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2014.05.03
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カテゴリ: 洋画

 マーク・ウェブ監督による実写版スパイダーマンのリブート作である「アメイジング・スパイダーマン」の続編。
 スパイダーマン/ピーター・パーカー役はアンドリュー・ガーフィールド、ピーターの恋人グウェン役はエマ・ストーン、ピーターの叔母役はサリー・フィールドが続投。
 本作では、新たにデイン・デハーンがハリー・オズボーン/グリーン・ゴブリン、ジェイミー・フォックスがマックス・ディロン/エレクトロとして加わる。



粗筋

スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守るピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)。
 彼は、グウェン(エマ・ストーン)を付き合っていたが、それは彼女の亡き父親ジョージと交わした「危険に巻き込まない為に彼女とは別れる」という約束に背いており、次第に精神的に苦しむように。そんなピーターを見かねたグウェンは、彼と別れる事を決意。
 巨大企業オズコープで働くマックス・ディロン(ジェイミー・フォックス)は、ニューヨークの送電システムを一人で設計してしまう程優秀な電気技師だった。しかし、その冴えない性格から他人に突けけ込まれるばかりで、まともに評価されない。ある夜、彼は作業中の事故で電気人間エレクトロへと変貌し、街を破壊してしまう。彼を阻止する為に、スパイダーマンが参上。マックスは、元々スパイダーマンに好意を抱いていたが、自分に敵対している、裏切られた、と勝手に思い込むようになってから、スパイダーマンの命を狙うように。
 ほぼ同時期に、オズコープのCEOノーマン・オズボーンが死去。ノーマンの息子であり、ピーターの旧友でもあるハリーがオズコープの新CEOに就任する。が、彼は父と同じ不治の病に侵されていて、余命は残り少なかった。父が残した研究データから、治療にはスパイダーマンの血液が必要だと悟り、スパイダーマンと接触。
 スパイダーマン/ピーターは、自身の血液がハリーの身体でどう反応するか分からない、危険だ、だから血液は与えられない、とハリーを説得しようとするが、失敗。
 ハリーは、スパイダーマンを恨むように。彼は、エレクトロと共謀して、スパイダーマン抹殺を画策する。
 スパイダーマンは、エレクトロを倒した。
 そんな中、ハリーは、ピーターをスパイダーマンにした蜘蛛を手に入れ、自身の身体に取り込む。それにより、ハリーはグリーン・ゴブリンに変貌。スパイダーマンとグウェンに襲い掛かる。
 スパイダーマンは、グリーン・ゴブリンを倒す事に成功するが、グウェンを失ってしまう。
「危険に巻き込まない為に彼女とは別れる」という約束に背いたからだ、とピーターは落ち込み、スパイダーマンとしての活動を止める。


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感想

 上映時間が2時間半近くと、元々かなり長い映画だが、それ以上に長いように感じた。
 色々な要素を詰め込み過ぎだから。
 ピーターは、本作で両親が自分を叔父夫婦に預けて消息を絶った理由を探る一方で、グウェンとの関係を続けるべきか止めるべきか悩む。同時に、スパイダーマンとして、次々と現れる悪(エレクトロ、グリーン・ゴブリン、ライノ)とも戦う。
 そんな事から、ストーリー展開が細切れ状態。
 一つのシーンで両親の真相を探り、次のシーンで恋愛問題で七転八倒し、更に次のシーンで悪と戦っている。
 何を描きたいのかが分からず、いずれも中途半端になってしまった。

 両親が何故消息を絶ったのかは知るが、どういう運命に遭ったのかは結局は知らずに終わる(鑑賞者には、多分死んでいるだろうという事が示される)。

 恋人は、最終的には彼女が死ぬ事で完結。といっても、あまりに突然死ぬので、実感が湧かず、「え? 本当に死んだの?」と何度も思ってしまった。そんなに簡単に死なせるんだったら、空中をバンバン舞っても掠り傷すら負わない、というシーンは挿入すべきでなかった。「もしかして彼女はスパイダーマン並みに不死身なのでは?」と思わせておきながら、後頭部を軽くガツンと打っただけで「はい、彼女は死んでしまいました」では納得がいかない。

 本作では悪役キャラが3名登場するが、ライノは最後の一場面で登場するだけ。エレクトロは、電気を操る能力は物凄いのだが、元となる人物のマックスが地味なので、企みのスケールも地味(ニューヨークの送電システムをたった一人で設計出来る程優秀、という設定になっていたが、その知性がどこを観ても感じられない)。ハリーは作品の最初から登場しているが、グリーン・ゴブリンとして登場するのはラスト辺りだけで、あっという間にスパイダーマンに倒されてしまう(落命していないので、次回作でまた何かやりそうである)。
 これだったら、グリーン・ゴブリンやライノを次回作に初登場させる事にして完全に省き、エレクトロとの対決に集約し、上映時間が2時間に収まるようにしていれば、作品全体がテンポの良い物に仕上がっていたのに、と思ってしまう。無論、マックスを地味な電気技師にするのではなく、もう少しエキセントリックな人物として描いて。

 悪役以上に、メインキャラらに魅力を感じられないのも問題と言える。
 色々盛り込んで、深く掘り下げる余裕がなかった模様。

 主人公のピーター・パーカーは、本作では細切れになったストーリーのど真ん中にいて、本人の意思とは関係なく突き動かされているだけで、主体性を感じさせない。主人公であり、ヒーローだ、というのがあまり感じられなかった。

 一方、ヒロインのグウェンは、ピーターとは逆にやけに能動的なキャラとして描かれている。
 よくよく考えてみると、ちょっと学校の成績が優秀なだけの女なんだが。
 彼女は、スパイダーマンの正体がピーターであるのを知っていて、自分の亡き父親がピーターに対し自分と付き合うなと忠告したのも知っている。
 それを百も承知でピーターと付き合い、結局命を起こす。
 自業自得、と貶す程ではないが、可愛げがあまりにもないので、死んでしまっても、あまり悲劇として受け取れなかったのは、残念と言えば残念。後味がそれ程悪くない、という点においては(製作者側が意図したものではないと思われる)、寧ろ良かったと言える。

 風呂敷を広げられるだけゆっくりと丁寧に広げた後、慌しく、雑に畳んで「はい、一仕事終えました」と製作者側が勝手に満足しているのを観ている気分にさせられる映画。
 何でもかんでも放り込めば面白くなる、というものではない。


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Last updated  2014.05.03 17:02:36
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