Wizards of a sanctuary(魔術師達の聖域)

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エンジェリッククエスト3



萩子「・・・ここどこなのかしら・・・」

楓「わかりません・・・!!!萩子さん!!!後ろ・・・」

萩子と楓もまた自分達が何処にいるのかわかっていない。更に不幸な事にDQというゲーム名は知っているもののどちらもプレイしたことはない。そんなさなか背後に現れたのはキングスライムだ!!

萩子「なー!!」

楓「萩子さん・・・それみさきさんの台詞です・・・(汗)・・・それよりこの状況どうしましょうか・・・」

しかし・・・キングスライムは萩子の悲鳴に驚いたのか8匹のスライムに分裂して逃げていった・・・冠のみが残った。

楓「なんだかよくわかりませんけど助かりましたね・・・多分あれがキングスライムというモンスターなんじゃないでしょうか?」

萩子「王ちゃんとみさきが最近はまっているゲームDQ8の・・・?」

楓「ええ・・・おそらくは・・・でも現代科学の発達しているのにゲームの世界に入り込むなんてあまりにも非科学的な気がしますけど・・・」

??「そんなことはないわ、例え作られたゲーム仮想世界でもそれも一つの世界・・・」

今度は2人の背後に黒い服着た女性と学ラン着た眼鏡の男の子がいた。

学ランの男の子は楓と萩子にペコリと頭を下げた。

楓「貴女は・・・?」

??「あたしは壱原侑子、勿論偽名だけどね」

萩子「もしかして貴女、あの極東の魔女さん・・・?」

侑子「そうとも呼ばれてるわね」

萩子「・・・なら・・・単刀直入に言うわ。私達を元の世界へ戻して下さる?勿論対価は払うわよ?」

侑子「簡単に対価払うなんていうものじゃないわよ。それに異世界移動の対価は貴女達2人の対価を合計しても払いきれるものじゃないわ。でもこれだけはいいましょう。元の世界へと帰してくれる存在はこの世界・・・いえ正確にはこの世界だけどこの世界ではない場所に存在する。そしてもう一つ言うとこの世界をそんな無防備で歩きまわるつもり?」

萩子「この近くに街はあるのかしら・・・」

学ランの男の子「侑子さ~ん!!この先ベルガラックですよ。おれたちは何処に行くつもりっすか?」

侑子「四月一日が言ったとおり街はあるわ、けど一文無しで街に行っても何も出来ないと思うけど?」

萩子「武器と防具があるかしら?」

侑子「四月一日。あたしたちがこの世界で入手したお宝をここに・・・」

四月一日「はい」

四月一日は大きな袋を下ろし中身を広げた。

侑子「この中の物を使って武装したらいいわ・・・そうねえ対価はそれを貰うわ」

侑子が指差したのはキングスライムの被っていた王冠。

萩子「ええ、これでいいのなら・・・でもこんな王冠一つで対価は不足してないかしら・・・?」

侑子「いいえ、この王冠の対価はまだ大きすぎる・・・対価は奪いすぎても与えすぎてもいけない・・・それなら・・・」

侑子「この世界に存在し精霊の力よ 汝、異界より現れし彼の者の魂の器の力となれ・・・」

侑子の詠唱により萩子と楓は呪文が使えるようになった。

楓「う~ん呪文といわれてもあんまり実感湧きませんね・・・」

侑子「ベルガラックに行きなさい・・・あたしが出来るのはこれだけ・・・」

楓「色々と有難う御座いました。」

楓と萩子は侑子に一礼すると街へと歩いていった。

2人の姿が見えなくなった後・・・

四月一日「さっきあの人達が元の世界に戻りたいといって払いきれる対価ではないって言ってましたね?でもおれたちもゲーム中にこの世界へ迷いこんでしまったんすよね?」

侑子「それだけこのゲームのラスボス暗黒神という存在が脅威ということね」

四月一日「やっぱおれたちもこの世界から出られないんすか?」

侑子「ソエルが居ればすぐにでも元の世界に移動できるんだけど あの子は今 小狼君達と異世界を移動中・・・」

四月一日「やっぱダメっすか・・・この世界から脱出できる術がもう一つあるって言ってましたけどそれも侑子さんが・・・?」

侑子「違う アレも異世界を渡り歩くモノ・・・それにはこの世界の暗黒神の呪力を取り払わなければ」

四月一日「でも・・・いくらゲームの世界も別世界の一つだといってもそうそう簡単に人を吸い込んでしまうものなのかな・・・?」

四月一日はブツブツ言いつつも道を進む 侑子は一歩も進まず空を見上げる

侑子「DQ8というゲームに干渉した者が暗黒神を支配している・・・か・・・あたしの次の一手を封じたつもりなんでしょうけど・・・」

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