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2013.09.13
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カテゴリ: 邦画

009ノ1 ゼロゼロクノイチ THE END OF THE BEGINNING
(C)2013「009 ノ 1」製作委員会 (C)石森プロ
映画「 009ノ1 ゼロゼロクノイチ THE END OF THE BEGINNING
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 生誕75周年を記念して製作された。
 サイボーグ009をアダルト向けにしたものといえる。
 本作も、アクション・バイオレンス満載で、R15指定を受けた。
 主役009ノ1ことミレーヌを演じるのは岩佐真悠子。他に長澤奈央、杉本彩、竹中直人が出演する。


粗筋

世界がウェスタンブロックとイースタンブロックに二分された近未来。
 ウェスタンブロックのサイボーグスパイ009ノ1ことミレーヌ(岩佐真悠子)は、両サイドの国境地帯にあたるJ国に潜入。移民売買摘発の作戦を実行した。その際、彼女は移民の青年クリス(木ノ本嶺浩)に注目する。記憶を消された筈のミレーヌだが、何故か子供時代を断片的に思い出させる歌を口ずさんでいたからだ。
 その直後に、彼女に新たな任務が与えられる。ミレーヌをサイボーグ化したドクター・クライン(杉本彩)が誘拐されたので、救出しろ、という内容だった。ミレーヌはドクター・クラインの救出に一旦は成功するものの、謎の女サイボーグ(長澤奈央)が乱入し、ドクター・クラインは再びさらわれてしまった。その場で、ミレーヌはクリスと再会。自宅へ連れ込む。
 ミレーヌは所属するスパイ機関へ呼び戻され、ドクター・クライン救出の失敗を責められる。長官(竹中直人)は、彼女をスパイの仕事から下ろす事を決定。ミレーヌはそれに反発し、彼女を拘束しようとする者の手を振り切り、本部から脱出。ドクター・クラインの行方を捜す。
 ミレーヌがドクター・クラインの居場所を突き止め、そこへ向かうと、彼女はクリスと再会。ドクター・クラインと、謎の女サイボーグもいた。
 実はドクター・クラインは誘拐されたのではなく、イースタンブロックに亡命するつもりだった。彼女こそ謎の女サイボーグを開発したのだった。
 また、クリスは生き別れたミレーヌの弟ポールだった。彼は、姉に対し、共に自分らをこういう運命にさせた世界に復讐しよう、と持ちかける。
 ミレーヌは拒否。ポールは、謎の女サイボーグや、ドクター・クラインが新たに開発したゾンビ戦士を差し向けて倒そうとするが、ミレーヌは全て倒す。
 戦いの最中に、自ら開発したゾンビ戦士によって食い殺されたドクター・クラインの頭部を納めた保存容器(脳の情報は使える、との事)を手に、ミレーヌは本部に戻る。
 長官は、一応任務を完遂したミレーヌを、再び迎え入れる。彼女が退室した後、長官は上司に連絡。彼女は計画通り完璧なサイボーグスパイになった、と。


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感想

 ろくでなししか登場しない、というどうしようもない映画。
 ヒロインが所属するスパイ機関は、長官もその秘書もろくでなし。
 救出対象のドクター・クラインも、映画開始早々ろくでなしだと判明するので(ミレーヌが自決を思い留まらせた敵側の工作員を、躊躇いなく射殺)、祖国を裏切って敵側と組んでいた、という真実を知っても驚きがない。自身が開発したゾンビ戦士に食い殺されても、同情出来なかった。
 謎の青年クリスは、実はミレーヌと生き別れた弟ポールだと最終的に判明するが、彼もミレーヌを説得出来ないと知ると、実の姉を、母親の姿に似せた女サイボーグを差し向けて殺させようとする。やはりろくでなし。
 ヒロインのミレーヌは、何故こんな正義感のある者がこんなろくでなし機関の下で働いているのだろう、と不思議に思っていたが……。彼女も結局ろくでなしの仲間入りを果たす(それが、長官の「完璧なサイボーグスパイになった」という意味らしい)。
 最近は、勧善懲悪を描くと面白くなくなる、という思考が浸透しているからか、敵は勿論、味方も問題だらけ、という描き方をする場合が多い。それはそれで結構だが、だからといって敵味方の双方をろくでなしとして描いてしまうのはどうかね、と思う。
「勧善懲悪という、単純な描き方をしていない」というのは事実だが、敵も味方も共感に値しない様では、作品の魅力が半減する。宮崎駿監督作「もののけ姫」は、いずれの側も自分なりの正義を貫いていて、対立し合っていたものの、ろくでなしではなかった。何故こういう描き方が出来ないのかね(「もののけ姫」も、もやもや感が結局残るが)。

 世界は2つに分裂し、互いにいがみ合っていて、スパイ活動が繰り広げられている、という設定らしい。
 スパイ(工作員)が大勢活躍していると思われるのだが……。
 双方とも未熟な感じ。
 ドクター・クラインを誘拐した3人の女スパイは、味方の援護を待つが、味方からの返事は「作戦は中止。援護はない」だった。
 これを聞いた3人の女スパイは、次はどんな手を打つのかと思いきや、「祖国は我々を裏切った! 我々は所詮道具だったんだ!」と自暴自棄になり、ミレーヌに一旦開放されたドクター・クラインによって射殺されてしまう(至近距離とはいえ、3人の人間の額のど真ん中を正確に打ち抜くとは、凄い腕前)。ミッションインポッシブルでは、工作員に対し「君たちが万一捕まったり、殺されたりしても、当局は感知しない」と作戦の初めで宣告していて、工作員もこれを受け入れている。何故今回の3人の女スパイは、援護がない、と知った時点で自暴自棄になったのか。「優秀」な工作員なら、「援護は来ないのか。では、自分らでこの危機を脱しなければ」と考える筈。
 ミレーヌも、工作員として優秀なのか、というとそうでもない。「過去の記憶」に惑わされ過ぎ。彼女は、ドクター・クラインの居場所を探し当て、協力者のシェリンと一緒に潜入を試みるのだが、記憶に残っている歌を耳にした途端に、我を忘れて、シェリンを置き去りにして、そこへ一目散に向かう。罠かも、と全く思わずに。事実、クリスことポールと、ドクター・クラインが仕掛けた罠で、彼女は捕らえられてしまう。それは彼女の自業自得なのだが、問題なのはシェリンを置き去りにした結果、彼女も捕まってしまい、ドクター・クラインによってゾンビ戦士にさせられてしまい、死なざるを得なくなる事。ミレーヌが本当に優秀な工作員で、冷静な行動が出来たら、彼女自身は捕まる事はなかったし、シェリンも命を落とす事もなかっただろうに。
 シェリンには弟がいて、死ぬ前にその弟をミレーヌに託すのだが、ミレーヌは所属機関に預けてしまう。所属機関は無論スパイとして養成する、とミレーヌに伝える。長官がこれに対し何か意見は、と聞かれると、ミレーヌは「自分にはもう関係のない事」と言い切る。彼女の不手際のお陰で姉を失った弟に対し、「関係ない」と言い切った時点で、彼女もろくでなしの一員になってしまった。
 この映画が設定している世界では、単に戦闘能力の優劣で工作員のグレードが決まるのか。工作員は、戦闘能力も重要だが、それ以外の行動も重要だと思われるのだが。

 R15指定の映画で、レイトショー限定の上映なので、中高生は観れない作品。
 そんな訳で、それなりのお色気はあるが……。
 濡れ場と呼べる濡れ場はない。
 主役の岩佐真悠子は、全く脱がないし(演じているキャラは脱いでいる様だが撮影ではボディダブルを使っているのが見え見え)。何が何でも脱げとは言わないし、そもそも岩佐真悠子程度だと特に見せられても感動しないだろう。見せたくないならそれで結構なのだが、それだったら思わせ振りな、中途半端な演出ではなく、もっと硬派な内容にすれば良かった。もしくは、ガンガン脱ぎまくる女優を起用するとか。

 演技や演出も、結局日本映画の域を出ていない。
 杉本彩も竹中直人も、大袈裟な舞台演技。
 舞台ではそういった演技でも問題ないのだろうが、映画やテレビだと、普通の演技が出来ない大根に観えてしまう。
 これは役者本人だけでなく、演出を手掛ける監督の問題でもあるのだが。
 日本の監督は、海外の映画を観ないのかね。古い洋画しか観ないのか(古い洋画は、舞台っぽい演出や演技がやはり多い)。


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Last updated  2015.06.21 09:52:47
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