乳がんと言われて


2005年1月、正月早々胸のしこりに気付いた私・・
どす黒い不安がぬぐえませんでした。
近所の行きつけの内科医院に紹介状を出してもらった大学病院で検査をし、2月に乳がんが告知されることになります。

泣くしかできない日々を過ごして、セカンドオピニオンを取るために奔走することになりました。
比較的近くに都立の有名病院があったのですが、ここがコネがない限り診察は半年後だと耳にします。
半年は待てない・・
でも、初診でかかった大学病院は、手術件数も少なく、あまり治療の選択枝がないこともわかってきました。

迷った時、ふと思い浮かんだのが死んだ母の言葉でした。
○○医大に親戚のA子さんが勤めてて、偶然会ったんだけどとても親切にしてもらったのよ・・
新宿区の有名医大の○○。それならいい治療方法を提示してくれるかもしれない。
藁をもつかむ気持ちでA子さんの実家に電話してみると、偶然にも彼女はうちから間近い有名医大の付属病院に勤めていたのでした。

<治療が始まる>
早速電話でA子さんにアポイントを取り、訪ねてみると彼女は科の部長を務めている、立派な方になっていました。
子供の頃会っただけの私に力を貸してくれるだろうか・・・
不安に怯えた私に、彼女はてきぱきと検査予約を入れてくれ、「この先生が一番いい人だから」と内線で連絡を取ってくれるという親切さ。
ありがたくて涙が出る思いでした。
こうして、この病院での治療が開始されることとなったのでした。

<抗がん剤がはじまる>
主治医のS先生から提示された治療方法は二つ。
一つ目はまず手術をする。その後抗がん剤治療を開始する。・・これは、最初の大学病院でも提示された治療でした。
二つ目は、術前に抗がん剤を開始し、その結果を受けて手術をする、というもの。
どうメリットとデメリットがあるのか私にはよくわからず、何度か質問をしてみましたが、どうやら術前のほうが薬の効果がわかりやすく手術も楽になるというオススメの方法らしい。
CT結果から腋の下に3個の転移が観られた私には抗がん剤治療は欠かせないものであるようなので、本音を言うと受けたくはなかったものの観念して「術前」を選択することになりました。
2月末、3泊4日の入院をして抗がん剤を点滴。ファルモルビシン+エンドキサン、EC療法が開始されました。

<薬の地獄>
・・・以後、続きます・・

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