ただ貴方のそばにいたいだけ…

電話帳から彼は削除してます

でも、なぜか彼だと分かって迷ったけど出ました

懐かしい声



彼は地方のＦＭ局アナウンサー

「今の時期バレンタインとか、

番組に送られてくるリスナーからのメッセージが

恋愛ネタばっかり

スマン、ラジオでひとみとの事話してるんだ

・・・だから、ひとみの事を思い出だす

俺、今でもひとみの表情はっきり出てくる」


昔話をいっぱいした

初めて出逢った時、私の友達に

「ひとみは押しに弱いから・・・」

と耳打ちされて

ベンチシートに押し倒してキスをしたら

友達にやりすぎだと怒られた話とか

彼から貰った誕生日プレゼントの指輪を

大事そうに見つめながらそのまま眠ってる姿が

１番嬉しかったとか

お客さんのばかり用意して

バレンタインにチョコを貰えなくて

すごく淋しくて実は結構傷付いてたんだとか

プロポーズしたら

「保険にも入ってないような人は不安で嫌。」

って断った話とか

私の母親は今でもあなたの事お気に入りで

他の男は認めない。って言ってる事とか

話は途切れることなく・・・



「本当に電話に出てくれてありがとう」

そう言って電話を終えました


気が利かないし

単純だし

食事の仕方が汚いし

超安月給だし

部屋も汚いし

頼りにならないけど

まっすぐな人

いつもまっすぐ私を愛してくれてた

ベタ惚れされてた

でも、私は彼の前だと強がってしまう

弱い自分を見せられない

甘えられない

本当の自分が出せない




やっぱり違うなぁ。って

改めて思った