安全パイな物語プチオフ愛媛2 | まるくんの旅は青空

安全パイな物語　プチオフ愛媛2

―――空が淡い茜色から群青色へバトンタッチする。
アタシの宝石はアタシの胸のなかにあるが、きっと彼女の姿をも色褪せることはないだろう――――。

これを、「予定調和」というのだ。

セイタカアワダチソウが黄色に色づいた防波堤沿いの道は、あっという間に薄闇に包まれはじめた。
「さて、暗くなってきたし、ごはんにしましょうか？」
「ええ、そうしましょう」

ナビゲーターが彼女のスムーズなハンドル捌きに追いつかず（汗）、ちょいと一本道を間違えたが、なんとか予約した店へ。
なに、商売っけのない店主が一人切り盛りする店である。
たいがい、予約などせずとも入れるのは入れるのだが、これは気分の問題ですな（笑
９７‘以降通いつめて、その店は最近移転して、移転先に訪ねるのははじめてだ。
今回の手帳のために、いつもメモしてある食してきたメニュウを紐解いてみようか。
例えば――――。
● ブガティーニ・アマトリーチェ　●リングイネ・ブッタネスカ　●ソラ豆リゾット
● 瀬戸内のアナゴトマトスパゲッティ　●ニョッキ・ラグーソース　●ムール貝蒸し
● フォアグラと柿ソテー　●トリッパビネガー煮　●カネロニトリュフソース
● ピレネ産乳飲羊ロースト　●鹿腎臓のソテー　●うずらローストフォアグラソース
● オッソブーコ（骨髄付き）　●コチのカルパッチョ　●キノコのパイタルト
● 仔牛と牛頬の煮込み　●春アスパラのフリット　●ポルチーニソテー（ｇ売り）
● コトレッタ・アラ・ミラネーゼ　●エゾ鹿ブルーベリーソース　●スズキのアクアパッツァ　
●鳩のグリル　パルメザンチーズ――――ほかイロイロ・・

ＧＵＲＡＺＩＥ！Ｅ‘ＳＴＡＴＯ　ＤＥＬＩＺＩＯＳＯ！！

kaorin

東京でもない、神戸でもない、ミラノでもない、ボローニャでもトリノでもない至福がここにはある。そんなひとときを彼女と――。
（　＊　私信　＊　冬はジビエの季節。今度ぜひ寒風な石鎚山系へご一緒した後いかが？）

つい最近の彼女の日記でふるさとからの「渡り蟹の炊き込み」というのが印象的だった。
これから瀬戸内は渡り蟹の季節だ。当店でも本日のお薦めに「渡り蟹のリングイネ」があった。これらを基本にプリフィクススタイルでお互いのコースを構成していく。
「ごはんを食べるのが一番、人間見えてくるものがあるんです。だからデートは場所がどこであれ『共に食べる行為』ははずせない（笑）」
アタシは一人ワインを胃に流し込みつつ喋るが、なに酒の力など頼らずとも、いつも自分に酔ってるから（爆）、饒舌なのだ（ただのアホともいう・・）。
今回の日記、上奏を先越された彼女の日記にこう書かれていた。

＞人を大事にする人、って印象が強いかな。
＞あと、声がデカく、目をそらさない。
＞すごく強い目を持った人です。

ええ、ええ（笑）「通用するひとには」、「通用する」これも地のスキルですな、すっぴん、なんざんすよ（笑）
はじめて会うというより再会したような心地でとりとめない会話をたくさんした。
「以前の遍歴の彼が、いっとき表情がすごく暗いのがせつなくつらくって・・・・」
「でも、それはお互いイーブンの関係性で、ではない？」
「そうなの、そうなんだけど、悪い気がして・・・」
「でも、それって母性本能で、ですか？それは「自分が」そうしてるんじゃあ？」
「みんなひとり、なんだよね。でも、ひとりでは本当は生きていけない。どんなに仙人気取りでも山からあるいは野から分け与えてもらわなくちゃ生きていけない。着るものを作るのは誰？だから関係性というのは切り離されない、汲み取らなくてはいけないんだよね」
「どうやって、私のＨＰ知ったの？」
「うん、いつも御勤め後の早朝の散歩で、、、、あなたの日記って散文詩っぽいですよね？
行間や言葉に空気が張り詰めてるんだけどリラックスさせられるんだ♪でもまぁ、人目惚れってやつですよ（笑）」
「まるくんのは・・・・・濃い（爆）。なかなか追いつきません（笑）。のんびり拝見させていただいてますよぉ～～」
「でも？プチオフ先月東京でドドッ～としてきたけど、オンラインで出会ってまだ２週間ですよ。こんなんは初めての経験で、あなた女性だし勇気がいったんじゃあ？」
「ううん、こんなもんですよ。会いたくないっていうのが最初にあるヒトとは絶対パスですしね。最初でわかるでしょ？」
「うん、匂いがね、あれって、わかるんだよね。わかる人にはね。でもそうできるかおりん（さりげなく挿入）ってすごいなぁ～」

彼女は「もう食べきれないからどうぞ」と子羊の背肉を分け与えてくれた。
でも、アタシが「よかったらぞうぞ」と差し出したデザートのブリュレやジェラート、タルトなどの盛り合わせはいとも簡単にペロリと二人分平らげた（笑）。
そんな彼女の一面がとても愛しく感じられずにはいられない。
「出会いって、『恋』するようなもんなんですよね♪」とアタシ。
「そうそう、ええ、そうなんですよ～～」と彼女。
――えっ！？そうなんですかっ！？あらやだわ～～、どうしましょ♪――

駅まで、というアタシの催促に耳を貸さず、結局ICから高速道を東に走り、わが町、しかもわが家まで送り届けていただくことになった。
彼女はいかしたサングラスをかけた横顔のままこぼす。
「私、なんかお喋りじゃあないですか？迷惑してないですか？」
「いやいや～～～、楽しいですよぉ～。いっぱい喋ってくださいよ（ルンルン♪）」
「私・・・・・・・好きな人の前では緊張して全く喋れないんですよねぇ～～」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
あのですね・・・・・・・・・・
思いっきり彼女をしばいて大ウケしました。
口酸っぱく「安全運転でお願いよ」と言った矢先、しかもサイフの角でおもいっきし（爆
「どうせ！まるくんは！『安全牌』だもんね（笑）フンッ！（笑）」
「そうですよぉ～～。んん？？でも、それって、、、、それは私も！ということじゃあないですかっ（笑）」

高速を降りて、バイパスのコンビニに止めて我がプチオフ用アルバム（先月のまま）を見せて、本当に我が家まで送り届けてもらった。

＞ご自宅まで送り届けた後に
＞いただいたメールには、
＞これからもよろしくの言葉に添えて
＞『家族もぜひ紹介したいですね』と。
＞こういう出会いが
＞私は大好きなのです。
＞出会いはたくさんあれど
＞それをどう紡いでいくか、で。

「ここがさっき写真にあった家です」と指差した先の新館の一階は灯りがともっていた。
おそらく明日の宿題を満足にこなせてない娘二人に山の神がお冠の図・・・・しかも図星。
今回は紹介せずに別れることにした。必ず機会は何度もあるだろうから―――。

「紡いで」いこうね、柔らかくね・・・・・♪
そして、「君の本当の」「恋が」「成就することを」また再び遠い空に戻ったけど､願って祈っているよ♪
オトコと書いてひと、女と書いてひと、、の意味で「愛してるよ」
かおりん♪（こんなんで、どうだ（ａｔ：ＡＭ１０：００追加（笑））

これまで何度も繰り返してきた別れでアタシが必ず差し出してきた握手・・・・・・。
なんと、彼女から求められた。そんなところに、彼女の「生きる力」を教えられた気がする。

とてもしなやかな彼女の指はほんのり冷たく、そして暖かかかった――――。

【　＊　私信　＊　昨日２１日、昼食後昼寝してしまい、なぜか（爆）君の夢をみちゃった。夢でもなんもなかったよ（涙笑）ありがとうとよろしく―――を添えてｆｕｔａ様へ　】

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