心清(しんしょう)さんの時たまブログ

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2009.09.02
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カテゴリ: 日頃の想い
designed by *ま~ぶる*
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今、 この詩を習っております



青いお空のそこふかく、

海の小石のそのように

夜がくるまでしずんでる、

昼のお星はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、

見えぬものでもあるんだよ。


ちってすがれたたんぽぽの、

かわらのすきに、だァまって、

春のくるまでかくれてる、

つよいその根はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、

見えぬものでもあるんだよ。



『金子みすゞ』の 星とたんぽぽ



金子みすず(みすゞ)の詩は、素直でわかりやすいですね。

読み手に語りかけるような優しい雰囲気と穏やかさがあり、

その中に凛とした強さがあります。

でも、彼女の詩を読んで強く感じるのは

寂しさと悲しみでしょうか。。。



 朝焼小焼だ 大漁だ

大羽鰮の 大漁だ。

浜は祭りの ようだけど     

海のなかでは 何万の

鰮のとむらい するだろう。


               「大漁」



大漁という題なのに、

浜は大漁を喜び、祭りのように賑わっているのに、

彼女が思っているのは

鰮(いわし)がいなくなった海の中のこと。。。

静かで寂しくなった海の中の様子なのです。

みすずは鰮たちを可哀想に思ったのでしょうね。



26歳の若さでこの世を去るまでに

500以上もの詩を綴った金子みすずの人生は、

決して幸せとは言えないものだったようです。


複雑な家庭環境(養子に出されたり・・・いろいろ)

結婚後は夫との不仲から様々な問題が生じる。
(夫は詩を書くことを禁じていた)
(みすずに病気を感染させたのも夫)

後に離婚が決まるも一人娘の親権でもめる。

娘を手元で育てたかったが夫許さず。

そんな夫への抗議の意味を込めて服毒自殺する。

享年26歳。



我慢と悲しみの日々。。。

詩を書いている時と、娘と過ごす時間だけが

幸せと呼べるものだったのかもしれません。



わたしが両手をひろげても、

お空はちっともとべないが、

とべる小鳥はわたしのように、

地面をはやくは走れない。


わたしがからだをゆすっても、

きれいな音はでないけど、

あの鳴るすずはわたしのように

たくさんなうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、

みんなちがって、みんないい。


             「わたしと小鳥とすずと」    




わたしは不思議でたまらない

黒い雲から降る雨が

銀に光っていることが


わたしは不思議でたまらない

青いクワの葉食べている

蚕が白くなることが


わたしは不思議でたまらない

たれもいじらぬ夕顔が

一人でパラリと開くのが


わたしは不思議でたまらない

たれに聞いても笑ってて

あたりまえだということが


             「不思議」




素直で、優しくもあり寂しくもある


金子みすずの詩の世界が好きです






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最終更新日  2009.09.02 23:44:50
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