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2005.12.26
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カテゴリ: 洋画
レイン デラックス版

 香港出身の監督がタイで制作したアクション映画。2000年初公開。
 出演は、パワリット・モングコンビシット、ピセーク・インタラカンチット、プリムシニー・ラタナソパァー、パタラワリン・ティムクン、クーキアット・リィムパパット(発音できないどころか、男女の区別も付かない!)
 原題はBangkok Dangerous。セリフは全てタイ語。




粗筋

耳が聞こえなく、身寄りのないコン。彼は殺し屋のジョーと出会う。コンは障害を抱えながらも殺し屋としての腕をメキメキ上げ、ジョーを上回る程になる。そんなところ、ジョーの恋人がレイプされる。ジョーは怒りにまかせてその男を殺すが、殺した後にマフィアの大物だったことが判明する。コンとジョーは、自分らが属していた組織にとっても危険な存在となってしまった……。

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感想

これといったSFXはなく、いかにも「安物!」といった感じの映画。耳の聞こえない男が重武装した健常者を何人も倒していくシーンなど、本当かよ、と疑いたくなる場面も多い。
 ただ、ここ数日間で他にハリウッド大作「バイオハザード」と香港映画「ダブルタップ」など三本の映画を観たが、一番予算が低くて一番マイナーそうな本作品が一番面白く感じたのはなぜだろうかね。
 思い付くのは「男」の映画だったからだろうか。
 最悪の環境に生まれ、最悪の環境で育ち、最悪の仕事をすることを余儀なくされる。その過程でちょっとした幸せを掴み、つかの間の平和を楽しんでいる最中、知らない内に破滅への結末がお膳立てされていた。本人は破滅への道だと知りながらも突き進むしかない……。
「バイオハザード」のようにモデル出身の女が「観て観て! 格好いい派手なアクション演じてるでしょ!」といったシーンを連発する映画も悪くはないが、こういう映画を観てしまうと「アクションはやはり男の分野だね」と感じる。地味で、泥臭い演出や演技にも拘わらず、「格好いい」と思わせるのだ。
 原題は「Bangkok Dangerous」。
 バンコクには一度行ったことがある。そんなに危険な町とは思えなかった。綺麗な所を歩いていただけだからそう感じただけで、実情はこうなのだろうか。
 危険な町で起こった、悲しくもごく当たり前の日常的な出来事を地味に描いた結果、制作者でも予想しなかったほどの出来に仕上がっていた、という感じの作品。


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Last updated  2005.12.26 15:25:24
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