ごきげんよう。晴すけ様。

ごきげんよう。晴すけ様。

晴はは。貝になる。

『晴はは。貝になる。』


晴ははは産後鬱病でした。
晴すけのお父さんで晴ははには旦那さんだった人やその家族、
そして晴ははの家族の気持ちの間でどうすることもできなくて…。
晴すけが生まれたことで爆発してしまったのです。
そして…晴ははは自分を責めました。
晴ははにできたことはそれしかなかったから。
自分が存在している意味や価値をまったく見失ってしまった…。
一生懸命、自分を保とう。晴すけや晴すけのお父さんとの生活を頑張ろう…。
そう思って踏ん張っていたつもり。
だけど。それさえも空廻ってしまっていた。

晴ははに何をして欲しいのか。
晴ははは何をどうすればいいのか。
晴ははが全部悪いの?

晴ははは。
晴ははがそこに居るということが一番悪いことだと思い込み。
抹殺できない自分を責め…。
こんなママちゃんを持ってしまった晴すけに申し訳なく。
どんどん深みにはまっていってしまったのだな。

晴すけのお父さんと出会って。
お付き合いをして。
結婚して。
晴すけが生まれて。
離婚した。

結婚生活は2年と3ヶ月(正式に離婚したのは2年半弱だけど)。
最初から。どこか不安はあったような気がする。
何かが違う…。
何かがおかしい…。
もちろん、全然別の人生を歩いてきたふたりが結婚して、家庭を持つのだもの。
思わぬ喧嘩や衝突は付き物。
だけどね。心のわだかまりが消えることはなかったの。
晴ははが晴ははでないような気持ちが消えなかったの。
どんなつまらないことでもいいから、一緒に考えたかったし。相談して欲しかったし。
晴ははの気持ちも受け入れることはできなかったとしても。否定はして欲しくなかった。
晴すけのお父さんの気持ちまでも、晴ははに向かってどんどん重く圧し掛かってしまった。
晴すけはもちろん、ちびっ子だったから。晴ははに向かって気持ちを訴えることが全て。
晴ははは…。気持ちの風船が破裂しちゃったのだと思います。

産後鬱病は、ばばちゃんの必死の協力で回復し始めたかに思えました。
ばばちゃんは、あの猛暑の中も。雨の日も。風の日も。怖がりだったのに。電車で通ってくれました。
晴すけとふたりっきりだと、怖くてなんにも出来なかった晴ははの為に…。
だから、症状が軽くかったのだと思います。ばばちゃんへの感謝は言葉にならないくらい。
けれど…。
晴すけのお父さんは、それすらも許してくれなかった。
晴すけは晴すけのお父さんにとって、まだまだ玩具でしかなく。自分のことが一番大事だったから…。

晴すけのお父さんに突きつけられた言葉…。
「晴はははいつまで俺の家族を否定するんだ」
「そんなに病気になりたいのか」

晴すけと晴ははは…。
お父さんの家族じゃなかったんだね。
晴ははは病気になりたかったわけでも。お父さんの家族を否定するつもりもなかった。
認めて欲しかっただけなのに…。晴すけと晴ははは、ここにいるよって。
なんだか…。晴ははの方が罵倒されていた気持ちだった…。

そして…。
「晴すけは死んだものと思う」
「もういい加減解放してくれ」
この言葉を離婚の言葉とし、晴すけのお父さんは去っていきました。

その後、晴すけと晴ははは実家に帰るに辺り。じじちゃんとばばちゃんの気持ちも無視できず。
離婚の手続きが遅れていきました。
ばばちゃんが晴すけにお父さんがいないのは可哀想だ…と。ばばちゃんの気持ちの整理もできなかったのだろうな。

晴はは達が気持ちの葛藤をしている中…。
晴すけのお父さんは復縁を考えてみたり、絶縁を申し出たり…。晴すけのお父さんの気持ちも揺れていたのだとは思う。
だけど…。
それは決して晴すけのことを思いやっての行動ではなかったのだな。晴すけのことを尋ねることなんてなかったもの。
それでも。そうした周りの人の気持ちを踏みにじる真似などできよう筈もなく…。
晴ははは、やっぱりこの事態を招いた自分を責めるしかなかった。
心の奥底では、晴すけのお父さんやばばちゃんが憎くさえもあった。
だって。やっぱり、晴ははを認めてくれないのだもの。
「殺してくれっ」
何度もそう思ったし。叫びもした。
許してくれないのなら、生きている意味も居場所もないのだから。
そうした葛藤を半年ほど繰り返しました。
その度に、晴ははの気持ちは追い詰められてしまったのだな。誰も追い詰めようと思ったわけではないのだけれど。
もう、どうにもならなかった…。

『トラウマ』
この言葉が正しいのかどうかはわからない。
けれど。
晴ははには、晴すけのお父さんの存在が重い。
憎いという気持ちよりも苦しい。
あの人に関わる全てのものが疎ましい。
それが…。
晴ははの本当の気持ちです。

現在。
当初は産後鬱病だった病気が、その後の過程の中で『神経症』という病気に変わっていったのだそう。
神経症のことは、全然知らない晴ははですが。
長いお付き合いになることだけは間違いないそうです。





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