優しすぎるあなたへ　そんなあなたしか入れない空手道場があります

８月の空手

８月に入ったというのに、今日は若干涼しい感じ。
久々に２０名近くの塾生がきて、活気に満ち溢れている。
相当、気分がいい。
さて、今日は友人の催眠療法士のお二人を誘い、体験＆見学とあいなった。
男性は進さん。３５歳。少林寺拳法二段。さすがに基本段階で、塾長は経験者を見抜く。結局、最初から最後まで、彼は練習した。
私が嬉しかったのは、彼の人柄の良さもあるが、塾生の皆が暖かく迎えてくれたことだ。
うちの塾生は皆、素敵だ。
今の練習は、選手組と、そうでない組に分かれてのスパーリング。
選手組は、強い太陽君やイケメンにしちゃんに分厚い防具をつけ、二分間、突き、蹴りまくりの熱い練習だ。
それを見て、実は、指をくわえてる僕だが、後進の指導があるので、やむを得ない。
その選手組の一人にＪＲ特急運転士の鉄兵君がいる。
うちの嫁に、「男らしい人！」といわしめたナイスガイで、空手のセンス抜群の人だ。
そんな彼に、いつもこの日記に出てくる、学校教諭の藤井さんが挑んだ。

彼は、少年部の練習中も、なんと後ろで、黙々と練習していた。
実はその姿勢には、私は少し涙さえ流しそうになる。
「いやあ、しっかり練習しないと、皆についていけませんから」

そんな彼だから、いいかげんな私と違い、いつも真剣。鉄兵君にも強い回し蹴りを打ち込む。

そして、男らしい、あの鉄兵君が、「痛い！」と口走ったのだ。
私でも、言わせたことのない言葉・・・・。
藤井さん、いつも勇気をありがとう。
私はあなたが大好きです。

さて、練習が終わり、着替える最中、ん？僕と同級生で、まもなく師範代、
人格者で、一番皆から慕われている、大賀先輩の肉体が変化している。
胸の筋肉が盛り上がり、ビルドアップされている。
聞くと、やはり、鍛えているらしい。

うーん、うらやましい。
ますます差がついてきている。
私の今後は、いったい、どうなってしまうのか！！！！！！。

５日（木）
暑さが日々、増している。
体育館は蒸し風呂だ。５０度くらいあるんじゃないか？
そう、その暑さは、試合が近い、熱さも加わってのこと。
その中で、西山、大賀両先輩に、太陽君は、文句一つも言わずに、空手着の上から
くそ暑い防具を二重にも三重にも巻いて、さらに、選手のパンチ、キックを
ひたすら受けるという、拷問に耐えている。
その熱気にほだされたのか、選手組ではない、こちらのスパーリングにも、その熱さが乗り移ったようだ。
まだ入ったばかりの、河野院長と、３ケ月の４０歳（失礼！）品川さんが、
迫力あるどつきあいをしている。
樺島さんから「ほり先輩、ほり先輩！」と、叱られて、そのスパーリングを止めた。男が、何らかのオーラを発している時は、なんともそこに入りにくいものだ。
しかし、私共の塾は、けがをしない、楽しくやる空手が、重要なのだ。
だから、私は、止める時は、止める。
そして、我らが笑いのチャンピオン、松尾さんが、三ヶ月ぶりに、練習に戻ってきた。そう、彼はやめたのではなく、飲食店のたちあげや、博多の伝統、山笠で多忙にて、時間がなかったのだ。
３ケ月も音沙汰がない方の練習参加ほど嬉しいものはない。
品川さんに一言。松尾さんは、普段は無口で、男らしい男の中の男ですが、飲み会では、超ムードメーカーに変身し、エンターティナーになってしまいます。
なかちゃんは、飲むと感激屋になってしまうのです。
と、空手には関係ない話になってしまったが、塾長が最後に、「練習中に休むことも勇気の一つです」という言葉が嬉しかった。
あの言葉は、私に対してに違いない。
そう、私は、お手本にならなくてはいけないのだ。
休みながらしたい人の。
そういえば、今日はなんか寂しい、そうか、藤井さんがいないのだ。
そう感じたのは私だけだろうか・・・・。

８日（日）
もう嫌だ。黙って立ってるだけでも汗が異常に出るのに・・。
暑い。さすがに参加も少なかった気がする。
私も、フルに二時間は無理というのが分っていたので、少し遅れて参加した。
またその砂漠の中で、大賀先輩は、防具をつけて殴られている。
しかも顔を見れば笑みが浮かんでいる。まったく化け物だ。
同じ年齢として、私は情けない。大賀さん、尊敬します。
本日の驚きは、河野院長の、右回し蹴りのその威力である。
大きなサンドバッグを蹴るその威力は、相当すごい。
痩せ型なのに、あの威力はなんなんだ。あんなのもらったら・・・。
あの、なかちゃんが、吹きとばされていた。
なかちゃんは、筋骨隆々で、その胸毛がさらにすごみを増していて、
体重は推測７５キロくらいだろうか。ちょっとやそっとでは、吹き飛ばないのだ。そのなかちゃんが、訳あって差し入れられたビールをあまりの暑さから、今飲む！というわがまま（練習終わってからですが、車で来てたので）
を言うから。「こら！ボケー、帰ってから飲まんかい！」と注意すると、というのは嘘ですが、この最強の僕ですら「なかちゃん、帰ってから飲んだ方がいいですよー」としか言えないくらい強い、なかちゃんが吹き飛んだのだから、河野さん、あなたはすごい！どうか、その蹴りは、試合にとっておいてください。

８月１２日（木）
木曜日に１６名参加とはすごい！しかも暑さは頂点。もう嫌だ。
私なんか４０分も遅れて参加したのに、持参した２リッターの水はあっという間に、私の体中に。
今日はこれといってネタがないのだが、スパーリングをじーっと観察すれば、女性がけっこうすごい！
Ｋちゃんと、Ｙちゃんのはかなり迫力があるし、Ａさんも相当強くなった。
Ａさんは息子さんと参加しているが、最初は、まさに蚊が刺す程度のパンチだったのに、今では帯の色も変わり、パンチ、蹴りともどすっと音がするまでに。このＡさんが、夫婦けんかの際、回し蹴りがでたらしいのだが、素人のだんなさんはたまらないだろう。
また、藤井さんをみていると、気づきがあった。彼はホントいつでも一生懸命で、塾長に対する突きもかなりのもの。
最初のＡさんを例にとると、かよわい女性でもここまでなれるのなら、元々力の強い男なら、かなりのところまで行くのは間違いない。
ようは、強い人というのは、精神的に勝ってる人ではなかろうか。
そんな意味で、名前は伏せるが、Ｔ君は恐るべき度胸の持ち主だ。
極真の試合に出場であれば、普通は恐怖が先に立つはずなのに、彼は「それが、全然緊張とかしないんですよ、会場に着いて初めて恐怖感が襲うのかもしれないけど」うーん、私はうなってしまった。
大山倍達が「技は力の中にあり」という名言を残してるが、彼の細い体が、ビルドアップされた日には、きっと無敵になるに違いない。
また、これだけの人数が参加して、今日は無性に一抹の寂しさを拭えなかった。そう、なかちゃんとにしちゃんがいないからだと気づいた。
私もそう言われるような人になりたいものだ・・・。

２５日（水）
最近、日曜よりも平日練習の方が参加が多い。嬉しいことだ。
しかし・・。住んでる町の立派な体育館を借りての練習だったのだが、広い場所で、バトミントンやら、バレーボールやらの人たちと練習するのは、どうにも落ち着かない。いや、それは贅沢というものだ。
というか、早く自分たちの道場が欲しいと痛烈に思った。
誰にも気兼ねすることなく、サンドバッグや、冷暖房、シャワー完備で、いつでも好きに通える道場。たまには、飲み会の場所にも変身するような。
それより、ついに３日後、試合である。
楽しみと不安が入り混じる。

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