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October 23, 2004
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カテゴリ: ヘン国の問題
<ヘンリのヒトリゴト 「華氏9.11を見る前に」>

「華氏911のような映画が上映されることは、アメリカの報道の自由を証明している」


・・・って今、適当に僕が考えた文章ですが、これって論理的にビミョーですよね?


これを論じる前に、まず「ロジックの三角形」の話をしましょう

Claim(主張):ソクラテスは死ぬ。
Date(データ):ソクラテスは人間だ。
Warrant(根拠):人間は死ぬ。
これがお手本のロジックの三角形。

もう1つ例を挙げると

Date:のび太は、テストで10回のうち9回は0点を取る。
Warrant:テストで10回のうち9回も0点を取るのは馬鹿だ。

とまぁ、こんな感じです。
Warrant部分には「当然」「常識」に受け入れられるものがくるようになっていることが多いです。
(但し、のび太の例であるように、Warrantは主観的にもなる為、争点になることが少なくありません)


これを今回の本題「華氏911のような映画が上映されるのは、アメリカの報道の自由を証明している」を当てはめてみると、

Claim:華氏911の上映はアメリカの報道の自由を証明している
Date:華氏911は反政府的である。
Warrant:反政府的な映画を上映できるのは、報道の自由があるからだ。
ってな訳になるわけです。

で、突っ込みどころがあるのは勿論ココですね。


これ、ある程度は真実ですよ。
「報道の自由がない」国では、反政府的な映画は上映できないでしょう。
でも、だからといって、これが逆でも成り立つかというとそうではないと考えるべきでしょう。
すなわち、反政府的な映画を上映できるからといって、「報道の自由がある」ことの証明にはならない、ということです。
「反政府的な映画の上映」は必要条件であって、十分条件ではないのです。





あ、補足しておきますが、
話の都合上、映画も「マスコミ・報道」に含めて議論を展開することを御了承下さい。


では話を戻します。

僕は元々「アメリカのマスコミと言えば、ネオコンと仲良し」という先入観を持っているので、
「アメリカでは報道の自由が制限されている」もんだと思っていたのですが、
前述のように、このような主張を見て、
あまり一般論ではないんだなぁ、という事にビックリして「さすがアメリカ」などと変に感心してしまいました。

そんな偏った人間の言うことだ、と頭に入れながら、
「反政府的な映画を上映できるからといって、『報道の自由がある』ことの証明にはならない」
を一緒に考えてみましょう。


正直言って、「反政府的な映画を上映できるからといって、『報道の自由がある』ことの証明にはならない」の反論は、
「映画だけが報道ではない」と言うだけでも十分証明可能だと思われます。
ですが、それじゃあ面白くない気もしますし、他の部分について書いてみたいと思います。



反論は以下の2点から展開します。
(1)見えているものだけを判断材料にしている。
(2)マスコミにおけるActorsを政府と市民に限定している。




(1)見えているものだけを判断材料にしている。

これは誰でもそうなんですけどね。
見えないものは判断材料になりません。
つまり、見えないようにしておけば批判されないわけです。

「報道の自由が制限されている」という証拠を挙げないと判断できないわけですが、
例えば、日本の新聞の情報だけに耳を傾けていると西側情報に依存してしまいます。

そこからは「西側諸国で、報道の自由が制限されている」ことを聞く事は難しいのではないでしょうか?
それは日本だけでなく、西側諸国の中に居ても同様です。

例えばアメリカではイラク戦争の報道にBiasがかかっていた事はあまりに有名ですし、
マイケルムーアが書いた『アホでまぬけなアメリカ白人』で言及されている前回同様、
今回も選挙違反疑惑もありますが(田中宇)、あまり知られていないような気がします。


また、「見えているのに見えていないように見せる」というのも方法の1つです。
「華氏911」ってディズニーから配給を断られましたよね。
なんでこれはそれほど問題視されないんでしょうか?
これだって十分「報道の制限」でしょう?不思議ですねぇ。

なぜかって少しだけ考えて見たところ、これも意図的だと感じました。
ハリウッドもディズニーもアメリカのソフトパワー(文化的な力⇔軍事力:ハードパワー)ですよね。
それらの文化輸出をすることでアメリカへの敵対心を和らげることができたり、
経済進出をやり易くできたりできます。
映画も「武器」なのです。
そう考えると、意図的にそこが問題にならないようにしたとも考えることができます。
(あくまで考えることができるだけです。立派な根拠はありません)


他に見えないものといえばOwnershipの影響力でしょう。
これは(2)で述べたいと思います。




(2)マスコミにおけるActorsを政府と市民に限定している。

そうです。報道において、Ownershipも忘れることができません。
「アメリカではマスコミがネオコンの影響下にあり」( 田中宇 2004年9月7日 )という考えもある中で「政府と市民の二元論」にしてしまうと、
「反政府」=「市民の味方」という思わぬ誤解を生む可能性があります。
確かにその側面もありますが、イコールで結べる物でもない筈です。

「反政府」を掲げることによって得をする人もいるのではないでしょうか?
マスコミのOwnershipを握るネオコン、宗教団体、他の国などなど。
「市民の為ではなく、↑これらからの圧力がマスコミを動かしている可能性」を完全に排除できるでしょうか?




「反政府的な映画を上映できるからといって、『報道の自由がある』ことの証明にはならない」の反論を
(1)見えているものだけを判断材料にしている。
(2)マスコミにおけるActorsを政府と市民に限定している。
から見てきた訳ですが、
他も視点からも議論することもできます。


それは「報道の自由とは何か」と「報道の自由は価値を持つのか」の2点です。

特に後者、「自由」という言葉の持つ危険性も視野に入れておくべきでしょう。

「自由だから良い」と安易に結論付けてしまいがちですが、
「なぜ自由が良いのか」「それは本当に自由なのか」については考えないことが多いように見受けられます。

例えば、「自由貿易」は今でこそ問題視されていますが(実際はセーフガードを用いて保護貿易をしている等)、
「自由」という言葉から「自由貿易に対する吟味」は大々的ではなかったような気がします。


10月12日の日記 に書きましたが、
「デモクラシー」「改革」「自由市場」「競争」という言葉が意味すべきものは、本来持つべき意味とは違う。
すなわち、「Ownership(所有権)と思考の独占」を意味するのである。

「肯定的に見える言葉」には気を付けないといけませんね。




長々と述べてきましたが、タイトルの通り、
僕はまだ「華氏911」を観ていないので内容に対する吟味はできません。

反サウジアラビア的、反ブッシュ的と言われるドキュメンタリー『華氏911』。
帰国してから観て、レビューを書きたいと思います


(参考資料: 田中 宇「『華氏911』とイスラエル」『田中宇の国際ニュース解説』2004年7月16日 )

(「情報の西側諸国への依存」は元新聞記者さんの意見を参考にしました)








で!!!!!!!!!
前置き終了です。

第13回ヘン国の問題発表~~~~!!

文の中で不自然に出てきた「自由貿易」。
今回はこれについて論じたいと思います。

題してっ!


「自由貿易とは何か?その理想と現実の違いを踏まえてどう思うか感想を書いてみよう!」

提出目安日:11月11日(覚えやすいから)

課題の目的:肯定的な言葉である「自由」の意味を再考してみる。
前回の「Happy」を具体化できるアイディアが加味できるかを試す。



・・・・です!!


今回も前回と同様、WEBの方で議論をしてみる事にします。

参加方法:
(1)提出目安日までのヘンリーにメールで回答を送ります(henkoku@hotmail.com)

(2)HP上に全回答を公開します(提出目安日の2日後あたり)
(ペンネーム希望者はその旨を。何も言わない場合は、今まで通り平仮名で本名となります)

(3)その回答を元に、コメント欄を利用して意見交換

(4)「提出目安日には間に合わんかったけど、私も回答を送りたいわん♪」なんて方がいましたら、メールで僕に送って下さい。
議論の場を改めて設けます。
楽天日記を持ってらっしゃる方はトラックバックも可。但し先入観が無い状態での回答をまず募集したいので、意見表明は回答発表後でお願いします。


さてさて、どうなることやら。
ヘン国は皆様の参加で成り立っております。

是非是非ご協力下さいませ。


※ 回答篇へ





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Last updated  February 6, 2005 04:26:15 PM
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