ハードルの高さ


吊るし上げを食うかもしれないけど、
国際結婚の醍醐味って、All or Nothing の
白黒はっきりした、この時代のロマンスの最高峰だと思う。
自分の国を彼のために捨てる、とか、親が反対する、
とか盛り上がる要素があるから…

と、、、掲示板の書き込みを読みながら、
“そうそう、そうなのよね~”と、頷きながら
私の結婚した時の『ロマンスの最高峰』を思い出してみた。

国内結婚、国際結婚に限らず、やっぱり
二人で超えなきゃいけない高いハードルがあれば
あるほど、愛って燃え上がるものかもしれません。

そして、国際結婚には何かしらの障害は、
色々な意味で多かれ少なかれ、ついてくるのかも。

国際結婚の数が年々増える今の日本の事は私も
よく解りませんが、少なくとも私の結婚した
8年前、それも外国人など滅多に見なかった私の住む
小さな町では「国際結婚」などする人など、周囲には
いませんでした。(現在は外国人だらけの町なのですが)

そんな私が留学を決めたとき、
母の第一声はこうだった。

『あなた、外人と結婚するなんて
死んでも、私に言わないでよ』

二言目は、
「あなたは長女なんだから家に
いてもらわないと困るのよ」

あの頃の私は、母親にそんなことを言われてもピンと
来なかった。確かに私は適齢期だったけど、
外国人と結婚するなんて、これっぽっちも
考えた事もなかったから。

だけど、、、
やっぱり母親の感とは、するどいものである。

その一年後、私は1人で日本に一時帰国をした。
旦那とは既に知り合って、結婚を考えていた。

空港に降り立つと、父母が迎えに来てくれていた。
スーツケースを車に運んで、車が走り出したとたん、
母の一声は、「おかえりなさい」ではなくて、
「外人と結婚するなんて絶対に言わないでよ」

だった!!!(゚□゚) アングリ

そして翌年、私は再度日本に一時帰国をした。
実は親に内緒で旦那と籍を入れた後だった。
(本当に親不孝な娘だったと思う…)

自宅に到着するなり、母から又、
「外人と結婚するなんて、言わないでよ~」
と、グサリと釘を刺された。 ( ▽|||)サー

私の心の中には滞在中、ずっと、ずっと、ずぅ~っと、
『親不孝』の三文字が、ぶら下がって重かった。

両親に告白しようか、どうしようか、
悩みに悩んで、色々と想像が膨らんだ。

もしも、勘当されたらどうしよう…とか、
親戚にどうやって説明しようとか…とか、
(父方の親族が固い雰囲気だったので、
一同の驚く顔がいつも頭に浮かんだ)

日本での一番最後の夜。
苦しまぎれの説明を両親に話した。

<(@^_^@)イヤァ
「アメリカでね、籍を入れちゃったのよ。
でもネ、でもネ、日本では籍を入れてないから私はまだ
この国では独身なのよね~。」

一瞬、顔が青ざめた様に見えた母親が、なぜか
(o・。・o)そうなのぉ~!と理解を示した。

どうも母は私が日本で籍が入っていない限り、
結婚したという実感は沸いてこない様子でした。

それから一年以上、両親は親戚には、やたら長い
留学だなと怪しまれながらも、黙っていたらしい。

その又一年後、妹の結婚式に私達夫婦が出席をして
親戚一同にも告白する事になった。

旦那の人柄のおかげで、皆に好かれて、
めでたし、めでたし、だったけど、、、

80歳の私のおばあちゃんに言われた、
あの一言は今でも忘れません。

(-∧-;)合唱
「(死んだ)おじいちゃん!あの子は飛んでるわ」

一体どんな風に私が飛んでいたかは未だ
意味不明だけど、この言葉には私も結構傷ついた。

結局、日本で入籍をしたのは結婚して4年後だった!

こうして周囲の反対を押し切って、
両親への長女としての役目も、
最低限のお金の心配は必要のない日本での将来も捨てて
アメリカに嫁いだ私。

だからこそ、いつもどんなに困っても親には
泣き言は話せなかった。
私自身が選んだ道で幸せになることが、
両親へのせめてもの親孝行だと思っていたし。

この8年間、夫婦喧嘩をしても、家出をしても
お金に困っても、一度も母に愚痴をこぼした事はない。
いつだって両親の前では最高に“幸せなフリ”をしてきた。

私が親に泣きつくときは、死か生かを選ぶほどに苦しい
時しかないと思ってきた。

今はやっと落ち着いて“幸せなフリ”をしなくても、
本当に幸せになれたと思う。

もし、あの時に親の反対がなかったら?
私の性格上、もっと色んな意味で弱かったと思う。
きっと、あの反対があったこそ、私は頑張れたと思う。
そして今の私があるのかもしれない。

そして反対を押し切って結婚したからゆえ、
旦那が白馬の王子様に見えたのかもしれません(*--*)


次は
君が浮気を?



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