「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

ほしのきらり。

2022.03.26
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カテゴリ: 美術館・博物館
​​​​​​​​​​​​​​​​​​フェルメールの室内画でちょっとエロティックな雰囲気を描いた珍しい作品を3点鑑賞してみましょうか手書きハート小道具によって2人の関係がわかってしまいます。


​2018年、上野・上野の森美術館「フェルメール展」にて(部分)​

ヨハネス・フェルメール
Johannes Vermeer
(1632-1675)


1632年10月31日?〜1675年12月15日?(43歳?)

 Jan van der Meer van Delft
ヤン・ファン・メール・ファン・デルフト

オランダ(ネーデルランド共和国)の画家。

バロック期を代表する画家のひとり。

壁に大きな地図を描いた画家。

「光の画家」。

​​ 1658年 1660年頃 (28歳)の作品 ​​


​『ワイングラスを持つ女』​

1659年〜1660年頃

油彩 カンヴァス 77.5cmx66.7cm

ドイツ・ブラウンシュヴァイク




男がオレンジのサテン地のスカートをまとった女に

「誘惑」を象徴する ワインを勧める場面を描いている。


男性の物腰や女性の笑顔から、

フェルメールには珍しくエロティックな雰囲気が漂う。


画面左奥には・・・

すでに断られたのであろうか?

肩肘をつきふてくされているような男性の姿も見える。


下の 『ぶどう酒のグラス』 同様、

ステンドグラスに描かれている女性が、



「節制」を暗示 しており、

快楽に溺れようとしている男女に対しての

警告を発していることが読み取れる。



『ぶどう酒のグラス』 1658年〜1660年頃​

油彩 カンヴァス 65.0cmx77.0cm

「ベルリン国立美術館」所蔵。


『ワイングラスを持つ娘』 と同様に、

「誘惑」がテーマ となっているが、


この絵では・・・

椅子の上に弦楽器のリュートが描かれており、

二人が恋人同士であることも暗示している。



こうした 小道具をたくさん使って、

物語を巧妙に演出しているのが

この時期のフェルメールの特徴。


男が右手に持つデルフト焼きの

ピッチャーの金具に表現された

光が美しい手書きハート


​『兵士と笑う娘』​

1658年〜1660年頃

油彩 カンヴァス 50.5cmx46.0cm

ニューヨーク「フリック・コレクション」所蔵。


壁に地図が描かれた最初の作品。

これまでの作品の壁には、

この二人の人間関係を捕捉するような

宗教画などの絵がかかっていたが、

これが地図に変わったことで、

物語性が鑑賞者に委ねられることになった。


同時に、

地図を描くことにより、

壁画の白さを強調する効果も狙っており、

明暗のコントラストを際立たせた

​「光の画家」​ の萌芽を感じさせる

重要な一枚である


女性の服は・・・


『窓辺で手紙を読む女』 と同じである。


(参考文献:朝日新聞出版/フェルメールへの招待より)
(写真撮影:ほしのきらり)


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最終更新日  2022.03.26 00:10:11
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