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2009年03月06日
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この花を咲かせるのはとても簡単で、すごく難しい。

私的オススメ度 ★★★★★
子供的熟読度  ★★★★☆


花さき山

「感想」というものを書くのが、とてもとても難しい絵本の一つだと思います。

一応カテゴリは園児向けに分類しましたが、コレって本当は小学生向けくらいなんでしょうかね…?
実際私が初めて手に取ったのは小学校の図書館でだったと思います。一応絵本と児童書の分かれ目って就学前かそうじゃないかだと勝手に思ってるんで、こういう分け方しましたが。
でももっと言えば大人でもいいですよね。
というか大人が読んだ方がいいのかも、世の中的には。
と思わせるくらいには深くて考えさせられる絵本です。


言ってることはすごくわかるんですけど、でも納得行かない部分もあるというか。
けれどそれはお話が面白くないとか、正論過ぎて反発するとかじゃなくて。
逆に面白いからこそ気になってしまう、理不尽だからこそ納得行かないんですね。
そしてそうやって「気になる」つまり、「心に残る」というのがこの作品の目的なのかもしれないと思います。

例えば、というか。
このお話に出てくる「花が咲いた」例は、すべて私には理不尽に思えます。
主人公の「あや」の花の件は何であやの本当の気持ちを親が思いやってあげられなかったんだと悔しくなるし、双子の赤ちゃんの件なんてそもそもどうして平等に扱ってやれないんだ、「お兄ちゃん」が我慢する必要がどこにあるんだと腹立つし。主にお母さんに。
「八郎」の話に至っては、物語としては面白いと思うけど、それを素晴らしいことだと絶賛したくないですよ。

けれど世の中には理不尽なことなんて山のようにざくざくとあって、自分が悪くないのに他人のために我慢しなきゃならないようなことだっていくらだってある。
もちろん、自分の意志で誰かに対する「思いやり」として我慢する事だってある。
仕方がなかったり、納得の上でだったりするけれど、でもやっぱり我慢するのはつらい。


言葉にすると簡単なんですよね、「誰かのために我慢する」ってこと。
けれど実際出来るかどうかといえば、難しい。
その気持ちが花さき山に「花」を咲かせるわけですけど、その色とりどりの綺麗な花が、山姥の説明の後に見るととても重く深く感じるのがスゴイ。
この方の他の作品に比べるとこの挿絵はあってないような気がするんですけど、それでもこの満開の花のシーンはやっぱりこれしかないなと思えます。

でもやっぱり双子のお兄ちゃんのところは辛いわ…。


あとついでに「八郎」のくだりを読むたびに、
「絵本で自分の本の宣伝って、斬新だなー」
と不謹慎なことを思ってしまいます。そんなの私だけか。
いやだって、確認しましたがこの本より「八郎」の方がかなり早いですよね、上梓。





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最終更新日  2009年03月07日 00時27分23秒
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