After the evening glow　～夕焼けの後に～

十話　魔犬・・・

蜩「zzz・・・・」

鐘箆「・・・・ん？もう朝か・・・」

蜩「zzz・・・・」

鐘箆「・・・ったく、コイツよく寝るなぁ」

鐘箆「おい！！ヒグラシィ・・・・朝だぞぉ！！」

蜩「・・・・・んだよ・・・！もっと寝させろ！！・・・zzz」

鐘箆「・・・起きろっつってんだろ（寝起きは機嫌悪くなる派だな・・・コイツ）」

蜩「・・・ふぁ～～～あ・・・。まだ眠いな・・・」

鐘箆「おいおい！とりあえず起きよぉぜぇ・・・ヒグラシ」

蜩「・・・・そうか・・・、そういや今日はこの町を出るんだったな」

鐘箆「ようやく目が覚めたようだな・・・」

蜩「・・・オマエさぁ・・・なんでこんな朝早くから起きられんだ？」

鐘箆「普通起きられるだろ・・・？ヒグラシィ・・・オマエいつも寝不足だろ・・・絶対・・・」

蜩「うるせぇな！さっさと町でようぜ！！」

鐘箆「しゃーねぇ奴だな・・・行ってやるよ！」

蜩「いや・・・行ってやるよじゃねーだろ・・・」

スタスタスタ・・・

------５分後------

蜩「そろそろ町から出る頃だな・・・。ん？そのためにはこの裏通りを抜けるなきゃいけないみたいだな」

鐘箆「裏通りかぁ・・・、そういうトコは絶対ヤクザみたいなのがいるよなぁ」

蜩「心配しすぎだろ・・・、だってここは魔界だろ？大丈夫だって」

鐘箆「だよなぁ！オレってばガラにもなく心配しすぎだったな！！」

ドン！！

蜩「いってぇなー・・・、だれだいきなりぶつかってきたのは！！」

ヤクザＡ「あぁーん？てめコラ誰に向かって口聞いてんだよ！！」

蜩「・・・・（コレって・・・もしかしてピンチ？）」

犬「ワン！ワンワン！！」

蜩「なんだこの犬は・・・」

ヤクザボス「やれ！デス・ザ・ドッグ！！俺のかわいい愛“魔犬”」

犬「ワゥーン！！」

ピシャァ！！ゴロゴロゴロ・・・！！！

蜩「うわぁ！！・・・なんだこの犬・・・雷落としてきたぞ・・・」

鐘箆「・・・・・」

蜩「どうした鐘箆？（固まっちまってる・・・）」

ヤクザＢ「てめぇら、この魔犬を知らないって事はこの世界の人間じゃねぇな！」

蜩「魔犬・・・、なんだそれは！？」

ヤクザボス「冥土の土産に教えてやろう・・・。
　　　　　　この魔犬の名はデス・ザ・ドッグ・・・俺のかわいい愛魔犬だ・・・」

蜩「それはさっきも聞いたぞ・・・・」

ヤクザボス「うるせぇ！！」

犬「ワゥーン！」

ガラガラガッシャーン！！

蜩「ぎゃあああ！！」

ヤクザボス「これから言おうと思ったんだ！！いちいち口出しすんな！！」

蜩「・・・はい・・・」

鐘箆「・・・・・・」

蜩「（まだ固まってやがる・・・）」

裏通りのヤクザ達にからまれた蜩達・・・
それに魔犬とは一体！？

十話・・・完　　　　　　　　　十一話へ・・・

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