俺は俺を駆ける



小さな一つ屋根の下で

俺は名前を捨てた



限りない地平線からの声が

どうしようもなく聞こえてくるのです

黄昏の燃ゆる青葉に雫垂れ



今はもう脳裏にしか浮かばない

と決めた ただ 俺をさいなむ

名前で暮らした日々も 確かに

俺を形作った



右足を一歩前へ踏み出す



この大地の匂いで 色彩 ( いろど ) られた

名前を俺は捨てた



古の血で再びこの大地を 色彩 ( いろど ) りたい

限りなく地平線からの声が

ささやく



生きるのだ この国で

生きるのだ 古の血で



取り留めのない馳せる想いで

この国を駆けるのだ



雫もまた命となろう

命もまた華となろう



だから俺は俺を駆ける

小さな一つ屋根の下で

俺は名前を捨てた


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