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地之巻



2「我、若年のむかしより兵法の道に心をかけ、十三歳にして初而勝負をす。其あいて、新当流有馬喜兵衛といふ兵法者に打勝ち、十六歳にして但馬国秋山といふ強力の兵法者に打勝つ。廿一歳にして都へ上り、天下の兵法者にあひ、数度の勝負をけつすといへども、勝利を得ざるといふ事なし。其後国々所々に至り、諸流の兵法者に行合ひ、六十余度迄勝負すといへども、一度も其利をうしなはず。其程、年十三より廿八、九迄の事也。」

3「我、三十を越へて跡をおもひみるに、兵法至極してかつにはあらず。をのづから道の器用有りて、天理をはなれざる故か。又は他流の兵法、不足なる所にや。其後なをもふかき道理を得んと、朝鍛夕錬してみれば、をのづから兵法の道にあふ事、我五十歳の比也。其より以来は、尋ねいるべき道なくして、光陰を送る。兵法の利にまかせて、諸芸・諸能の道となせば、万事におゐて、我に師匠なし。今此書を作るといへども、仏法・儒道の古語をもからず、軍記・軍法の古きことをももちひず、比一流の見たて、実の心を顕はす事、天道と観世音を鏡として、十月十日の夜寅の一てんに、筆をとつて書初むるもの也。」

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