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先輩の準備が終わり、家の電話からタクシーを呼び
外へ出た、しかし空は雨で徐々に強くなってきている。
5分ぐらい経ってからタクシーが来て荷物をトランクの中に入れ
車の中に乗り込む。駅まで向い、到着して荷物をトランクから
取り出し東京駅までの切符を買う。
「南雲、いくらなんだよ」
「えっ、450円ですよ」
「本当かな・・・」と信用しようとせず
上に表示されている所を見て
「本当だっ」と驚き、一歩さがっている。
「さすが遊び人だな」と先輩はボソっと言う。
その言葉を聞いた僕は心の中で(全々遊んでいないのに)と
思った。
電車に乗り、東京駅まで向う。
駅に着いて切符売り場に行くが自由席だけの自動切符なので
店員に言い、「12時21分の新大阪行きで指定席で」と僕が言うと
「はい・・わかりました」とコンピューターでカチャカチャと
動かし切符とお金で交換する。
渡された切符で改札口を通りホームまで登り、お腹が空いているので
弁当屋で弁当を見る、見るがやはり高くてちょっとびっくり。
だがおいしくも見えて、ついつい多めに弁当を買う。
買って指定席の所に座り「ふうー」と一息をついたら動き出した
思わず時計を見ると、12時21分だった。
「あぶなかったですね」と言うと
「俺は時間通りだと思っていたから」と自信満々に言うが
嘘をついているなと思い無言になり、外を眺める。
外を眺めていると先程買った弁当を袋から取り出し
食べはじめようとするため、僕も袋から取り出し
中に入っていたソースをかけ食べ始める。
食べ終わった後、先輩が新聞を買い、広げ始める
僕は気にはなったいたが間に彼女が座っているので
見れない状態の為、外を眺める。
眺めている時、やはりメールの事が気になりはじめていた
だがせっかく楽しく旅行に来ているというのに不陰気を
壊したくないと思い黙っていた。
「ねぇ・・南雲くん外をずうっと眺めて私達と行きたく
なかったのかしら」
「そんなことは・・・ないだろっ」
「でも・・・」
僕は声に気付き先輩達を見て
「僕、来てよかったと思っていますよ」
「あっ、聞いてた」
と彼女は驚く。
「ただ・・先輩が新聞を読んでいるし、何を話をしていいのか
わからなかったから、外を眺めてただけですよ」
「そうなんだ・・・」
と彼女は少し安心する。
突然先輩が新聞の一部の記事を見て更に顔を近付けて
「これは・・・」と言い出す。
「どうしたんですか」と僕が聞くと
「いや実はここに書いてある文なんだけど大阪で事件が起きた
らしいんだよ」と言う。
「事件って、なんですか」
「ああ・・・大阪で飛び降り自殺が昨日あったらしいんだが
この文章を読むと、どうやら一週間前から飛び降り自殺が多数
起きているということなんだ」
「一週間前から飛び降り自殺が多数?」
「何か気持ちが悪いねっ」
と彼女がビクビクしながら言う。
「それで、大阪のどこで起きたとかは・・・」
「今回の事件はどこで起きたかは書いてあるんだけど
前回の出来事は書いていないんだ」
「そうなんですか・・・」と真剣な顔して考える。
「・・・どうしたんだよ、真剣な顔して」
「・・・いや別に、それでどこで今回は」
「大阪駅だっ」
「大阪駅?、大阪駅ってそんなにでかいんですか」
「そんなのは、わ・・わからないよ、はじめて行くんだから」
「そ、そうですよね・・・それで泊まる所は」
「ああ・・・その事なんだけど・・・」
「大阪駅の周辺で泊まろうとしていたんだけど・・今の話を聞いて
変えようかなと思うんだけど・・・・」と彼女が話す。
「・・・そうですね、でも今の言い方だと前から変更しようと
していたんじゃないですか」
「えっ」と先輩が言う。
「何か隠している事なんかないでしょうね」
と怪しい目で言う。
「そ、そんな事ないだろっ、確かに嘘はついていたけど
事件に関しては知らないぞ、昨日話をしたんだよ
新幹線にすぐ乗れるようにと迷わないようにと思い
新大阪駅の周辺で泊まろうかと」
「・・・ならそう言ってくれないと、疑う所じゃないですか」
「悪い悪い・・・」
「じゃあ新大阪駅で降りてホテルを決めるんですねっ」
「ああ・・・」
「まだ新大阪には時間があるんですから、どこに見物しに
行くか決めません」
「いいけど・・・」
「いいけど・・どうしたんですか」
「別に俺は・・・」
「私、本持ってきているから見ましょうか」と
鞄から取り出す。
「どこがいいかなぁ・・・」
「安達はどこが行きたいんだ」
「私・・・私は・・・通天閣」
「それって・・・僕が行きたいって言ったら
先輩と一緒に笑ってた所じゃないか」
「・・・・わかった」と僕の顔を見てクスクスと
笑い出す。
「ひ・・・・ひどい・・・」
「でもねっ、この本の夜の通天閣を見ると
とてもきれいなのよね」
と本に見とれている。
「・・・・」
「だから行く事にしたの」
「あっそう・・・」
「南雲さんはどこを見たいの」と聞いてくる。
「僕か・・・本当は来る予定ではなかったからな
本とか見てないんだよ」
「だったら今、本を見てどこに行きたいか決めてよ」
「えっ・・・でもさ、今回はもしかしたら二人で来る
予定だったんだから、僕がきめるのも・・・」
「・・・そうだけど」と彼を見始めるが
先輩はどうする事もできないのか新聞で顔を隠しはじめる。
「じゃあ、私が全部決めていいのねっ」と少し怒った感じで
言いページを捲りはじめる。
一つ一つ場所を決めて行くと時間はあっという間に14時を過ぎて
アナウンサーが「もう少しで名古屋に到着、14時16分頃着く予定です」と
流れてくる。
間もなくして名古屋に到着。
その時外を眺めていたら僕は・・・見てはいけない所を見てしまった
それは、すりだった、二分後には出発するというのに目があってしまい
その男は新幹線の中に入ってきて出発してしまう。
僕はどうすることもできずただ座っているだけだった
「どうしたんだよ、急に下をむきだして」と
僕に話かけてくる。
下をむいたまま、今話をかけないでと小声で言う。
先輩はよくわからなかったようだがとりあえず
黙り始める。彼女もそれに反応して黙り込む。
すると・・男が僕の席の横に立ちじっと見ているのが
殺気で感じる。
「あのー、何か用事ですか」
と先輩が話かけるとその男は黙っていたが
「その子の知り合い何ですよ」と言いかけてくる
先輩は「そうなのか」と聞いてくるが僕は何も喋らないで
じっと下を向いている。
「・・・人違いじゃないですか」と言うと
「いいえそんなん事ないですよ」
「じゃあ、名前で呼んでみたらどうですか」
「・・・・」
「どうしたんですか」
「知り合いの子だったら名字ぐらい知っているんじゃ
ないですか」
「・・・・」
「・・本当は違う人なんじゃないですか」
「・・・・鈴木くん」
「あなた何者なんですか」
「!?」
「本当に鈴木くんなんですか、それにしては
反応がないのはなぜでしょうかね」
「・・・・・」
その時後部列車から駅員が切符を見回りにくるが
その男性は気がつかず肩を叩かれる。
男性は「ビクッ」として顔から汗がでてくる
駅員が「お客さん、切符を拝見したいのですが」と言うと
「・・・・すいません、持っていません」と小声で答える。
駅員は「では新大坂か京都までの切符か教えてください」と
言うと・・男性は黙り財布を取り出す。
その財布を見て僕は「おじさん、盗んだ物でしょう」と言うと
「いいがかりはよしてくれよ」とさらに汗がでてくる。
「おじさん、この人とは他人なんですか」と
先輩が言う。
「そ、そうだよ、何を言っているんだね」
「えっ、僕はあなたの事は知らないよ、知っていると言えば
名古屋のホームで財布を盗んだことだけだよ」
とはっきりした口調で答える。


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