読書備忘帖

読書備忘帖

2011.03.05
XML
「私も、天災にしろ事故にしろ、ほとんど無防備の生活をしている。子供が居ないせいもあるけれど、蓄えも作ろうとしない。無考えであり怠惰であるけれど、どうもそれだけではないらしい。災害というものに対してなんとなくあっけらかんとした気構えがある。もちろん一言でわりきるわけにはいかないし、平常からそんな言葉を用意しているわけではないのだけれど、いざ悪い目をひいてしまったとき、内心のどこかで、

と思いそうな気がする。」

無頼であるということはどういうことなのか?
自由に生きたいなどと簡単に言うけれど、或いは、自由であれと知識人は言うけれど、自分のしたいように生きるということと自分がこのようにしかできないということは、コインの裏表だ。自在に生きると言ってみたって、面倒で、どうしようもない自身の気質やら能力やらと付き合いながらのことだ。「ばれてもともと」とは数々の鉄火場で鎬を削ってきた者が、最後の、クリティカルな一点で、自身を掬いとるような、そんな言葉だ。「I'll be none the worse than before」とは、常に己をどん尻に据える覚悟が吐かせる言葉であり、また同時に、その言葉は、聞く者、読む者の心をたしかに打つ。そういう力を持っている。
good for nothing で居続けることはしんどいことだ。糞意地もあるだろうし、やせ我慢もあるだろう。
だが、その潔さは、どこまでも清々しい。

こうして、俺たちは、それでも、もそもそと生きていくのだ。 A


【送料無料】いずれ我が身も





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.07.14 04:37:35


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: