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●読んだ本の感想●


「神田堀八つ下がり―河岸の夕映え」 宇江佐真理著

短編集です。

神田堀八つ下がり


・「どやの嬶―御厩河岸」
 火災で水菓子屋と父親と使用人を失った所に、
 父親の弟に銭箱を持ち逃げされて路頭に迷ったおちえと
 弟と母親。一人だけ残って助けてくれた番頭の卯之助が
 やりくりして仕舞屋で小さな商いをはじめた。
 慣れない家事や店番に四苦八苦しているおちえが

 町や暮らしに馴染むようになり、嫁入りが決まるまでの話。

健気な少女が頑張る姿に弱い私です。頑張れ~頑張れ~と
心から応援します。その健気なさが見ている人は見ているので
救われますよね~~。


・「浮かれ節―竃河岸」
 小普請組で非役の三土路保胤(みどろやすたね)は貧乏である。
武道は苦手だが端歌が得意で一中節の名取である。
 嫁のるりの実家・増田屋では流行出した都都逸坊扇歌との
 歌合戦が催される事となり、舅に勧められた三土路は「万が一
 都都逸坊が唄に詰まったらご褒美に五十両が出る」と聞いて
 長女の屋敷奉公の仕度の係りを捻出するために参加する事にした。


江戸時代の人達はそれぞれの決められた枠の中で頑張って
生きていたんだな~~と、小説とは言え生活と言う点で感じました。


・「身は姫じゃ―佐久間河岸」
 岡っ引きの伊勢蔵は娘婿の龍次と家に帰る途中、
 和泉橋の袂で蜘蛛の巣のような頭をした汚い着物の

 伊勢蔵らには直接口を利かないので伊勢蔵の女房が
 女中と言う事で少女の身の廻りの世話をする事になった。
 少女の下着は絹で出来ており、庶民の生活を全く知らない。
 姫様の身元捜しが始まった。

公家の姫様が下々の者と交わる話なんて、小説では珍しい。
最後にじわっと来ました。


・「百舌―本所・一ツ目河岸」
 もと津軽弘前藩の藩校「稽古館」の教官だった横川柳平は
 一回り年下の弟・金吉と二人で本所相生町で暮している。
 柳平も金吉も津軽に帰るに帰れない身の上がある。
 そこで姉のひさを一度江戸に呼ぼうと計画をした。
 そんな時に離れ離れで暮していた金吉の娘が相談に現れた。
 連れ帰るために出掛けた金吉は帰って来なくなった。
 柳平は金吉の娘の家を探し歩くうちに、隠されていた事情を
 知るようになった。

じわじわと情況が見えて来て、もしかしたら身の廻りには
隠れた事情があるかしら?なんて思ったり、私がそんな風に
人の為に自分に犠牲を強いて長年生きる事が出来るかしら?
とか、考えてみました。


・「愛想づかし―行徳河岸」
 日本橋の廻船問屋「三枝屋」の跡取り息子の旬助は、父親が死んでも
 遊び癖が治らず、下総の蒲鉾屋に修行に行かされた。3年の修行が
 終って店に帰る途中で旬助は居酒屋・末広屋で働くお幾の元に
 身を寄せて店には帰らなかったが、上方にある本店の伯父が病に
 倒れて旬助の姉夫婦が本店を守るために江戸を離れる事になり、
 江戸の店のためには旬助が必要になった。旬助探しが始まった。

これはちょっと複雑な心情が描かれていて、
私には少しわからない所がありました。



・「神田掘八つ下がり―浜町河岸」
 米沢町の薬種屋「丁子屋」の主、菊次郎の所へやって来る
 町医者の桂順、貧乏旗本の次男坊青沼伝四郎、鰯屋の与四兵衛
 らが繰り広げる、人情の話。

これは胸が暖まる人情物の話です。
いい話でした。気持ちが優しくなりますね~。
ちょっと上手く出来ているけれど気持ちが良かったです。



心が暖まりました。
人間生活も悪くないかも~って思いました。
人情に乾いた人は是非読んでみてはいかがでしょうか?









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Last updated  April 20, 2006 01:40:57 AM
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