NZ山小屋

Mountain Hut Of New Zealand


NZが、NZの山小屋が
自然の中で過ごす
すばらしさを教えてくれた

【2000年3月16日 Goat Pass Hut】
朝10時過ぎのバスに乗りGreyney Shelterへ。10時半ころから歩き始めた。
川を何度も渡るため最初からサンダルを履いていった。僕はやっぱりこれが正解だと思う。
あの冷たい水に靴のまま入り、びしょびしょにしてしまったら、
その後の歩きが不快になるだろう。少々歩きづらくても川を渡る時はサンダル。
道は他のコースと変わらず、そんなに辛くはない。
森に入るとMarked Trackになり、ハシゴやワタシなど程よく整備され、
この道が人気のあることがうかがえる。でも、最近肉を食べていないせいか、
それとも歩きすぎているせいか、体力続かず疲れてくる。用心、用心…

    [追想] この日はD.O.C(自然保護省)の現地調査員と同宿。静かで穏やかな人
        だった。ルートや小屋の調査をしに10日間くらい山を歩くといって
        いた。これから辿るルートを地図を見ながら楽しそうに話してくれ、
       「すごく楽しそうな仕事だね」と言うと「うん楽しいよ」と
       「幸せか?」との質問にも「とっても幸せだ」とニコッと笑う。
        この日はこの人が小屋の秘密の場所から電気を取り、灯りををつけて
        くれた。「内緒だよ」と、またニコッと微笑む。
        二人で向かい合って座り、しばらく読書をして過ごした。
        次の朝早く、ぼくが目覚めたときにちょうど小屋を出発する所だった
        「Bye! Have a good travel!」とボソッと言って出て行った。


【2000年3月16日 Upper Deception Hut】
秋…NZの沢水は、とてつもなく冷たい
ここはGoat Passからの下り道
陽の光を反射してキラキラと流れる沢を何度か渡渉し
草の生い茂る川岸にたどり着く。
狭い川岸を岩を飛び渡りながら下っていくと
    草に隠れるように小さな看板が架かっていた
    矢印の方向に、藪を掻き分けながら進んでいくと
    緑色の小さな小屋が現れた。
    Upper Deception Hutだ。
    薄暗い小屋の中へ足を踏み入れ、中を見渡す。
    窓から午後の日差しが差し込み、ほこりがゆっくりと舞っている。
小屋の壁をよく見ると、緑色のペンで一遍の詩が記されていた。

TO RIGHT THE WRONGS THAT I HAVE DONE
TO LIVE LIFE HAPPY AND CONTENT
TO BE AT PEACE WITH THE WORLD AND ALL ITS TROUBLES
TO HATE OR TO HOLD OVER NO OTHER
TO FORGIVE , INSPITE OF ALL THE ODDS
TO HAVE COMPASSION , LOVE , AND LAUGHTER
TO CARE FOR THE DOWN, SICK AND DYING
TO FEAR NOT THE FACE OF DEATH
TO BECOME ONE WITH THE UNIVERCE, NATURE -
AND ITS CREATOR

SIGNED SOLO TRAMPER
*Have a safe and joyfull tramp*



【2000年3月11日 No.3Hut】
初のCategory3での宿泊。ストーブ有。
マットレスは湿っているので干している。
たいして汚くはない。もちろんシンクや料理台はない。
久しぶりに一人の時間ができたのが何よりうれしい。
虫多し。意外 トイレ キレイ。

    [追想]この一週間前に、ある山道から降りてきたところでバスを待っている
       と、車が僕の前で停まり、乗せてくれた。「どこまで行くの?」と
       聞かれ「Reeftonまで」と答えると、「えぇ!Reeftonまで?私たち
       Reeftonに住んでるのよ!」とうれしそう。元アイルランド人の女性
       とその息子と、車の中で話していると、その女性が「私たちの家に
       泊まらない?山歩きしていたから疲れてるでしょ?安宿だと他の人
       たちに気を使わなきゃならないし…。私たちの家なら気を使う必要
       もないし、息子にもあなたのような外国人と接しさせることは良い
       ことだと思うのよ」と。こういう好意を断る習慣がない僕はすこし
       迷った後に「じゃぁそうしよう」と。
       「好きなだけ居ていいのよ」と言う言葉に甘えて、結局、一週間も
       その人の家に居てしまった。旦那さんは故郷のイギリスに帰国中で
       昼間、その女性は仕事に出かけ、息子、コナーは学校へ。その人か
       ら頼まれたのはコナーが学校から戻ってきたら一緒に遊ぶことだけ。
       あとは鍵を渡され、自転車、自動車を自由に使わせてくれた。
       快適な一週間だったけど、久しぶりに山小屋で独りになるのは、
       うれしかった。久しぶりに心を開放して、ゆっくりできた小屋だった
       2ヵ月後、日本に帰国する前に、もう一度、この一家の家に泊まった。
       そのときは旦那さんも居て、いろいろな所に連れて行ってくれた。
       本当に思い出の多い地だ。


【2000年4月13日 Mckerrow Is’ Hut(かな?)】
Mckerrow Is’ Hutに泊。ここはまさにHunterたちの溜まり場だった。
Bunk10の所にHunter8人。Hutの中は食料や調理器具、その他もろもろの道具が散乱。
    初めはどうなることかと思ったが、ちゃんとマットレスを空けてくれ、
夕食には鹿肉を少し分けてくれた。
今回の鹿肉はニンニクを炒めた所に、ただ肉を入れただけのシンプルな調理法。
    それだけに鹿肉の歯応え、味が良くわかり、それはそれでおいしかった。
    鹿肉をごちそうになったとは言え、やはりHunterがあんなにいるのは、
    少し落ち着かなかった。というより、Hunterが原因なのではなく、
    やはりあの大きなグループと一緒になると言うことがいやなのである。
    人が多すぎると、とっても疲れる。

    [追想] この小屋はハンター8人が占拠しているような状態だった。
        銃や弾薬もバラバラと机や床に散乱。ベランダには肉と血を
        抜き取った鹿が丸ごと干されていた。夕食は宴会になり、
        外では銃を撃って騒いでいた。悪い人たちではなかったん
        だけど…ワイルドすぎて恐ろしかったのを憶えている。




TopPageヘ戻る


© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: