The Bridge / Sonny Rollins The Quartet Feautring Jim Hall
1 God Bless The Child 2 John S 3 You Do Something To Me 4 Where Are You 5 Without A Song 6 The Bridge 7 IF Ever I Would Leave You* 8 The Night Has A Thousand Eyes*
Sonny Rollins(ts) Jim Hall(g) Bob Cranshow(b) Ben Riley(ds) 2~8 H.T.Saunders(ds) 1 1962.1.30(1~6)
God Bless The Child スローなナンバー、静かな幕開けといった印象です。 50年代のアルバムですと、アップテンポでノリのいい曲が オープニングに来ていることが多かったですが、 新生ロリンズのプロローグ、といった雰囲気が漂っています。 ロリンズのテナーも、静かに静かに、歌っています。 ジム・ホールのギターソロも、静かに流れます。 このアルバム、この曲のみドラマーが H.T Saundersとなっていますが しんしんと、たたずむようにリズムを刻んでいます。 60年代への祈りのようなものを、感じさせる音色です。
John S ロリンズのオリジナルです。 50年代のどこか素朴な明るさが影を潜めていますが、 こちらも新しいロリンズの音、といった印象です。 やや不協和音気味の、出だしから 徐々にアップテンポになっていき、やがて見事に それぞれのプレイが花開いていきます。 ジム・ホールのギターも、ロリンズの奏でるメロディーと ベース、ドラムスに溶け込んでいます。 そして力強いソロ。 ボブ・クランショウのベースも印象的です。 私が生で見たときは、エレクトリックベースだったのですが 60年代の力強い音になんだか惹かれました。 終盤のロリンズとホールの掛け合いが絶妙です。
You Do Something To Me ロリンズのソロから始まる、コール・ポーターのナンバー。 軽快なドラムスが印象的です。 ロリンズのフレーズもよどみなく、軽快なテンポです。 中間でのギター、ベース、ドラムスのトリオ部分も聴きです。 その演奏が、ぴたっと止まり、ロリンズのソロから トリオ、そしてまたソロで、エンディングへと向かっていきます。
Where Are You 大好きなナンバーです。 このナンバーは、Dexter Gordonが Go! で演奏しており、 そちらの印象が強いのですが、 デックスのそれより、さらにスローなテンポで かみしめるように吹くフレーズが印象的です。 ジム・ホールのソロも、この曲に流れる切なさを いっそう、強調しているようです。 ロリンズの繊細さをかいま見ることができるナンバーです。
Without A Song 一転して、軽快なナンバーへ。 どことなく力強いのですが、50年代の力強さより 「肩の力が抜けた」ような感じがします。 この曲は、「歌こそは人生、歌なくしてはこの世は無意味」という 音楽賛歌だそうですが、まさにそうですね。 この世に音楽がなければ、とても寂しいような気がします。 (・・・というか、耐えられるでしょうか?ムリです。 ^^;) ギター、ベース、ドラムスと、それぞれ小気味よい演奏です。 ロリンズもカムバックへの喜びをこの歌に託しているのではないか という気がするのは、私だけでしょうか?