプレイヤーキャラを立てる設定や展開なので、それでも面白いです。

 とにかく、『戦闘シーン』が多い! 一冊で25回の戦闘は、グループSNEやFEARのリプレイでは考えられません。
 そのためにストーリー描写が減ったというのも事実ですね。
 手加減無しの戦闘は、リプレイを読みなれたり、ゲームを遊んでいる人には面白いかな。

 他にもゲームとしては、チャネラー(悪魔変身できる人間)や、大量の悪魔を掛け合わせて生まれ変わるシーンは目を引きます。

 私は原作をプレイしたことはありませんが、富士見ファンタジア文庫から出ている『真・女神転生』のノベライズは全て読破しています。
 おかげで世界観や大まかのストーリーは把握済みです。
 ちなみに、『真・女神転生 真夜中のジン』(吉村夜著)のノベライズはお勧め。ラストに泣きました。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 白き刃の後継者

 監修:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 著:西上柾
 ジャイブ


 P142-からの下りは壮絶です。
 ……やりますか? いくら『女神転生』の世界でも許容範囲外の行動ですよ、それは(絶句)!?
(詳しくは一読を。GMや他のプレイヤーが凍りつく現象が起きています)

 他、Wiccaの綾女や小悪魔の瑞岐もいいですね。
 でもヘルマンの第三部での行動がすごく印象的です。悪党でありながら、冷徹になりきれないのがよく伝わってきました。


 そして。
 …さすがに前回の戦闘だけのリプレイは釘を刺されましたか(笑)。
 とはいえ、過酷な戦闘バランスと頭に血が上りそうなレベルアップ作業は健在。確かにレベルアップ作業はすごく面白いんですけどね(苦笑)。

 私の好みから言えば、情報収集の過程がある今回のリプレイの方がいいですね。

 また、せっかくルールで40lvあたりまで整備されているんですから、それくらい高レベルの話も見てみたいですね。
 できればこのパーティで金剛神界編もプレイしてくれないかな?



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 天界の檻

 監修:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 著:西上柾
 ジャイブ


 前作の主人公と新作キャラによる、更に高レベルのリプレイです。
 前回、『もう少し高レベルのものが見たい』と言っていましたが、それが叶いました(嬉)。
 追加ルールも利用し、より高度でより戦術的な戦いが見れて面白かったです。

 舞台としてはスーパーファミコン版『真・女神転生』の後半を描いています。
 そのため、より『外伝』的な色合いが強くなりましたね。
 また、メカニックな要素も加わり、プレイヤーのスタイル選択の幅も広がりました。

 物語としては、『聖(ひじり)』の葛藤が見ものです。ゲームの進行を妨げず、なおかつキャラクターのアイデンティティも守ろうとするプレイはさすが。
 キリスト教ネタ好きとしても、読んでいてすごく楽しかったですね。

 ラストには『真・女神転生2』の舞台も登場し、続編を予感させます。
 ぜひぜひ、更に高レベルの戦いも見せてください!



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 偽りの千年王国

 監修:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 著:西上柾
 ジャイブ

 白刃一閃シリーズ、ここに完結しました。
 後書にも触れているのですが、リプレイの多くは『推奨レベルの下の方』ばかりになってしまうんですよね。
 それが今回、推奨レベルの上部をフォローする内容になりました。すごく嬉しいです。

 相変わらず戦闘狂のようなバランスでありますが、キャラクターが今回も立っていて、すごく良かったと思います。
 ただ、一閃は相変わらず、『困ったちゃん』だなぁ(苦笑)。
 それをフォローする聖君、頑張れ(笑)。

 これまでのキャラクターもちらちらと出てくるのは嬉しいですね。
 『猫の鈴のフレスベルク』にはちょっと笑っちゃいましたよ。

 原作であるスーパーファミコン版『新・女神転生』シリーズのファンにはたまらないと思います。
 前作の救われなさから足掻こうとするPC達の姿は健全だとも思いますし。

 次の魔界編も楽しみです。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 聖華学園退魔生徒会

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 この本が出て、本当に良かった。

 なにしろ、前の三作がすべて『戦闘! 戦闘! また戦闘!』だったんです。
 そんな『戦闘中毒で、熟練者向け』の内容もまた、面白くはあるんですけどね。

 今回は対照的に、ノリとツッコミが許される、初心者向けのプレイ。
 そんな規制の緩やかなリプレイがでることで、紹介としてはバランスが上手く取れたんじゃないでしょうか。
 ほのぼので、ほんわかとした内容は、ホラーが苦手な(でも悪魔との合体が好きな)自分にもぴったりです。

 今回の舞台もまた、いいですね。
 『女神転生』らしい、独特の雰囲気を醸し出す学園がすごく楽しそうです。

 この調子で少しずつ、『女神転生TRPG』シリーズも展開していくのを楽しみにしています。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 退魔生徒会織姫異聞

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 ゆるゆる。その一言に尽きるでしょう。
 パワーバランスや話の内容も背伸びをしない、甘めのバランス。
 もう一つの公式が異常なほどにハードなバランスなので、これがちょうどいいかもしれません。
 原作がハードすぎるからといって、TRPGまではーど

 とはいえ、女神転生の世界を垣間見せてはいるのですが、技術的にも甘いのも否めませんね(苦笑)。
 まったりゆったりと現代退魔を楽しむのがいいと思います。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 退魔生徒会屋久島奇譚

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 現代日本で伝承ものをやる場合、絶対外せないネタである『草薙の剣』が来ました!
 日本神話好きの人間の心を鷲掴みにするキーワードを、屋久島という舞台で見事に演出しています。
 ツッコミ役の苺が、物語にかかわっていきます。
 …いや、ほんとにオリジナルの『草薙の剣』が流れ着いていてもおかしくはないな…。

 そして、もう一つのエピソードでは、鱗とアニーと期末試験を巡って日常を駆けます。
 時に墓穴を掘りつつ(←つーか、某宗教に喧嘩売るな)も、決めるときは決めちゃう彼のギャップが面白いです。

 ゆるゆるがOKなら、楽しいかも。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 退魔生徒会帝都天外抄

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 学園ゆるゆる物語、今回は少しテイストを変えてタイムトリップネタです。

 チャーリーがメインとなった前半。
 思わず『ダブルクロス・トワイライト』を取り出して比較してしまいましたよ(笑)。
 『ヴリル・パワー』や『超人兵団』などのお約束ワードいっぱいの、戦前帝都奇譚になっています。
 女神転生らしいアレンジもあります。

 後半は巻末データを実際に運営した例を提示しています。
 ゆるゆる全開の展開です。
 …しかし、一般生徒が○○を目撃していいのか、おひっ(汗)。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 退魔生徒会万節祭前夜

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 ゆるゆるだった物語も第五巻になってようやく加速。
 新しい登場人物が現れたり、PCそれぞれ(特にチャーリーと鱗) が否応なく物語の核心へ巻き込まれたり―――と、劇的要素が増えてきました。
 前回の帝国話も密接に関わってきたり、少しは読み応えが出てきたかな?

 特に印象的なのは、チャーリーとマダムの絆の行く末、そして鱗の孤軍奮戦っぷりですね。
 アニーもとうとう鱗と絆を結び、変化が訪れてきたようです。

 パラレル世界の存在や、噂システムなどより女神転生らしさを増していくのもドキドキしますし、絆がコンプリートされた時のイベントなども印象的。
 彼らがどんな未来を描いていくのか、今はすごく楽しみです。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
 退魔生徒会京都百鬼行

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 退魔生徒会シリーズ、いよいよ第六作目。
 男性陣それぞれの物語がぐっと深くなってきているのを感じます。
 彼らの葛藤や悩みが前面に押し出され、女神転生シリーズらしくなってきている気がしますね。

 特にチャーリーの三股、鱗の二股はまて(汗)。
 ルール的にも、たくさんの人と絆を結ぶのは有利なんですけど……(遠い目)。
 でも読んでいて、そのあたりがすごく面白いです。

 女性陣の方にもGMから物語を盛り上げるようにNPCを用意しています。……ですが脈無し(汗)。
 かろうじて千代がラブコメ要因に進路変更してくれそうですけどね。そのあたりに期待です。

 また、今回の舞台は奈良・京都。
 実在の場所を舞台にすることで、より伝奇色や世界観も強くなったのは良かったです。
 さて、これからどれだけ続くのか、楽しみです。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
退魔生徒会出雲邪神陵

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 退魔生徒会シリーズ、第七作目。
 今回は出雲神話とクトゥルフ神話を絡めた、SF古典ネタがメイン。
 戦闘シーンが多い分、展開は緩やか。

 最後に、とうとう鱗が『あのフラグ』を踏み。
 いくつかの恋愛フラグのうち、一つがポックリと折れます(南無)。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
退魔生徒会天使降臨祭

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 いよいよ物語もクライマックスへ。これまで積み上げてきた伏線――積み上げてきた絆――の回収がここから始まります。
 何よりも鱗が選んだ神族覚醒が、二人の女性を傷つけ、暴走させることに。
 アニー編、そして氷川・高尾編。真・女神転生II・IIIへのルートの結末が、描かれます。

 その一方で苺の新しい恋の行方(絆のポイントの溜まる速さ)にも要注意!

 これまでのゆったりした分、伏線の回収もゆっくりしっかりと描かれていくので読みごたえもあります。お楽しみに。



真・女神転生TRPG 魔都東京200X リプレイ
退魔生徒会伯林時迷宮

 著:朱鷺田祐介(スザクゲームス)
 ジャイブ

 いよいよゆるゆる物語も最終回。伏線の残りであるヨハンとも決着です。
 無茶苦茶なレベルの最終ボスに、4人が必死にアプローチするところは見どころです。
 いきなり立つ苺の『戒厳令フラグ』、チャーリーの成長への悩みもあり。
 メンバー内の関係が少しずつ変化し、決戦前の鱗とチャーリーの会話は驚きます。
 怒涛の戦闘シーンと、絆のエピソードを見届けてください



Replay:真・女神転生RPG魔都東京200X
ナイト・テイル


監修:朱鳳田祐介(スザク・ゲームズ)/著:西上柾 JIVE


 最初に一言。
 宮下さん(32歳)の設定がおいしすぎです(笑)。

 一般人で常識人で有能。
 それゆえに厄介な部署に送り込まれた不憫な彼の、一挙一動が可愛らしすぎます。
 そして戦闘での有能さもすごいんですよね。
 私の中では彼が主人公。もっと彼のイラストにも力を入れてほしいぐらいです(笑)。

 ヒロインの古代も良かった。
 『運のいいサバイバル娘』という“一歩間違えれば狙いすぎの設定”を、うまく抑えて演じていて。同性から見ても魅力的ですね。

 その他のキャラクターも、これまでの女神転生シリーズでは考えられなかった程に魅力的です。
 ユーリリアも、結城も、香鈴も、すっごくいいキャラ。ぜひとも彼らをメインにした話も読みたいところです。


 西上GMにしては戦闘をかなり控えめにしたところ(……以前のカツカツぶりが酷かったとも言う)も、このシリーズでは良かったのでは。
 物語に主軸を置くことで、キャラクターを立てるのに成功しているんですから。
 そして時に混じる『警察ネタ』や『生々しい社会ネタ』がスパイスとしていい味を出しているんですよね。

 これまでの女神転生シリーズの中では、このリプレイが一番私の好みです。
 続きが楽しみです。


Replay:真・女神転生RPG魔都東京200X
ナイト・テイル2

監修:朱鳳田祐介(スザク・ゲームズ)/著:西上柾 JIVE


 タイムリー過ぎ(褒め言葉)。
 第二巻のギミックは『紛争ダイヤ』と『薬物汚染』?
 現代社会の闇と、都市伝奇の陰が合わさって、その濃淡が深い文様を描きます。
 悪魔を絡めることで、無理なくPC達に社会問題をぶつけていく手法は勉強にもなりますし。

 また、宮下さんや香鈴さんの関係で出てくるNPCがいい味を出していて。
 ああ、警察ネタは本当に大好き。

 とにかく私好みの展開に唸りまくりです。
 続きが本当に楽しみです。


Replay:真・女神転生RPG魔都東京200X
ナイト・テイル3

監修:朱鳳田祐介(スザク・ゲームズ)/著:西上柾 JIVE

 東京ディ○ニーリゾート好きで、数年前の企業買収ニュースを覚えていて、女神転生シリーズが好きなら。
 絶対に惚れます、この本は。

 元々このシリーズの濃さは大好き。
 でも今回はディ○ニーをメインにしたこと、やっぱり諜報小ネタいっぱい、ロールもすごく冴えていること……など、自分のツボを怒涛のごとくついて下さっています。

 今回はユーリリアをヒロインに、夢と悲運(ディスティニー)の物語を紡いでいきます。
 現代社会の闇も、伝承も結びつけてしまうGMの手腕には思わず唸るばかり。

 それぞれに見せ場を作り、GMのギミックを上手く理解したり。
 PCそれぞれの演技にも酔えます。

 ぜひ読んでみてください。


Replay:真・女神転生RPG魔都東京200X
ナイト・テイル4

監修:朱鳳田祐介(スザク・ゲームズ)/著:西上柾 JIVE

 と言うことで、ナイトテイルシリーズもこれにて完結。
 第一話から魔界を訪れたりしている面々は、とうとう宇宙に進出!

 今回のテーマは『木星』。
 これまでの女神転生シリーズでは取り上げられなかったギリシャ神話をモチーフに、物語は一気にクライマックスに!
 シリーズ全巻に散りばめられた伏線が怒涛の勢いで回収されていくのがお見事。
 今回もディープな社会事情に物語が絡んでいくのも素敵。

 これまでの面子の成長、大人の恋事情も楽しめます。もちろん社会戦や交渉の妙もたっぷり。
 神族覚醒、グループコミュニティといったルールも物語を加速。
 有利不利だけのルールではないということをここで魅せていきます。

 うん、間違いなくこれは言えます。
 読め。絶対に損はしない。


Replay:真・女神転生RPG魔都東京200X
湯けむり女神とアバドン王

著:朱鳳田祐介(スザク・ゲームズ) 西上柾 JIVE

 先日、大団円を迎えた2シリーズから、一つずつ番外編を収録。
 それぞれの特色の違いを楽しめる一冊です。

<アバドン王襲来!>
 ゆるゆるなシリーズの中で、一際ゆるい話になっています。さくっと読んで笑ってしまえる一編。


<ナイトテイル旅情編>
 本編からしたらほっと一息つけるお話、だけどしっかり現実的という意味で生臭い部分もあるお話です。
 今回は一般人の宮下さんの代わりに、謎の多き佐伯探偵がとうとう登場。戦闘では隠し玉いっぱいの探偵の存在感もたっぷり、でもほかのメンツもしっかり大活躍のお話です。



悪魔憑きの目覚め
 デモンパラサイト・リプレイ

 著=北沢慶、力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房


 古き良き昭和変身ヒーロー物を再現できる、現代物TRPG。
 服損傷ルールのため、ややエロという疑惑が難点。
 しかし、実際にはシュールな状況を含めて、初心者にも優しいゲーム。


 『でもんぱ=女性脱がしゲーム』という疑惑を深めたのがこの問題リプレイです。
 女性陣がGMを睨む気持ちが非常に良く分かります(涙)。北沢さんのお馬鹿っ!

 セクハラばかりが印象に残るリプレイではありますが、タッシェの第二話での活躍など、参考になる部分も無いわけでは無いです。
 ただ奇をてらったストーリー運びは、初心者には勧めません。
 プレイヤーの経験と、GMとの信頼関係があって初めて成功するゲームです。

 今回は少年少女のPCよりも、大人組のプレイヤーの方が魅力的でした。読み手のブームもあるんでしょうけれどね。
 でも『ボクのママ』発言は絶対に『仮面ライダーカブト』の主人公の台詞「俺のばあちゃんが言っていた…」に触発されてますね(笑)。

 さて、エロ否定派のための世界観紹介の方法でも考えようかな(遠い目)。



悪魔憑きの放課後
 デモンパラサイト・リプレイ

 著=北沢慶、力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

>「ユー、モデルとかやっちゃいなよ!」
 …もし、『デモンパラサイト』の小説を書くなら、田河は絶対出す(きっぱり)。
 まさか、グループSNEのリプレイでジャニーさんネタを見る時が来るとは! これで強引さと謎めいた行動を加えれば、ジャニーさんそのものですね(←1ジャニーズオタクの独り言)。

 『衝動』による無茶な状況を知ることができます。
 …このゲーム、一番怖いのは同士討ちですな(自爆)。
 仲間に食われかけたり、嫉妬で攻撃されたり…おひおひっ。

 今回も物語としての演出を優先した、ややトリッキーなシナリオ運びです。
 とはいえ、前回よりは素直なシナリオ運びだったでしょうか?
 前回はアキラにしか焦点が当たらなかったのが不満でしたが、今回は三人のPCに注目があつまり、満足です。
 十三さんは、小説でスポットが当たる予定なのだそうで、それはそれでいいかな?

 PCの設定に幅があっても、すぐに合流させられる辺り、安心できますよね。

 エロに関しては、女性陣の開き直りと対策がしっかりし始め、逆に押さえられています。
 前回の『セクハラ』っぷりに比べれば、好感が持てる話になりました。

 …芸能ネタがあったから、許す(おひっ)。




悪魔憑きの学園
 デモンパラサイト・リプレイ

 著=北沢慶、力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 今回の主軸は学園捜査。かなり濃い設定の学園で(笑)、見ていると楽しいです。

 でも、私の印象に残ったのは『十三のサポート』です。
 ハッタリをかますときの、駆け引きの上手さはさすが。目立たないんですけれど、その辺りは見習いたいところです。

 前作までの『百合(女同士の恋愛)&セクハラ』というアブノーマルの雰囲気を払拭するためか(待て)、二組の恋愛模様をさり気なく描写したりしていました。
 …『アブノーマル払拭』は、既に手遅れかもしれませんが(←言うな)。
 その辺りは、次のシリーズに期待しましょう(というか、頑張ってくれ)。

 学園ミステリとしての、仕組まれたギミックが良かったです。
 でも、物語のテンションが一本調子なのが難点。だらだらと読ませてしまうんですよね。

 この辺りは新人である書き手さんの、これからの精進を期待したいところです。


 新しいルールを使うことで、戦闘シーンの駆け引きの幅が広がったのはすごく魅力的でした。
 私も早く使ってみたいです。




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)1 継承者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 パーティの中で、田中天さんのキャラクターが一番頼りになる(戦術・状況判断ともに)という時点で、
「………何かが違うだろ、おひっ」
とツッコンでしまうのが今回のリプレイ。

 そういったツッコミどころを差し引いても、『デモンパラサイト』にはじめて触れる人には非常にいい手引書になっています。
 ルール周りの解説や、実際にサイコロを振ったときの出目の見方などもかなり分かりやすいですし。
 …前シリーズの『強制的なセクハラ・プレイ』的要素が一切なくなりましたしね。


 日本神話ベースの展開は、私のツボを突きまくりです。
 日本伝承の裏の主役は鬼(怨・隠とも)ですが、表の主役は間違いなく剣です。
 アニメ『Blue Seed』から始まって、SMAPの某氏にはまり。おかげで『あの剣』に関する伝承についてはかなり詳しくなっちゃったりしております。

 だから出てくるたびに、『じったんごろごろ』と転がるように喜んでしまいました。
 家族ネタ、という点もすごく嬉しいですしね。

 今回はプレイヤーが家族になってしまったことで、GMが用意した設定が完全には出すことが出来なかったかもしれませんね。
 そのためか否か、本筋は一本調子になってしまいがちでした。
 でもその分、プレイヤーが盛り上げているところが面白かったです。




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)2 簒奪者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

デモンパラサイト・リプレイ 剣神
簒奪者
力造/グループSNE 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 …プレイヤー同士の掛けあいがテンポアップ。
 PCそれぞれの生まれる恋模様を追い掛けるのも楽しみの一つかも。

 凪の天然入った女殺しっぷり。
 天さん演じる嵐お兄ちゃんのルール面での頼りがいやGMとのシンクロぶり。
 かえでのキャラ立ちも加速しましたしね。

 そして何より、影が薄いといわれるオロシの、一世一代の恋物語がいいんですよね。

 本筋が淡白でストレートな分、とにかくプレイヤーの辛みとNPCのキワモノっぷりをとことん楽しんでください。




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)1 継承者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)3 超越者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 特高だよ、特高!
 八岐大蛇だよ、八岐大蛇!
 アラネスだよ、アラネ(以下20行ほど省略

 ぜーはーぜーはー。
 とにかく、私の大好きなネタがこれでもかと詰め込まれているのが第三巻です。
 鬼御魂のルールも本格的に導入をはじめ、その紹介としても良いリプレイになっています。

 家族のやり取りも素敵。
 特にオロシの公安とのやり取りは泣いて喜びそうです。
 また、大暴走している割にすごくかっこいい嵐も印象的。世迷言吐いて後先考えずに動いている割に、決めるときにはばっちり決めちゃう。
 楓もハートブレイクのまま突っ走るのがかわいい(……でも、プレイヤーの変態っぷりが垣間見えるのはヤバいのでは。汗)。
 そんな個性豊かな家族を、主役としてまとめる凪。
 この息のあったプレイヤーの力で、てんこ盛りの内容を読ませちゃう一冊です。




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)4 超越者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 舞台を淡路島に移し、 アレスに大友、警察に自衛隊――でもんぱ世界の有力勢力が入り乱れてぶつかり合う。
 とにかくスケールは加速的に増大中。
 まさか、本家で神戸の土地が出てくるとは思いませんでした。(当サイトの方は『なんちゃって関西』が舞台なのですが)

 セラフィムの台所事情に涙し、金に狂う嵐兄ちゃんに頭を抱え、沙織の様子に凍りつく。
 息を吐かせぬキャラクターのノリによって次々に生み出される爆笑とアイデア。それは前回と変わりません。
 前口麻耶の再登場、敵の信念に基づく戦いっぷりも、見どころの一つ。
 ぜひ読んで一緒にドキドキしてください!

 ちなみに<トランスフォーム>と<粘体>の演出は参考になりました。(P278)




デモンパラサイト・リプレイ
 剣神(ブレードデモンズ)5 創世者

 編集=北沢慶、著=力造/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 世界規模の戦いに突入するシリーズ最終章。
 始まりは守り切ったはずの日常での悲喜こもごもから――でも日常は既に壊れていた。
 彼等はやがて、物語の本当の始まりと核心に近づき、現世によみがえる誓約に巻き込まれていきます。

 最初にぶちかまされる嵐兄ちゃん(PL)からのトンデモ展開から、キャラクター達のテンションも最高潮から始まります。
 その後もぶっ飛び展開あり、これまでのNPCとの絆を確かめる場面あり。
 そして日本神話の解釈には、ドキドキです。
 ぜひ、クライマックスまで一気に読んでくださいっ!




デモンパラサイト・リプレイ
ぬぎぬぎアクマとぱくぱくデーモン

北沢慶監修 藤沢さなえ他/グループSNE
 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 ……タイトルで絶句、表紙に絶句。そして中身で絶句。
 『藤澤さなえ×デモンパラサイト』は『二亜塩素系薬品に、塩素系薬品を混ぜた』と形容すべきなほど、危険な化学反応を示しています。
 プレイヤーさん達、時々白い目を向けていませんでしたか(汗)。

 それにしても、TVネタや芸能ネタが多いのは嵐にはまったからかな(遠い目)。
 いや、私も反応しちゃうところが悲しいけれど。

 <白雪が降る頃に舞う>
 ネタの危険度(エロいという意味で)は超一品。
 プレイヤーの皆さんも、そのキワモノ具合を楽しんでいました。
 キャラクターも立っていて、イラストレーターさん達の葛藤が楽しい一品。

 ――えと、うん。確かにあそこは変な噂が立ちやすい場所ですが(汗)。

<欲望と食欲のはざまに>
 実在の人物ネタは危険なので取り扱い要注意(キッパリ)。
 まさか、公式でも『フードファイト』の言葉が出てくるとは思いませんでしたよ。ある意味では私の心を鷲掴みです。
(リアルは苦手ですが、日テレドラマの方はファンなので)
 そして鬼御魂ルール導入の見本としてもいい感じです。

<孤島に巣くう闇>
 瑞姫の可愛さがほんとにいい。
 同性から見ても共感できる部分が多いからかな。理由が無い駄々や拗ねかたも、自覚があって自制しているところもポイント高し。
 そして決めるときはカッコイイんですよね。

 また、十三のダメっぷりと決めるときのカッコよさも、瑞姫との対比としていいんだな。

 またゲスト出演のアキラと葵も、シリーズから変わらない魅力が詰まっていてクロスオーバーとして申し分なしです。




デモンパラサイト・リプレイ
極道☆キラリ1

北沢慶:監修 藤澤さなえ/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 噂に違わぬ『キワモノ』リプレイです(汗)。
 いや、PCである桜川蕾花のロールは、一歩間違うと同じ卓の人間に不快感を与えます。
 実を言うと、私は嫌悪を覚えました。
 特に最後数ページのやり取りは相当に酷い……。


 そしてもう一つの『キワモノ』。
 ……主人公を女装させるって、正直うちの『でもんぱ』小説ぐらいだと思ってましたよ!(自爆)
 公式がやっていいんだろうか(遠い目)。


 その他、芸能人ネタ連発のトカゲなど、濃いネタ連発のリプレイです。
 はまる人ははまるでしょうし、引く人は引くでしょう。
 人に勧められぬリプレイが、また一つ増えました(再び遠い目)




デモンパラサイト・リプレイ
極道☆キラリ2

北沢慶:監修 藤澤さなえ/グループSNE:著 富士見ドラゴンブック 富士見書房

『NPCの携帯を、単に上下関係をしつけるためだけにへし折る』
 そのエグさにドン引きしたのは私だけではないでしょう。
 物品破損は『ウッチャンナンチャンのウリナリ』でも、『ぷっすま』でも、視聴者から相当クレーム来たんだよ?
 敵対している訳で無いNPCをいじめて何が楽しいの?
 SNEリプレイで一時期蔓延した、PC間のいびりめいたロールが蘇ったようで、かなり幻滅しました。

 他の三人は比較的まともなロールなんですけどね。
 男が泣く泣く女装させられて……ってネタは嫌いじゃないけれど(PCもロールが上手い)、らいかとの絡みで楽しめないというのが事実。
 学園祭のパニックも、フレーバーとしてはいい感じだったんだけど(以下同文。

 第三巻でこの辺りがどれだけ改善されるかが、シリーズ全体の評価にもつながると思います。
 第二巻がこれで、無事に出版されるかなぁ……(遠い目)。




デモンパラサイト異聞
源平鬼御霊 ~剣姫照魔伝~

監修:北沢慶 著:友野詳・力造/グループSNE
新紀元社 ロール&ロールブックス

 デモンパラサイトの多様性を示す、歴史ものリプレイ第一弾。
 本の後半には追加ルールと、キャンペーンシナリオのソースが付いています。

 今回のメインとなる舞台は源平。
 江戸時代や戦国時代などの分かりやすい時代では無いですが、その代わりに陰陽師等の特殊な職業も扱えます。

 リプレイの方にはゲストとして深沢美潮さんなど、外部の人を呼んでいます。
 デモンパラサイトはいい意味でSNEらしさが無くていいですよね。
(……SNEリプレイは、悪い意味で体育会系のノリがあり、作品によっては酷くぎすぎすした雰囲気になるんです)
 キャラクターもしっかり立っていて、短いシナリオをどんどんクリアして展開していきます。

 物語は歴史の裏舞台を駆け抜けるもの。
 プレイヤーの選択もあって、物語は日本神話やトンでもオカルトの色に染められていきます。……この辺りは友野さん節かな。
 そう言った話が好きな人にはお勧めです。




デモンパラサイトリプレイ
異形たちの街角
~インヒューマンズ・スクエア~

監修:北沢慶 著:片山康宏/グループSNE
新紀元社 ロール&ロールブックス

 『でもんぱ』でシリアス。
 シンプルだけどストイック、そして世界観も大事にしている。
 うん、これだけで需要があるに違いない。

 ミュータントとサイボーグ、そしてAASと悪魔憑き。
 それらを一つに導入したルール的な例示としてもいい。
 でもそれ以上に、一つ一つが持つ世界観を生かしながら融合させた例としても読みごたえあり。

 デモンパと言うとどうしてもギャグになりがち。だけどこのリプレイでは渋いプレイ、誠実なプレイが光ります。
 そう言ったプレイの見本としてもすごくいい感じです。

 末尾にはAAS&サイボーグ用の追加データもあり、サプリメントとして手元に置いておかれてはいかがでしょうか。 



デモンパラサイトリプレイ
異形たちの煉獄

監修:北沢慶 著:片山康宏/グループSNE
新紀元社 ロール&ロールブックス

 前回好評だった『異形達の街角』の続編です。
 うん、個人的にはナイキ萌え。(←待て)いや、諜報機関大好きな自分にとって、『日本のCIAみたいなもの(by GM)』が出てくるだけで大満足。
 それだけでなく、これまで出版された関連書のエピソードも巻き込み、この『デモンパラサイト』全体の世界観に関わる大きな出来事へと発展していくのです。
 特に小説シリーズで放り出された、“ある二人組”のその後も出てくるので、小説を読んだ方も必読です。

 前回登場した魅力的な登場人物達もそのまま。
 まったく異なる性格、背景、能力のキャラクターが、それぞれの目的をもって物語に絡んでいく、GMによる導入もPLのロールも見事としか言いようがありません。
 どのキャラも本当に良いんですよね。
 また『ミュータント』『サイボーグ』『ASS装着者』としてのプレイの参考にも、高レベルでのプレイの見本としてもばっちり。


 『デモンパラサイト』集大成にふさわしいスケールの物語になっています。
 お勧めです!




パラサイトブラッド・リプレイ
Bite The Dust! 1

北沢慶:監修 力造/グループSNE 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 デモンパラサイトの最初のリプレイは、基本的な遊び方や警察といった主要組織とのかかわり方をメインにした物語。
 導入として分かりやすいお話になっています。

 ネタレベルの恥ずかしがり屋のヒロインと、ツッコミ体質の黒一転キャラとが好対照。
 なぜか女性の友人がバイオレンスキャラと化したり、勢いのあまり妙な展開になるのはこのMSの特徴でしょうか。
 変にエロを求めすぎる部分もあって目が遠くなりましたが、デモンパラサイトの一冊目の時よりは遥かにましになっていてホッとしたり。入門として悪くないと思います。




パラサイトブラッド・リプレイ
Bite The Dust! 2

北沢慶:監修 力造/グループSNE 富士見ドラゴンブック 富士見書房

 前回が一般的な単発シナリオの紹介なら、今回はパラサイトブラッド独特の世界観を投影したキャンペーンシナリオになります。
 前回登場した紗枝の凶暴→サイコ女へのグレードアップや、GMの妙な暴走とか、ルーシーのネタに微妙に引くものはありますが、話そのものは王道かな。
 キャンペーン参加者を個別に導入し、全員の物語が一つに絡むキャンペーンの醍醐味が詰まっています。




パラサイトブラッド リプレイ
人形が微笑む街
監修:北沢慶 著:片山康宏/グループSNE
新紀元社 ロール&ロールブックス

 読み物としてすごく面白い! けど、実際のプレイで真似するのは結構難しいかも。

 ともあれ、片山さんの『でもんぱ』&『ぱらぶら』リプレイは安心して人に勧められますね。
 プレイヤーも全員うまくて、PCもNPCも全員が魅力的なのが素敵です。
 ストーリーは搦め手あり、王道部分もあり、ダークヒーローらしい暗い部分もあり、その中でキャラが生き生きと動くのを存分に楽しめます。

 今回のリプレイは『ドミニオン』の暗躍や、生命の実の活用法などの参考にもなりますし、ゲームをやっている人にも参考になります。
 富士見から出てるのが『ぱらぶら』の全部ではないので(力説!)、こちらも是非読んでみてください。



パラサイトブラッド イラストレーター・セッション リプレイ
ドラゴン悪魔憑き小隊忍法帖!

監修:北沢慶 著:片山泰宏 Role&Roll Books 新紀元社

 突き抜けたスラップスティックなリプレイ、登場です。
 犬とおばさんと濃いオッサンと高飛車(+良心)が主役の有り得ないリプレイは、その勢いに嫌味無く笑えてさっくり読める一冊です。
 また、デザイナーのイラストを元に、3つも悪魔寄生体をデザインしちゃう荒業も見どころ。キンドジャールもファルシオンもまた新しいタイプで魅力的です。獣化、人化フェチ的にはレピアーも好きですけどね。

 個人的にはまもるさんの濃さと暴走(物語を進める上で必要な時にルールの範囲内で、ですよ)が大好きです。



シルバーレインRPGリプレイ
白き女王の夜

 監修:友野詳、上村大
 著:篠谷志乃&グループSNE
 ファミ通文庫 エンターブレイン

 PBWの『プレイヤーの自由度から来る混沌』な部分も含め、雰囲気がそのまま同じなのが好印象です。
 あえて言うなら、PBWでのステータス欄も含めて再現している感じが良かったかな。
 むしろ、その自由度すらストーリーとして膨らませられるのが、TRPGの特徴でしょうね。


 世界観を説明する部分もストーリー仕立てだし、PBWを勧めるときにもぴったりだと思います。
 むろん、PBWの最高責任者である上村氏やイラストマスターの合鴨さんが参加しているので、公式的なフォローもちゃんとあって安心です。

 また、TRPG版オリジナルの能力も魅力的ですね。


 意外だったのが、宰を演じる力蔵さんのプレイヤー能力の高さでした。
 リプレイライターとしては発展途上の方だけど、その順応力はプレイヤーとしては必須能力ですよね。
 ルールとの相性も良くて、立派に主人公をこなしていらっしゃいます。


 ゲストプレイヤーのお二人もすっごくいい演技をされるんですよね。

 戒を演じる上村さんは、銀雨の責任者としても、ベテランプレイヤーとしても大活躍。

 合鴨さんは蜜貴という普通の女子高生を自然に演じられています。周りが濃いからこそ、彼女の存在には癒されます。
 また、宰との恋愛を楽しんで演じられているのを感じます。

 ルチカはある意味、混沌とした学園の生徒を象徴するような存在です。
 『フレイムバインディング』など、自分のキャラと同じアビリティを使いこなされている姿は、ちょっとうれしかったりします。


 篠谷さんは『ソードワールド』シリーズでも伝説に残るwaltzシリーズ――『悶絶青春白書』路線を確立された方。
 こちらでもそのノリを再現しようともくろんでいるようです。
 2巻以降は好き嫌いは分かれるでしょうが、ちょっと楽しみです。



シルバーレインRPGリプレイ
白き災いが天に舞う

 監修:友野詳、上村大
 著:篠谷志乃&グループSNE
 ファミ通文庫 エンターブレイン

 とりあえず。
 力造さんの妄想パワー、爆裂(褒め言葉)。

 いえ、恋愛も戦闘も演出しまくり。
 元々の判定が簡単な分、演技しやすいのがこのゲーム。
 その意味では、特色をよく出していますね。

 個人的には第四話のゴーストタウンに思いっきり反応しちゃいました。
 PBWをやっている人なら、あのGTを連想するはず。

 またファンガスと明王活殺剣との因縁などの物語なども、メンバーの関係性が固まったところで爆弾のように投下されていきます。
 これからが楽しみです。



シルバーレインRPGリプレイ
白き大地の目覚め

 監修:友野詳、上村大
 著:篠谷志乃&グループSNE
 ファミ通文庫 エンターブレイン

 最終巻は篠谷(ワルツ)節炸裂。
 主人公のつかさを差し置いて、戒が大活躍です。

 ……といいますか、これが小学生か、マジ(汗)。

 うちの子(同じ小学四年生)とは段違いの覚悟とカッコ良さ。私には真似できません。
 いや、あれくらいカッコよくしてやりたい……(遠い目)。
 第七話のラスト、彼が言い出す決断には、ぞくぞくしちゃいましたから。

 また、戒の働きかけによって、ルチカもぐっと引き立ちましたね。
 キャラクターの掘り下げもされ、すごく魅力的になりました。

 つかさの妄言吐きも、それに感化されていく周りもすごく良かったです。


 また『ファンガス』という来訪者と明応活殺という技の秘密も明かされます。
 これらの事件はPBWにも反映されるとのこと。読者として、PBW利用者として、楽しみです。





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