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2008.07.16
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カテゴリ: DVD


 モンスター・ハンターのヴァン・ヘルシングとドラキュラの対決を描くスペクタクル。
 監督は「ハムナプトラ」シリーズのスティーヴン・ソマーズ。
 ヴァン・ヘルシングを演じるのは、X-MENやソードフィッシュのヒュー・ジャックマン。
 原題は「VAN HELSING」。


粗筋

ヴァン・ヘルシング(ヒュー・ジャックマン)は、ローマ・バチカンにある秘密組織の命を受け、数々のモンスターを倒してきた。
 ヴァン・ヘルシングに新たなミッションが与えられる。トランシルバニアのドラキュラ(リチャード・ロクスバーグ)を倒せ、と。
 今回のミッションでは、既に代々ドラキュラを倒すために闘い続けてきた一族と行動を共にすることになった。といっても、その一族はアナ(ケイト・ベッキンセール)だけとなっていた……。


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感想

 ゴシックホラーっぽいアクション・スペクタクル。
 ヴァン・ヘルシングにミッションが与えられるところや、ヴァン・ヘルシングに秘密兵器が与えられるところは、どことなく007に似ていて、そんな感じの映画なのかな、と思っていたが、直ちに空を飛びまわる三人の蝙蝠女(ドラキュラの花嫁)が登場するので、少なくとも007ぽいものでないのは分かった。
 本作では、人間が蝙蝠人間や、狼男などに変身するので、CG満載。
 人も、ターザンのようにスウィングする場面がガンガン投入されているので、その意味でもCG満載。
 CG処理は非常に上手いのだが、やはりCGっぽく観えてしまい、迫力に欠ける。
 最後のドラキュラ対狼男化したヴァン・ヘルシングのバトルは、もろCGだった。
 今回のようなストーリーをCG抜きで実写化しろ、と言われても無理だっただろうから、CGの多用自体には何ら問題もないが、「こりゃCGだな」を観客が疑いを持たないようなシーンを連続させるのはどうなのかね、と思わなくもない。

 本作では、ゴシックホラー定番となっているドラキュラ、狼男、フランケンシュタイン(正確にはフランケンシュタイン博士の怪物)が登場する。
 いわばてんこ盛り状態。
 あまりにてんこ盛りにしてしまった為、ストーリーの焦点がぼやけてしまった感がある。
 最終的には、主人公のヴァン・ヘルシングが狼男化して、ドラキュラと戦うし(ストーリー的には、「ドラキュラを殺せるのは狼男だけ」というそれなりの理由があったのだが)。
 正直、本作は単にヴァン・ヘルシング対ドラキュラの対決だけにし、狼男やフランケンシュタインは続編(続編が作られることを狙っていた雰囲気がある)にした方が良かっただろう。
 ストーリーの展開も、正直「ヴァン・ヘルシングがドラキュラと対決。最終的にはヴァン・ヘルシングが狼男と化してドラキュラを倒した」としか言いようがない。様々なことが起こっているのが、単なるシーンの連続とだけしか記憶されず、シーンとストーリーの繋がりが思い浮かばないのである。

 本作のドラキュラは、心臓を串刺しにしても死なず、十字架を見せてもひるまない、という無敵の存在。
 もしかしたら、本作では殺されないのかな、と思っていたが……。
 が、ヴァン・ヘルシングが狼男化して襲い掛かると、途端に弱くなり、あっさりと殺されてしまう。
 あまりにもあっさりと殺されてしまうので、これまでの苦労は何だったのか、と思わなくもない。

 本作は、ハリウッド映画にしては、後味の良くないものに仕上がっている。
 ヒロインのアナが死んでしまうのだから。
 しかも、狼男化して、精神が異常だったヴァン・ヘルシングに。ヴァン・ヘルシングは、その直前にアナによって打たれた「血清」によって永続的に狼男になってしまうのを逃れるのだから、尚更後味が悪い。
 アナの死に方にも、納得がいかない部分が。狼男化したヴァン・ヘルシングに血清を打つのだが、狼男化したヴァン・ヘルシングは、彼女を突き飛ばしてしまう。狼男から人間に戻ったヴァン・ヘルシングは、アナを殺してしまったことに愕然とする……、ということになっている。
 が、アナのこの死に方には到底納得できない。
 なんせ、アナは本作中、蝙蝠女にぶっ叩かれて壁を突き破った上で数十メートル吹っ飛ばされたり、ターザンのようにスウィングして身体を壁にぶつけたり、と散々な目に遭っているから。あれだけ散々な目に遭ってもすくっと立ち上がって次の行動に出られるのに、狼男に一度ぶっ飛ばされただけで「はい、死にました」というのはちょっとおかしい。
 なぜこんな死に方をさせたのか。
 本作では、ドラキュラや、アナなど、無敵の登場人物が、最後に呆気なく死んでいく。
 生き残るのはヴァン・ヘルシングだけ。

 主人公のヴァン・ヘルシングは、記憶がないまま教会に保護され、モンスター・ハンターになった、ということになっている。
 本作では、ヴァン・ヘルシングの謎は全て解明されていない。
 ただ、数百年前にまだ人間だったドラキュラを殺したのは、ヴァン・ヘルシングだった、ということになっている。
 次回作で更に明らかにされる、ということらしかったが、結局続編は製作されていない。

 本作では、ガスオペレーションの連射式ボウガンなど、物凄い兵器(ゴシック風でありながらゴシック風でない)が次々と登場する。
 その意味ではゴシック風007。
 しかし、いずれもあまり役に立たない。
 ドラキュラとの対決は、結局肉弾戦だし。
 兵器がもう少し活躍してくれれば良かったのだが。

 ちなみに、ヴァン・ヘルシングというキャラクターは、1897年に発表されたブラム・ストーカーのゴシックホラー小説「ドラキュラ」でも登場する。というか、本作はその小説からキャラクターの名を取ったらしい。
 最近まで、ストーカーの小説ドラキュラは、現在のルーマニアに実在した「串刺し公」ヴラド3世そのものだとされ、それをベースにした映画や小説も多く出版されていた。
 が、ここ最近は、ストーカーはヴラド3世を特に意識して小説を執筆した訳ではなく、単に異名の「ドラキュラ(小ドラゴンの意)」の響きが良かったから拝借しただけ、と言われるようにもなっている。


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Last updated  2008.07.16 10:43:59
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