深夜の路上に打ち捨てられた射殺死体(或いは、自殺?)を写したスリーヴの殺伐とした薄ら寒さとは裏腹に、オリジナル楽曲と "James Bond Theme" や "A Shot In The Dark"(『ピンク・パンサー』シリーズ)と言った、恐らく 40 代以上の方なら、ああ、あの映画ね、と首肯出来る程に有名な映画音楽のカヴァーを交えた作品は、なかなかにポップで聴き応え十分な内容です。カヴァー物はどちらかと言えばオーソドックスでまっとうな演奏。オリジナルはこれぞ Naked City と言いたくなるほどブッ飛んでます。超多作な John Zorn の活動を把握することは私には到底不可能なのですが、彼の作品の中でも取っ付き易い部類に入るんじゃないでしょうか。特に 10 曲目~ 17 曲目辺りの山塚アイの意味不明の絶叫をフィーチャーした目まぐるしく立ち現れては一瞬で消えていく作品群は、グラインド・コアだのスラッシュ・メタルだのエクストリームなロックが好きな方ならきっと気に入ると思います。