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今シーズンの浦和レッズ、掘監督の戦術はどんなものかと、とても、期待していた。

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布陣は、事前の大方の予想どおり。
阿部、岩波、武富などがベンチ。
アンカーは青木で右サイドは遠藤がスタメン。槙野はCBで左サイドには宇賀神が入った。

フォーメーションは4141。ただし、今年はより攻撃的にという事で、サイドがウィングポジションをとっているため、433と言ったほうがいいかもしれない。

「浦和レッズ」

・・・興梠・・・
武藤 長澤 柏木 マル
・・・青木・・・

・・・西川・・・

対するFC東京も、新監督長谷川監督の初陣なので楽しみだった。スタメンは決まっているとインタビューで言っていたとおり、無難なスタメンを選んできた。サイドハーフは、永井ではなく、東を使ってきた(さすが勝負師。この起用が大当たり)。
2トップにディエゴ・オリヴェイラと前田を使ってきた。

フォーメーションは442。中盤をダイヤモンド型を基本にしているようだ。ただ、試合展開から、ボランチが横並びになることが多かった。


「FC東京」

・・ディエゴ・前田・・・
・東・・・・・・・大森
・・・米本・高萩・・・
太田・森重・ チャン・ 室屋
・・・・・林・・・・・

今年の浦和レッズのサッカーは、昨年と同じように、前からハイプレッシャーをかけてボールを奪いきる形だった。


昨年との大きな違いは、サイドに起点を作ることだった。
前半の左サイドは、武藤がもつと、SBの宇賀神が入れ替わって深い位置に入り込んでボールをもらいセンタリング。または、中に入った長澤や興梠にバスするなど、サイドから始まる攻撃が多かった。ただ、逆サイドはあまり機能していなかった。
後半いきなり、武藤とマルチノスがポジションチェンジ。左サイドに移ったマルチノスからは、マリノス時代のような突破や、危険なクロスがあがるようになった。
右サイドに移った武藤は、柏木や遠藤とのコンビネーションで起点となった。後半は、攻撃が活性化した。

前半は、両チームとも固くなっていたのかほとんどシュートがなかった。


後半に入ると、いきなり試合が動いた。

自陣でボールを奪った高萩から、高い位置をとっていたレッズのDFの裏に、鋭いスルーパスがでた。それを東が受け、必死に追いすがる槙野、宇賀神、遠藤を絶妙にかわしてゴール。開始5分だった。
その直後、レッズもコーナーキックから、槙野が足で合わせてゴールであっさり同点。

だがその後は、レッズが何度もチャンスを作るものの、決定的なチャンスにはならず、ゴールほ生まれなかった。FC東京にいたっては、チャンスすら作れずドローで終わった。消化不良の試合だった。

レッズにとっては、ボールを運べるものの、最後に点をとる部分がまだ見えてこない試合だった。
だが、昨年からの進化は、明らかに見られたと思う。それは、サイドで崩す、早いパスワークで中盤でつなぎ崩すなど攻撃の狙いだ。あとは、最後の部分、点をとるところが徐々にでてくればいい。

守備はカウンターをくらった失点のシーン以外にピンチはなかった。前からの守備が出来ているからか、相手が守備的過ぎたからかはわからないが、今日の時点では、問題なしだろう。

新戦力のマルチノスは、スペースのないところでは苦戦したが、後半、オープンになってスペースが出来ると、突破やその後のクロスですごく相手に脅威を与えていた。相当能力が高い。
また、長澤と交代で入った武富は、長澤と遜色ない実力者だった。デュエルでボール奪取するのが長澤ならば、裏に入り込んでペナルティエリア内でパスを受けられるのが武富。武器が違うが、そのほかの、ボールキープや広い視野など長所が似ている気がした。いい補強だったと思う。
今日は出なかったが、守備やロングパスの得意な岩波も出てきたら楽しみだ。

反対に前からいる選手で心配なのが、遠藤と武藤。キレが感じられなかった。特に遠藤は、センタリングが失敗していたし、失点も防げなかった。同じポジションを、阿部や岩波と争っているので、試合に出たら活躍をしないと厳しくなる。

FC東京は、試合内容からしたら心配に見えるが、ディエゴ・オリヴェイラは当たりなので大丈夫ではないだろうか。ACLや代表で、フッキやエースストライカーからボールを奪った槙野や長澤がボールを奪いにきても、ほとんどボールをキープ出来ていた。実力者だ。監督も迷走しないだろうし、去年よりも上に行けそうな気がする。
期待の久保くんは、時おり、センスを感じさせられたが、活躍はできなかった。まだ、高校1年生なのに、変に自信をもっててプレースタイルを変えなそうに見えた。よく、フィジカルがまだ弱いからという意見を聞くが、このほうが問題点なような気がした。若い選手をあまり持ち上げるなと、フィンケ監督はよく言っていたが、久保くんは、きちんと育てないと花開かないで終わってしまう危険があるので、気にしてみたい。

攻撃が課題だった浦和レッズ。勝てなかったことで、心配する人が多いかも知れないが、そこは楽観的だ。
変わったのは、攻撃時になると、ボランチの青木が下がって3バックになったことだ。
去年は、4バックで、青木が中盤でパスを中継したやり方から変化した。では、サイドバックはどこに行ったのかというと、中に入ってきていた。青木1人だったところが2人になった。さらにそこに前線から、インサイドハーフか、興梠のうち1人が下りてきて、3人になって、パス回しでボールをキープする。その後、サイドにパス出してキープして、また中へ。

去年と違うのは、常に攻めていることだ。昨年までは、ポゼッションと言っても引いた相手に対して、外側を各駅停車のようにパスが回ってだけで、点が入らない時間が長かった。それはそれで意味があったが、相手に読まれてしまい対策されてしまっていたのだ。
だが、今年のパス回しは、サイドの各駅停車ではなく、サイドで三角形作ってパス回ししたり、中央から逆サイドにつながったりと非常に攻撃的で多彩なのだ。相手チームは、予想出来ないので常に緊張している。

フィールドの各所に三角形が出来ていた。段々と、堀監督の色が出てきている。

攻撃の基盤は出来ている。あとは、ゴールへのアイデアだけ。ただそれも、心配していない。この流動的な、パス回しがもっと洗練されれば、相手を動かすことで相手の守備にほころびをつくり、シュートチャンスを生み出されるだろう。
得点もたくさんとれるようになるのではないかと、わくわくしている。

改めて言いたい!攻撃は心配ない!

サッカーで得点が生まれるのは、セットプレーとカウンターがほとんどだろう。

今日はセットプレーから得点したし、マルチノスはカウンターは恐ろしく強力なのがわかった。カウンターに必要なロングパスについては、出せる選手がうじゃうじゃいる。

引いた相手から得点とるのは、バルセロナでも難しい!

守備ではハイプレス、デュエルで負けない、危険なパス回し、ゴール前に人数かける、、、こんなことやられたら、相手チーム疲れてしまうと思う。
後半、疲れがでたところで、裏へのスルーパスや、セットプレーや、カウンターで得点をとるというイメージが、今日の早いパス回しを見て目に浮かんだ。だから、期待したいと思った。


こんなふうに、浦和レッズの新しいサッカーを分析してみました。

もちろん、サッカーは簡単なものでないので、なかなか、うまくいくようにはならないかもしれません。

ただ、結果がでないと、堀監督が無能だと言う意見が増えてくると思いますが、私は高円宮杯決勝で名古屋相手に繰り広げられたトータルフットボールのような堀監督のサッカーにトンでもなく衝撃受けたので、期待したいと思う。




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Last updated  Feb 27, 2018 08:10:31 PM
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